スラン/Thran

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スラン/Thranは、紀元前AR5000~4000年頃のおよそ1000年間、ドミナリア/Dominariaに存在していた連合都市国家。魔法とアーティファクト技術の高度な発達によって栄華を極めた古代文明。

目次

概要

首都ハルシオン/Halcyonを始めとする8つの都市国家を中心に構成されていた。詳しい版図は不明だが、テリシア/Terisiareシヴ/Shivカリマン/Calimanに遺跡が存在している事から、かなり広大なものであったと推測される。またジャムーラ/Jamuraa大陸の存在を知っており、そこを罪人や囚人などの流刑地としていた。ヨーグモス/Yawgmothも追放されたことがある。

最高意思決定機関は主要8都市国家の代表による長老会議である。評決で結論が出ない場合は28人の功労者の投票に決定を委ねた(ヨーグモス/Yawgmothもこの28人の1人だった)。

  • 資料、文献、フレイバー・テキストの違いによって「スラン」ではなく「帝国」「スラン帝国」と書されることもある。しかし小説The Thran中に皇帝は出てこず、帝政を取っている気配も無い。上記の通り都市国家の代表からなる会議が最高意思決定機関だと思われる。仮にそうだとするならば、政治体制は共和制と言え、スラン共和国(Republic of Thran)という名称が適当と思われる。しかし、「empire」という概念は必ずしも皇帝を必要とするものではないため、「帝国」と呼ばれていても矛盾するものではない。(参考:Wikipedia:ja:帝国

スランが滅びた原因はファイレクシア/Phyrexiaとの戦争のせいだと言われているが、実際には内乱というほうが適切である。これについてはスラン内乱/Thran Civil Warを参照。

高度に発達したスランの魔法やアーティファクト技術群は、マナ・クリスタルパワーストーン/Powerstoneの加工技術のたまものである。魔力の元であるマナをクリスタルやパワーストーン内に一時的に蓄え、その魔力を必要な時に開放したり、その魔力をエネルギー源とする飛行機械アーティファクト・クリーチャーを作り出したりなど、スラン人はあらゆる分野でマナ・クリスタルやパワーストーンを利用した。マナ・クリスタルやパワーストーンを大量に採掘、加工し、より優れたものにすることで、スランの魔法やアーティファクト技術もまた発展していった。しかし、スランの滅亡とともにパワーストーンやマナクリスタルはドミナリアからほとんど失われてしまう。

また、後世の人々に“古代スラン語”や“スラン文字”と呼ばれる独自の言語・文字体系を持っていた。しかし、それらもまたスランの滅亡と数千年の長い年月の果てにドミナリアからほとんど失われてしまうことになる。

  • ただし、ファイレクシア人たちの中ではこれらの言語、そしてアーティファクト、アーティファクト・クリーチャーの製造技術はあまり失われなかった。なぜならば、それはファイレクシア人たちがヨ-グモスの手によってファイレクシアに連れていかれたスラン人の末裔だからである。ファイレクシア人たちがスラン文字やスラン語を使えたり、ファイレクシアのアーティファクト技術・デザインの中に、わずかだがスラン文明の名残りやスランのそれと共通する要素が見られるものがあるのもそのせいである。スランの国家は滅びても、その文明や技術はファイレクシアの中で今なお生き続けていると言える。

パワーストーンに関する技術だけは別であり、ドミナリア、ファイレクシア双方でその技術はほとんど失われてしまった。これはパワーストーンに関する技術がスランにおいてもごく一部の技術者や職人にしかできない高度な技術であったためである。

スラン文明が滅びてからの数千年間、失われた栄華やかつての文明の片鱗を欲すドミナリアの人々は、ドミナリア各所に点在する遺跡発掘現場/Archaeological Digから当時のパワーストーン、アーティファクト、それらの製作技術などを掘り起そうと、今なお発掘作業を続けている。

おもなスランの都市国家

おもなスラン人

おもなスランの遺物

スランの秘本/Thran Tomeはスランの遺物ではない。これはウルザ/Urzaのスランに関する研究記録である。

参考

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