貯め込み屋の欲/Hoarder's Greed
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ソーサリー
あなたは2点のライフを失い、カードを2枚引く。その後あなたの対戦相手と激突を行う。あなたが勝った場合、この手順を繰り返す。(激突を行う各プレイヤーは、自分のライブラリーの一番上のカードを公開し、そのカードを一番上か一番下に置く。自分のカードのマナ総量の方が大きいプレイヤーが勝つ。)
黒お得意の、ライフを代償にドローを行うカード。 ローウィン産のこれは激突がついている。 2ライフを失い2ドローという効率は、2マナの夜の囁き/Night's Whisperと同じであり4マナというのは少々重い。 ならば激突に勝利して追加のドローを行いたいところだが、激突を行うこと、そして勝った場合の繰り返しは強制であるため、激突に勝ちすぎるとそのまま自滅してしまう可能性がある。 総じて、少々使い勝手が悪いと言えるだろう。
現在はライフゲインに欠くことがない白黒コントロールなどで使われている。
- 激突の勝率を2分の1とした場合、期待値は「4マナで4点のライフを失い4ドロー」と、夜の囁きのちょうど2倍。
実際には激突で同点の場合は勝てないので、同じデッキ構成で激突した場合の勝率は2分の1を下回るが、手札増加枚数で考えると夜の囁きの1枚に対し、これは期待値3枚と効率がよい。 さらに、激突デッキを組むならばそれにふさわしいデッキ構成にするであろうから、相手も激突デッキでない限り、激突に勝てる確率が2分の1を超えることもありうる。 リスクを無視してドロー効率の面だけで考えると、意外と悪くなさそうだ。
- 相手がライブラリーの上に土地など、点数で見たマナ・コストが0のカードを残した場合、自分も同様のカードを公開するまで延々とライフを失うハメになる。
- 相手のライブラリーが空の場合、相手は「激突を行えなかった」ことになるので、こちらの公開するカードが土地だろうとなんだろうと、無条件で激突に勝つ。
他に激突の行える対戦相手がいない限り、こちらのライブラリーを引き尽くすまで、際限なくライフとライブラリーが削られてゆき、最後に空のライブラリー同士でどちらも激突が行えなくなって、そこでループが止まる。 ライブラリーが奇数枚だったならば、処理の途中でライブラリーアウトとなって、次に優先権が発生したときに敗北し、偶数枚の場合はライブラリーアウトにはならないが、ライブラリーの枚数よりも多い点数のライフを持っていない限り、ライフが尽きてやはり敗北する。
- 白金の天使/Platinum Angelや、(そのターン限りでゲームを決めるつもりならば)天使の嗜み/Angel's Graceで敗北を消すことにより、自滅のリスクを恐れず激突を繰り返せる。
しかし、激突で勝ち続けられるような状態を作り出すのは難しい。 ライブラリー操作で重いカードを積み込むことはできるが、激突を行ってそのカードをライブラリーの上に残しても、次にそのカードは手札に来てしまうからである。 祖先の知識/Ancestral Knowledgeやゴブリン徴募兵/Goblin Recruiterなど、多数のカードを積み込める手段を用意するか、マナ切り離し/Mana Severanceで土地カードを取り除いて激突に勝てる確率を上げるといった準備が必要である。
- 心の傷跡/Traumatizeなどで大量のカードを墓地に落としてから禁忌の墓所/Forbidden Cryptを出し、それからライブラリーのトップに重いカードを置けば、手札に加わるのはそのカードではなく墓地のカードになるので、相手がそれ以上の重さのカードを出してこない限り、好きなだけ激突に勝って、墓地に落としたカードを手に入れられる。
しかしこのギミックは、貯め込み屋の欲以外に、心の傷跡、禁忌の墓所、ライブラリー操作と重いカード、そして敗北よけの白金の天使と、合計6枚がかり。 そこまでの準備ができるならば、もっと手っ取り早く勝てるコンボがいくらでもある。