天界の曙光/Celestial Dawn
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エンチャント
あなたがコントロールする土地は平地(Plains)である。
あなたがコントロールする土地でないパーマネントは白である。あなたがコントロールする呪文とあなたがオーナーであり戦場にない土地でないカードについても同様である。
あなたは、白マナを好きな色のマナであるかのように支払ってもよい。あなたは他のマナを無色マナであるかのようにのみ支払ってもよい。
自分の呪文やパーマネントなどを全て白に、コントロールする土地を全て平地に変えるかのようなエンチャント。デッキが白単色同然になる。
イメージは単純なのだが、マジックのルールを大胆に上書きしてしまうこの効果は、作り手が考えていた以上にややこしかったため、何度もエラッタが出された。
きちんと計算されたデッキでは侮れない動きを見せ、白い火力や打ち消しが乱舞する様は圧巻である。色を気にせずカードを使えるようになり、白のカードを強化させるカード(十字軍/Crusadeなど)はより強力になる。逆に、白対策カード(Anarchyや野火/Flashfires、八ツ尾半/Eight-and-a-Half-Tailsなど)から受ける被害も大きくなるので注意。
- 通称「漂白剤」、略称「セレドン」。
- 統率者戦でかつて「デッキ内のカードは固有色の色のマナしか生み出せず、不適正な色マナを生み出す場合は代わりに無色マナを生み出す」というルールが存在した時期、白を使ってないプレイヤーにこれのコントロールを押し付けることでハメに近いマナ拘束を行うことが可能だった。当該ルールが廃止された際、このカードの存在にも言及されている。
ルール
- 戦場以外の領域にある平地以外の土地は平地にならない。その他、バウンスランドなどとの関係は血染めの月/Blood Moonの項を参照。
- 3番目の能力はマナの支払い方を変更させるだけで、マナの色を変更するわけではない。
- マナ・クリーチャーなどの土地でないパーマネントから生み出されるマナは通常通りの色である。しかし天界の曙光が戦場に出ている内は、コストのうちの不特定マナ・コストか無色マナ・シンボルの部分にしか支払うことができない。
- 氷雪マナかどうかには影響は無い。
- ヴィダルケンの技術者/Vedalken Engineerや迷いし者の祭壇/Altar of the Lostなどの使い道に制限があるマナはその制限を守らなければならない。
- 向上呪文や烈日などの支払ったマナの色を参照する効果は、実際に支払われたマナの色を見る。例えば炎渦竜巻/Firespoutを白マナのみで唱えても解決時に何も起こらないが、不特定マナ・コストの部分で赤マナと緑マナを支払っていればきちんと効果を発揮する。
白い分解
ウィザード・レミィの冒険において、鉤爪のジィーリィーラン/Zirilan of the Clawを主軸としたドラゴン・シュートデッキを操るジーリスは、ジィーリィーランなしでも手札にきたドラゴンを唱えられるよう、マナの安定化の一環として天界の曙光を利用していた。
天界の曙光を採用するもう1つの理由として、ハイランダーという制限の中で追加の直接ダメージ呪文として使える生命吸収/Drain Lifeとのコンボという狙いがあった。黒マナのない状況から天界の曙光を唱えてそのターンのうちに生命吸収という鮮やかな逆転劇となった。発売時の天界の曙光のルール文章は以下の通り。
あなたがオーナーの、土地でなく、場にも出ていないカードは、すべて白になる。あなたがコントロールする土地でないパーマネントは、すべて白になる。あなたがコントロールする土地は、すべて平地になる。これらのカードとパーマネントの、すべてのコストに含まれる色マナのマナ・シンボルは、すべて(白)になる。
ところが、第5版において生命吸収のルール文章が「Xは(黒)でしか支払えない」から「Xは黒マナでしか支払えない」に変更され、上記の天界の曙光のテキストではコンボとして機能しなくなった。そのため、総集編の記事では生命吸収ではなく分解/Disintegrateに置き換えられていた。その結果、赤の防御円/Circle of Protection: Redを出しているわけでもないレミィに対しわざわざ無駄な動作をして白い分解を撃つという、単に嫌味な話になってしまった。
- さらに、生命吸収から分解に変更されたおかげで「もしあれが宝石の広間/Hall of Gemstoneだったら~」という、本来なら鋭い洞察力を披露する場面が、間抜けなやりとりへと変貌した。
- 現在のルールでは生命吸収コンボは再び使えるようになっている。