多元宇宙の突破/Breach the Multiverse
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ソーサリー
各プレイヤーはそれぞれカード10枚を切削する。各プレイヤーにつきそれぞれ、そのプレイヤーの墓地にありクリーチャーやプレインズウォーカーであるカード1枚を選ぶ。それらのカードをあなたのコントロール下で戦場に出す。その後、あなたがコントロールしている各クリーチャーはそれぞれ、他のタイプに加えてファイレクシアン(Phyrexian)になる。
大規模な切削の後、各プレイヤーごとにクリーチャーかプレインズウォーカーを選んで戦場に出せるリアニメイト。クリーチャーをファイレクシアンにするおまけ付き。
2人対戦の場合、自分の墓地から1枚、対戦相手の墓地から1枚で合計2枚。1枚辺り3.5マナと登場時のリアニメイトとしては効率は良好だが、対戦相手のデッキにも依存する性質から不安定で、自分の墓地だけを活用するならより軽い手段がスタンダードの範囲にも存在する。他の墓地利用手段を併用している場合は枚数の多い切削で墓地を肥やす用途にも使えるが、これ自体が重いので唱える順序が前後しやすく、噛み合いは今ひとつ。ファイレクシアン・シナジーを使うなら最初から部族を揃えておけばよく、全ての要素が合致するデッキを作るのはなかなか難易度が高い。前述の通り効率は悪くないので、デッキタイプに左右されないフィニッシャーが活躍している環境において、墓地利用を多用するデッキのサイドボードに忍ばせておくといった形の運用になるだろうか。
切削とリアニメイトをひとつの処理の中で行う関係上、類似の呪文に共通した急所である「対象選択後に追放されて空打ちに終わる」事を避けられる。 また、重量級プレインズウォーカーには生き残ればそのままゲームエンドに持ち込めるものも少なくない為、プレインズウォーカーとそれを守る適当なクリーチャーを置くだけでも有効に働く場面も多い。
プレイヤーの数にアドバンテージが左右される効果の例に漏れず、多人数戦向けの呪文と言える。特に統率者戦は基本的にハイランダーなので、墓地利用を用いる相手でなければ切削の恩恵も大きくなる。
リミテッドでは文字通りのボムレア。適切なカードを蘇生すれば当然勝ちにつながるし、デッキが少ないリミテッドでは10枚の切削自体が勝利手段となりうる場合がある。当然ある程度運が絡むものの、リミテッドの性質上よほどひどく外れを引かない限りは最低2枚のカード・アドバンテージを獲得できる。また機械兵団の進軍リミテッドは多次元宇宙の伝説カードのせいでボムクリーチャーが多い環境であるため、その点でも環境と合致しているといえる。重いカードだが、機械兵団の進軍リミテッドは顕著に遅い環境なので重さが問題になることは稀。なお、機械兵団の進軍における切削手段はこれ自身を含め、互いに切削を行うものが多いため、ライブラリーの枚数を回復されると逆に自分の首を絞める可能性がある点には注意。構築ではおまけに近いクリーチャー・タイプにファイレクシアンを追加する効果も、ファイレクシアン・シナジーを持つカードが多数存在するカード・セットということで地味に活躍する。
- 深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depthsと異なり「切削した中から選ぶ」のではなく「切削してから墓地から選ぶ」形式のため既に墓地にあったものを選べる利点がある反面、安らかなる眠り/Rest in Peaceなどの置換型の墓地対策には引っ掛かってしまう点に注意。
ストーリー
次元壊し/Realmbreakerが多元宇宙/Multiverseの久遠の闇/Blind Eternitiesを突破し、新ファイレクシア/New Phyrexiaの全多元宇宙への侵略が始まった。