Lich
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− | [[アルファ]]で作られた、[[マジック]]最初の「[[敗北条件]]を変えてしまう」[[エンチャント]]。これが[[ | + | [[アルファ]]で作られた、[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]最初の「[[敗北条件]]を変えてしまう」[[エンチャント]]。これが[[戦場に出る|戦場に出た]]ならば、そのプレイヤーには[[ライフ]]の概念が事実上欠落してしまい、[[パーマネント]]や[[手札]]がそれの代わりとなる。 |
− | [[治癒の軟膏/Healing Salve]]が[[Ancestral Recall]] | + | [[治癒の軟膏/Healing Salve]]が[[Ancestral Recall]]相当になるなどのメリットもあるが、それに匹敵する強烈なリスクを抱えている。ライフで敗北することはないとは言っても[[ダメージ]]を無視できるわけではなく、その分パーマネントが減っていく。なにも考えがなければジリ貧になるのは目に見えているわけだ。根本的に、Lich自体が[[解呪/Disenchant]]などで[[除去]]されると即[[敗北]]というのも厳しい点。 |
− | + | とはいえ、ライフ量がパーマネント数を極端に下回っている状態なら、「負けるまでのダメージ許容量の増加」という意味で一種のライフ[[回復]]と似たようなもの。その後、普通はあまり有効ではないライフ回復手段が[[引く|ドロー]]に化けるわけで、得られるアドバンテージは大きい。 | |
− | *[[寄付/Donate]] | + | *これが出ていればライフを[[失う]][[効果]]は意味がなくなる。これは、パーマネントを[[生け贄に捧げる]]能力がダメージを[[誘発条件]]としているためである。なお、後述のバリエーションの1つである[[死者の墳墓/Lich's Tomb]]ではライフを失うことを誘発条件としている。 |
− | *これを使ったもっとも有名なコンボの1つが、[[Mirror Universe]] | + | *ライフが負の数になってもよいと言っても、ライフが0になるので基本的に[[コスト]]としてライフを[[支払う]]ことはできなくなる。 |
− | * | + | *ライフによって敗北しない[[能力]]は[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]している間のみ機能するため、通常は[[寄付/Donate]]などで[[対戦相手]]にコントロールを渡すといった使い方はできない(死者の墳墓などが無い限り、次の[[状況起因処理]]で自分が敗北する)。 |
− | * | + | *これを使ったもっとも有名なコンボの1つが、[[Mirror Universe]]との組み合わせだろう。Lichを戦場に出してライフが0の状態でMirror Universeでライフを交換すれば、相手は即敗北になる。 |
− | * | + | *手札を出し惜しみせずがんがん使って押していき、これを展開してすぐ[[生命吸収/Drain Life]]で[[カード・アドバンテージ]]を稼ぐような戦い方も、単純だが強い。ある意味、後の[[ネクロポーテンス/Necropotence]]の使い方に似ている。 |
− | + | *[[キイェルドーの王、ダリアン/Darien, King of Kjeldor]]をコントロールしていれば、ダメージによるパーマネント生け贄のデメリットはダリアンによるトークンで相殺される。 | |
− | + | *'''lich'''は「死体」を意味する英単語だが、『[[ダンジョンズ&ドラゴンズ|ダンジョンズ&ドラゴンズ]]』により「強力な魔法によって自ら不死化した高位の魔法使い」を指す言葉として使われ、それ以降は様々なファンタジーでも使われるようになった。ライフが敗北条件ではなくなる(不死化する)ことからも、Lichがプレイヤーを「リッチ」化させるカードとしてデザインされたことが窺える。 | |
− | *[[死者の墳墓/Lich's Tomb]] | + | |
+ | ==関連カード== | ||
+ | のちにいくつかのバリエーションが作られている。 | ||
+ | *[[極悪な死/Nefarious Lich]] - ダメージを[[墓地]]のカードの[[追放]]に置換し、置換できなければ敗北する。ライフ回復をドローに置換。自身が[[戦場を離れる]]と敗北。 | ||
+ | *[[死者の墳墓/Lich's Tomb]] - ライフによって敗北しなくなる。ライフが失われるたびに、その点数分のパーマネントを生け贄に捧げる。 | ||
+ | *[[不死のコイル/Immortal Coil]] - ダメージを墓地のカードの追放に置換する。自分の墓地にカードがなくなったときに敗北する。 | ||
==参考== | ==参考== |
2009年8月12日 (水) 16:34時点における版
Lich (黒)(黒)(黒)(黒)
エンチャント
エンチャント
Lichが戦場に出るに際し、あなたはあなたのライフの総量に等しい点数のライフを失う。
あなたは、ライフが0点以下であることでゲームに敗北しない。
あなたがライフを得る場合、代わりに同じ枚数のカードを引く。
あなたにダメージが与えられるたび、同じ数のトークンでないパーマネントを生け贄に捧げる。そうできない場合、あなたはゲームに敗北する。
Lichが戦場からいずれかの墓地に置かれたとき、あなたはゲームに敗北する。
アルファで作られた、マジック最初の「敗北条件を変えてしまう」エンチャント。これが戦場に出たならば、そのプレイヤーにはライフの概念が事実上欠落してしまい、パーマネントや手札がそれの代わりとなる。
治癒の軟膏/Healing SalveがAncestral Recall相当になるなどのメリットもあるが、それに匹敵する強烈なリスクを抱えている。ライフで敗北することはないとは言ってもダメージを無視できるわけではなく、その分パーマネントが減っていく。なにも考えがなければジリ貧になるのは目に見えているわけだ。根本的に、Lich自体が解呪/Disenchantなどで除去されると即敗北というのも厳しい点。
とはいえ、ライフ量がパーマネント数を極端に下回っている状態なら、「負けるまでのダメージ許容量の増加」という意味で一種のライフ回復と似たようなもの。その後、普通はあまり有効ではないライフ回復手段がドローに化けるわけで、得られるアドバンテージは大きい。
- これが出ていればライフを失う効果は意味がなくなる。これは、パーマネントを生け贄に捧げる能力がダメージを誘発条件としているためである。なお、後述のバリエーションの1つである死者の墳墓/Lich's Tombではライフを失うことを誘発条件としている。
- ライフが負の数になってもよいと言っても、ライフが0になるので基本的にコストとしてライフを支払うことはできなくなる。
- ライフによって敗北しない能力はコントロールしている間のみ機能するため、通常は寄付/Donateなどで対戦相手にコントロールを渡すといった使い方はできない(死者の墳墓などが無い限り、次の状況起因処理で自分が敗北する)。
- これを使ったもっとも有名なコンボの1つが、Mirror Universeとの組み合わせだろう。Lichを戦場に出してライフが0の状態でMirror Universeでライフを交換すれば、相手は即敗北になる。
- 手札を出し惜しみせずがんがん使って押していき、これを展開してすぐ生命吸収/Drain Lifeでカード・アドバンテージを稼ぐような戦い方も、単純だが強い。ある意味、後のネクロポーテンス/Necropotenceの使い方に似ている。
- キイェルドーの王、ダリアン/Darien, King of Kjeldorをコントロールしていれば、ダメージによるパーマネント生け贄のデメリットはダリアンによるトークンで相殺される。
- lichは「死体」を意味する英単語だが、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』により「強力な魔法によって自ら不死化した高位の魔法使い」を指す言葉として使われ、それ以降は様々なファンタジーでも使われるようになった。ライフが敗北条件ではなくなる(不死化する)ことからも、Lichがプレイヤーを「リッチ」化させるカードとしてデザインされたことが窺える。
関連カード
のちにいくつかのバリエーションが作られている。
- 極悪な死/Nefarious Lich - ダメージを墓地のカードの追放に置換し、置換できなければ敗北する。ライフ回復をドローに置換。自身が戦場を離れると敗北。
- 死者の墳墓/Lich's Tomb - ライフによって敗北しなくなる。ライフが失われるたびに、その点数分のパーマネントを生け贄に捧げる。
- 不死のコイル/Immortal Coil - ダメージを墓地のカードの追放に置換する。自分の墓地にカードがなくなったときに敗北する。