コイン投げ
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コイン投げ/coin flipは、コインを宙に投げ、落下した際の状態が「表」か「裏」かを予想・観察する行動。無作為に何かを決定する効果として、一部のカードで指示されている。ライブラリー以外でこのゲームに持ち込まれる代表的なランダム(無作為)要素である。俗に「コイントス」とも。
ルール
カードに「コインを投げる/Flip a coin」と書かれていた場合、その影響を受けるプレイヤーがコインを投げる。
そのカードが勝敗を参照している場合(例:熱狂のイフリート/Frenetic Efreet)、投げたプレイヤーはコインが空中にある間に「表/heads」か「裏/tails」かを宣言する。正解した場合はそのプレイヤーの勝ちとなり、不正解の場合はそのプレイヤーの負けとなる。それ以外のプレイヤーに勝敗はつかない。
そのカードが勝敗を参照せず表裏のみを参照する場合(例:魔力激突/Mana Clash)、誰も何も宣言せず、その結果出た面を参照するのみとする。このとき、どのプレイヤーにも勝敗はつかない。
- 勝敗がつかない場合、そのプレイヤーの偶然の出合い/Chance Encounterに運勢カウンターが乗るようなことも無い。
2つの結果が50%ずつ出せるもの(例えばサイコロ)であるならばコインの代わりに使用が認められる。6面ダイスの場合は「偶数・奇数」や「3以下・4以上」などでやれば50%となる。表裏を参照する場合はそのどちらか一方を表、他方を裏として決めておけばよい。2枚のカードを伏せて無作為に選ぶことで50%の勝敗を決める方法もあるが、サイドボードや墓地・追放領域のカードなどを使うとトラブルの元になるので注意。
- コイン投げの正式な手順は、「投げる」→「空中にある間に宣言」→「落ちたものを確認」の順序である。
- 必ずしもガチガチにこの手順を遵守する必要はない。実際には「コインの裏表の宣言」→「投げる」、もしくは「投げる」→「落ちると同時に隠す」→「宣言」という順序の方が楽だろう。
- 空中にあるうちに宣言をするのは、イカサマなどによる勝敗の操作の余地をなくすため。かつては投げるのと宣言するのが別のプレイヤーだったことによる。現在のルールでは投げるのと宣言するのとは同じプレイヤーなので、特別にこだわる必要性は薄くなっている。
- コインのどちらが表でどちらが裏なのかが分かりにくい場合、投げる前にはっきりさせておかなくてはならない。
- 日本の硬貨は法律上裏表が決まっていないが、造幣局の見解では発行年が刻まれている方が裏となっている。例えば十円硬貨なら、平等院鳳凰堂は表で、算用数字で10と刻まれているのが裏。
- ただ自分が表裏を分かっていても相手が勘違いして覚えている場合があるのでやはり事前に相手に確認しておいた方が良い。
解説
- 「コイン投げ」はマジックの世界だけではなく、試合の先攻後攻を決めたり(特にサッカーのものが有名だろう)、ちょっとした賭けに使ったりなど、広く一般的に行われている行為。日本語では「コイントス」とよく言われる(参考:コイントス(Wikipedia))が、欧米では「コインフリップ」のほうが通りがいい。
- 「親指で回転を加えつつはじき上げ、手の甲で受け止めつつ逆の手の掌でバシンと隠す」という動作がおそらくもっとも共通したコイントスのイメージだろうが、ルールでは特にこの動作をせねばならないと決められてはいない。
- コイン投げをさせる効果は赤に多い。まさに混沌だ。
- クラークの親指/Krark's Thumbによって、「コイン投げの勝率は50%」という大原則を無視することができる。銀枠においてはGoblin Bookieでも。
- アメリカのMagic:The Gathering専門誌Duelistのトッププレイヤー座談会にて「よりこのゲームをメジャーにするために」という提言として、「大会優勝賞金の大幅な増額」と共に「ゲームの実力が全く関係ないコイン投げは全廃されるべき」という発言がある。
- 一応、技術で表裏をコントロールできるなら、積み込みなどと違いイカサマにはならない。そこまでする価値があるかはまた別だが。
- ただし当然、投げたフリをしてスリカエる、とか、覗き見する、とか、両面とも同じ柄のコインを使う、などはイカサマになる。