ラクドス教団/The Cult of Rakdos
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- アゾリウス評議会/The Azorius Senate(白青)
- ディミーア家/House Dimir(青黒)
- ラクドス教団/The Cult of Rakdos(黒赤)
- グルール一族/The Gruul Clans(赤緑)
- セレズニア議事会/The Selesnya Conclave(緑白)
- オルゾフ組/The Orzhov Syndicate(白黒)
- イゼット団/The Izzet(青赤)
- ゴルガリ団/The Golgari(黒緑)
- ボロス軍/Boros Legion(赤白)
- シミック連合/The Simic Combine(緑青)
ラクドス教団/The Cult of Rakdosは、ラヴニカ/Ravnicaにおける10のギルド/Guildの1つ。色は黒赤。
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解説
その名を冠することからわかるように、この教団の性格・目的・存在意義はまさしく創始者であるデーモン、ラクドス/Rakdosのそれそのものである。すなわち「利己主義と快楽主義」。やりたいことを、やりたい時に。他の全てを犠牲にしてでも、自分たちだけのために動き、今の楽しみだけを享受する。世界の残りの者たちにとっては不幸なことに、教団の言う「楽しみ」は、血や炎、そして多くの叫び声を伴うものだ。
“――血と堕落があれば、世の中は素晴らしい”
ラクドスとその信者たちは、ラヴニカの人々がこの哲学を共有することを望んでいる。恐るべきことに、誰であろうと、いったん教団に従ってこの楽しさを知ると、追従するか、夜の祝祭の一部になるかしてしまう。この哲学は、それ自身で広がっていくのだ。こうして数千年もの間ラクドスは、ラヴニカの人々とともに楽しんできたが、死亡率の高さゆえ、教団の人口は全く増えていない。
人々の欲求に応えるため、ラクドスはいつでも、まさに文字通りいつどの瞬間さえも、常に新しいおもちゃを探している。腐食性の液体や拷問器具、昔に死んだ風変わりな獣など。面白そうな凶器と、犠牲者候補が見つかったなら、楽しい時間が提供されるというわけである。
死がもっと苦痛になる方法、爆発がもっとひどくなる方法があれば、まず間違いなくラクドス教団の信者は喜んで試行錯誤し、それを探し出すだろう。マゾヒストでありサディストでもあるこの集団は、自身にとっても周囲にとっても危険だが、それを強みにもしている。死に関わる闇の術への興味はビジネスと結びつき、教団は一流の傭兵や暗殺者を数多く抱えている。法や正義や科学技術などよりも、もっと直接的な手段を求める人にとっては、最も頼れるギルドとなる。
以上のように、単なる反社会的な狂人集団にしか思えないラクドス教団であるが(実際ほぼその通りではあるが)、ラクドス教団に所属すること自体が直ちに罪になるものではない。ラクドスのために金属製の「おもちゃ」を作っている職人集団はラヴニカの鉄鋼業界の中核となっており、ラクドスのために歌い騒ぎ飲み明かす人々の集まる場はラヴニカ市民にとっても歓楽の場として機能している。ギルドの都ラヴニカは、彼らの活動すらも経済の一部として取り込んでしまっており、取り除くことができないのである。
他にも、精神に著しく異常をきたした者や反社会的思想者を隔離するという社会機能も有してはいるが、教団の性格上、彼らがおとなしく隔離されていたためしはない。
拠点・所属者など
混沌を愛し、秩序や統制を嫌うラクドスの性格を反映し、組織や階級などと言った堅苦しいものはほとんど存在しない。所属に関しても形式的な儀礼は求めず、教団の精神に共感して共に楽しむ者は教団員として歓迎する。
主な種族はスケルトン・ゴブリン・デビル。人間は刹那主義ばかりで、性別問わず覆面や過剰な装飾で素顔を隠すものがほとんど(厳密に言うと入団希望者にそうさせる)。そして平均寿命は非常に短い。
リックス・マーディ/Rix Maadi
教団の本拠地にして、ラクドスおよび幹部の血魔女たちが住まう場所。地底街の溶岩穴の周囲に建てられた華美な石造りの宮殿。しかしそういった凝った建造物は正面だけであり、その内部は溶岩の池がそこかしこに広がる自然の洞窟のままという、混沌と残酷さをこよなく愛するラクドス好みの造りとなっている。
リックス・マーディへ降りる最短ルートである巨大な石段は、信者たちからは「悪魔の玄関口」と呼ばれている。また、宮殿の正面には「祝祭の庭」と言う中庭があり、ラクドスが催した退廃の宴の残骸が無造作に放置されている。
血魔女/Bloodwitch
ラクドス直属の幹部で、ほとんどが女性からなる。ラクドスへの忠告が許されている唯一の階級。またラクドスが不在の間は彼女らが代わって信者たちの指揮を執る。
ここまで上り詰めてきただけあり、構成員はおしなべて権力欲が強い。混沌を愛するラクドスの手前、彼が目を覚ましている間は乱痴気騒ぎで賑うが、彼が眠りについている数日間は政治工作や勢力争いに余念がない。
リング/Rings
ラクドス教団のほぼ唯一の集団単位。リングの規模や構成員は流動的である。ラヴニカへの回帰時点ではリングは9個あるが、その時点でそうだというだけで、ラクドスのきまぐれやリング同士の抗争・分裂によって増減してもおかしくはない。
リングには「リングマスター」というリーダーの下に、「暴動魔道士」と呼ばれるラクドス教団の主要構成員、「人足」と呼ばれる下っ端労働者、「棘打ち」と呼ばれる腕力自慢のギャング、「向こう見ず」と呼ばれる芸人などが集い、「娯楽クラブ」「放蕩クラブ」などを経営する。縄張りを主張するために暴力に訴えることも茶飯事である。
ゲームでの特徴
伝説のクリーチャー — デーモン(Demon)
飛行、トランプル
穢すものラクドスが攻撃するたび、あなたがコントロールするデーモン(Demon)でないパーマネントのうち、端数を切り上げた半分を生け贄に捧げる。
穢すものラクドスがプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーは自分がコントロールするデーモンでないパーマネントのうち、端数を切り上げた半分を生け贄に捧げる。
快楽主義であり、衝動的な快楽を得ようとする特徴から、自分のリソースを犠牲にしてでも、対戦相手のリソースを削っていく攻撃的なギルドとなっている。特に、クリーチャーの生け贄と手札破壊にその特徴がよく現れている。
固有メカニズムとしてラヴニカ・ブロックでは暴勇、ラヴニカへの回帰ブロックでは解鎖、ラヴニカの献身では絢爛を有する。
関連カード・関連デッキ
ラヴニカ・ブロック
- 穢すものラクドス/Rakdos the Defiler
- 血の魔女リゾルダ/Lyzolda, the Blood Witch
- 迷宮の宮殿、リックス・マーディ/Rix Maadi, Dungeon Palace
- ラクドス流血/Rakdos Bloodsport (テーマデッキ)
- ラクドスバーン
- ラクドス・アグロ
ラヴニカへの回帰ブロック
- 暴動の長、ラクドス/Rakdos, Lord of Riots
- ラクドスの血魔女、イクサヴァ/Exava, Rakdos Blood Witch
- ほくそ笑む悪意/Grinning Malice (デュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズ2013)
- Rakdos Raid (エントリーセット)
- Rakdos Revelry (エントリーセット)
- 破壊と怒り/Wrack and Rage (イベントデッキ)
関連リンク
- Rakdos (WotC、ディセンションミニサイト)
- ラクドス教団 (WotC、ラヴニカへの回帰特設サイト)
- Sympathy for the Demon (Savor the Flavor、2006年8月17日、文:Matt Cavotta)
- Ravnica, Then and Now/ラヴニカ、その過去と現在 (Feature Article、2012年8月29日、文:Adam Lee)
- Planeswalker's Guide to Return to Ravnica: Part 3/プレインズウォーカーのための「ラヴニカへの回帰」案内 その3 (Feature Article、2012年9月19日、The 文:Magic Creative Team、翻訳:若月繭子)
- Life in the Ring/リングでの生き様 (Uncharted Realms、2013年5月8日、文:Sam Stoddard、翻訳:若月繭子)
Rakdos Week
ウィザーズ社の公式ウェブマガジン『Daily MTG』では、2012年12月10日から14日にかけて「Rakdos Week(ラクドス特集)」として、各連載記事でラクドス教団に関する特集が組まれた。以下は各コーナーの特集記事。
- Designing for Rakdos/ラクドスのデザイン (Making Magic、2012年12月10日、文:Mark Rosewater)
- The End of the World/世界の終わり (ReConstructed、2012年12月11日、Gavin Verhey)
- Welcome to the Bash (Serious Fun、2012年12月11日、文:Adam Styborski)
- Rakdos, Then and Now (Magic Arcana、2012年12月12日、文:Monty Ashley)
- The New Hotness (Top Decks、2012年12月13日、文:Mike Flores)
- Developing, UNLEASHED/解鎖のデベロップ (Latest Developments、2012年12月14日、文:Billy Moreno)