Thought Lash
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エンチャント
累加アップキープ ― あなたのライブラリーの一番上のカード1枚を追放する。(あなたのアップキープの開始時に、このパーマネントの上に経年(age)カウンターを1個置く。その後あなたがこの上に置かれている経年カウンター1個につきアップキープ・コストを1回支払わないかぎり、それを生け贄に捧げる。)
プレイヤー1人がThought Lashの累加アップキープを支払わなかったとき、そのプレイヤーのライブラリーのカードをすべて追放する。
あなたのライブラリーの一番上のカード1枚を追放する:このターン、あなたに与えられる次のダメージを1点軽減する。
イラストもなにやらとんでもないが、効果もインパクトが強い。青にはやや稀少な、自分へのダメージを軽減できるカード。ライブラリーのカード1枚につきダメージ1点の盾とすることができるが、累加アップキープのコストと合わせてライブラリーがものすごい勢いで削れていく。かといって累加アップキープを支払わなければライブラリーを一瞬で吹き飛ばすという能力も持っているため、ほどほどに留めておくような使い方も難しい。持久戦向けの効果と持久戦に厳しいデメリットが噛み合わず、当時の構築で普通のデッキに入ることは無かった。しかし、それはデッキの枚数が60枚という前提での話。まだ機知の戦い/Battle of Witsによるバベルデッキも登場していないような時期に、先駆けてタワーデッキを成立させた。
エターナルではバベルでウィニーへの対策カードとして使用されたり、研究室の偏執狂/Laboratory Maniacやタッサの神託者/Thassa's Oracleといった、自分のライブラリーが0やそれに近いと勝てるカードと一緒に使われたりすることも多い。
また、普通の60枚デッキでも緊迫したダメージレースでは役に立つ。青の得意とするフライヤーは地上クリーチャーと比較すると打点で劣りがちだが、マナも必要とせず大量のダメージを軽減できるこれは、不利をひっくり返し決定打にもなる。リミテッドでも役に立つが、構築よりもライブラリーの枚数が少ないことが多く、出すタイミングには極力注意すること。決め損なうと途端にピンチになる。
- メルカディアン・マスクスで調整版とも言える崩れゆく聖域/Crumbling Sanctuaryが出た。こちらは維持費もなく、非常にすっきりとしたものになっている。
オラクルの変遷
アライアンス初出時の累加アップキープを支払わなかった場合のペナルティは1つの誘発型能力ではなく、累加アップキープの中に含まれていた。
2007年4月のオラクル更新で、累加アップキープを支払わなかった場合のペナルティが誘発型能力として独立した。この時の能力は「Thought Lashの累加アップキープが支払われなかったとき、あなたのライブラリーのカードをすべて追放する。」というものであった。
この能力では、累加アップキープの支払いを要求されたプレイヤーに関係なく、あなた(=Thought Lashのコントローラー)のライブラリーが空になるため、累加アップキープに対応してのThought Lashのコントロールを他のプレイヤーに移すことで、そのプレイヤーのコントロールでこの能力を誘発させ、ライブラリーを空にさせることができた。寄付/Donateはソーサリーであったため、変更当初はほとんど知られていなかったが、統率者(2011年版)で、単体かつインスタント・タイミングでコントロール譲渡が可能な寛大なるゼドルー/Zedruu the Greatheartedが登場したことにより、この挙動が注目されるようになった。
ペナルティは累加アップキープの支払いを要求されたプレイヤーであるべきことから、2011年9月のオラクル更新で「いずれかのプレイヤーがThought Lashの累加アップキープを支払わなかったとき、そのプレイヤーは自分のライブラリーのカードをすべて追放する。」に変更された。