誘発忘れ
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誘発忘れ/Missed Triggerとは、誤って誘発型能力が誘発することを処理せずにゲームを進めてしまった時の処理。
その誘発型能力の内容により、以下のように処理が分けられている。
- 誘発の指示に「してもよい(may)」を含み、そうしなかった場合の規定がない場合。
- プレイヤーはその行動をしなかったものとみなす。懲罰は適用しない。
- 誘発が選択を必要とし、さらに「そうしない場合(If you don't)」などによりそうしなかった場合の行動が規定されている場合。
- タイミングのルールを無視して、判明した時点でスタックを用いることなく即座にその選択しなかったときの行動が処理される。未解決の呪文や能力などがその結果ゲーム上不正となった場合、それらの呪文や能力を取り除くところまでゲームを巻き戻す。
- 誘発が選択を必要とせず、さらに「視覚上の表現」(下記参照)を伴わないものであった場合。
- その能力は適正な時に解決されたものとして扱う。懲罰は適用しない。
- 誘発が選択を必要とし、そうしなかった場合の規定がない場合。または、誘発が選択を必要としなくても、視覚上の表現を伴うものであった場合。もしくは誘発が他のプレイヤーの選択を必要とする場合。
- 「ターン周期」(下記参照)の間に誤りが発見された場合。
- その能力を即座にスタックの一番下に置く。その際、その能力が誘発した時点で参照される領域に存在しなかったオブジェクトを含む選択をすることはできない。
- ターン周期が過ぎてから誤りが見つかった場合。
- 忘れられていた誘発を解決しなおすことはせず、そのままゲームを続ける。
- 「ターン周期」(下記参照)の間に誤りが発見された場合。
- 「視覚上の表現」とは、「プレイヤーに何が起こっているかまたは何が戦場にあるかがわかるような、領域変化やカウンターの追加、ライフの変更など」という意味。
- 「ターン周期」とは、「あるプレイヤーのフェイズやステップの開始から、そのプレイヤーの次の同一のフェイズやステップの終了まで」という意味。
つまり、「うっかり忘れちゃった誘発型能力は気がついた時点で処理しましょう。選択肢があるならそれは選択しなかったとして処理」ということである。いずれにせよ、これにより誘発した時点まで巻き戻しが行われることはない。
RELが一般の場合のみ「注意」、RELが競技やプロの場合には警告の罰則が与えられる。また、対戦相手はこの誤りを指摘する義務はなく、指摘しなかった対戦相手に「違反の見逃し」や「詐欺行為」の罰則が与えられることもない。
日本選手権07の予選では、否定の契約/Pact of Negationを唱えた次のアップキープでマナを支払わずカードを引いてしまったため敗北になってしまったケースが絶えなかった。
参考
- 第102回:初夏のスタンダードは世界への扉!&誘発型能力と失効能力のこと(mtg-jp.comより、橘真一郎による解説)