ゴブリンの溶接工/Goblin Welder
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クリーチャー — ゴブリン(Goblin) 工匠(Artificer)
(T):プレイヤー1人がコントロールするアーティファクト1つと、そのプレイヤーの墓地にあるアーティファクト・カード1枚を対象とする。両方の対象がこの能力の解決時に適正である場合、そのプレイヤーはそのアーティファクトを生け贄に捧げると同時にそのアーティファクト・カードを戦場に戻す。
1/1戦場と墓地のアーティファクトを入れ替えるゴブリン・工匠。起動コストにはマナも不要でデメリットも無く、それが僅か1マナのクリーチャーである。
スタンダードではわずかにブービートラップ/Booby Trapを使うファンデッキに採用される程度であり、ほとんど見向きもされなかった。
しかしヴィンテージではスタックスや5/3などの潤滑剤となる。煙突/Smokestackやからみつく鉄線/Tangle Wireで対戦相手のみを拘束したり、映し身人形/Duplicantで対戦相手のクリーチャーを片端から除去したり、果ては精神隷属器/Mindslaverと組み合わせて無限にターンをコントロールしたりとすこぶる多機能。お互いにデメリットを受ける類のカードが多いスタックスにあっては極めて強力なキーカードである。また「プレイヤー1人の」となっているので、逆に対戦相手の危険なアーティファクトを、墓地に落ちたMoxにすり替えるといった芸当も可能。
エクステンデッドでも、ミラディン登場まではどちらかというとファン向けの感が強かったが、ミラディン・ブロックで強力な重量アーティファクトが数多く登場したため、一線級で活躍した(→ティンカー・スタックス、ウェルダー・リアニメイト)。
逆に相手にする場合は、これ+適当なアーティファクト1つが戦場にあるだけで後続のアーティファクトに対する打ち消しが全部無意味になってしまうので、マストカウンターとなる。
これほど強力なのに、クリーチャーゆえにか制限にも禁止にも指定されていない。
- 変わったルール文章であるが、これは不正な対象に関するルール所以である。通常、複数の対象を取る呪文や能力は、それらの対象がすべて不適正になった場合のみ解決されない(立ち消え)が、この能力は対象が一つでも不適正だと効果をなさないようになっている。これにより、対象を決めてから戦場にあるアーティファクトを生け贄に捧げる、などの悪用を回避している。
- 不正な対象に関するルールの悪用を避けるために記述が複雑化している例としては、他に金粉のドレイク/Gilded Drakeが挙げられる。
- 戦場にある墓掘りの檻/Grafdigger's Cageと墓地のアーティファクト・クリーチャーを入れ替えようとする場合、墓掘りの檻は墓地に置かれるがアーティファクト・クリーチャーは戦場に出ない。
- 印刷されたカードでは、生け贄に捧げる行為と戦場に戻す行為を「交換」と表現していたが、1999年11月付けのエラッタ[1]で、現在のテキストに「同時に」を抜いたテキストに変更された(生け贄に捧げる→戦場に戻すの順番)。しかし、印刷されたカードと挙動が異なることから、2008年9月のオラクル更新で「同時に」の単語が加えられた。
- これの日本語版プレミアム・カードは異様な高値で取引されてた時期がある。
- エルフvs発明者に新規イラストで収録。
関連カード
- 地獄の番人/Hell's Caretaker - アーティファクトでなくクリーチャー同士で入れ替えるバージョン。黒。(レジェンド)
- 財宝発掘/Trash for Treasure - ソーサリーになったうえ、自分のものだけを対象に取れるようになった調整版。(ミラディン)
- 屑鉄の熟達/Scrap Mastery - 全プレイヤーに効果が及び、戦場の全アーティファクトと墓地の全アーティファクトを入れ替える、財宝発掘の全体版。(統率者2014)
- 練達の変成者/Master Transmuter - 自分の手札と戦場のアーティファクトを入れ替える。(コンフラックス)
- 屑鉄の学者、ダレッティ/Daretti, Scrap Savant - -2忠誠度能力が同様の効果を持つ。生け贄に捧げるアーティファクトは解決時に決めればよくなり、ルール文章もすっきりしたものとなった。(統率者2014)
- ゴブリンの技師/Goblin Engineer - 戻すのがマナ・コスト3以下限定になったが、ETBで墓地へアーティファクトをサーチできる。(モダンホライゾン)
- 秘儀の織り手、ゲン/Ghen, Arcanum Weaver - アーティファクトでなくエンチャント同士で入れ替えるバージョン。白黒赤。(統率者レジェンズ)