バンド
提供:MTG Wiki
32行: | 32行: | ||
非常に判りづらくややこしいルールであったため、[[テンペスト]]以降(基本セットでは[[第6版]]以降)のセットでは一切登場していない。 | 非常に判りづらくややこしいルールであったため、[[テンペスト]]以降(基本セットでは[[第6版]]以降)のセットでは一切登場していない。 | ||
− | *[[モダンホライゾン3]]の[[ブースターパック]]には「バンドの再録がありえるところ第1位」という[[Secret Lair]]の広告カードが封入されている。([https://x.com/gyyby_mtg297/status/1802589704665383052 参考] | + | *[[モダンホライゾン3]]の[[ブースターパック]]には「バンドの再録がありえるところ第1位」という[[Secret Lair]]の広告カードが封入されている。([https://x.com/gyyby_mtg297/status/1802589704665383052 参考])その後、[[Mystery Booster 2]]にて[[ナラスニ・ドラゴン/Nalathni Dragon]]が再録された。 |
− | + | ||
*トーナメントリーガルでないカードならば[[Old Fogey]]と[[Banding Sliver (playtest)]]がそれ以降にも登場している。Banding Sliverの文章欄にはバンドについての非常に長大な注釈文({{Gatherer|id=476132}})が書かれており、この能力のルール的な複雑さがよくわかる。 | *トーナメントリーガルでないカードならば[[Old Fogey]]と[[Banding Sliver (playtest)]]がそれ以降にも登場している。Banding Sliverの文章欄にはバンドについての非常に長大な注釈文({{Gatherer|id=476132}})が書かれており、この能力のルール的な複雑さがよくわかる。 | ||
2024年12月25日 (水) 11:26時点における版
バンド/Banding | |
---|---|
種別 | 常在型能力 |
登場セット | 多数 |
CR | CR:702.22 |
バンド/Bandingは、マジック初期から存在するキーワード能力。攻撃クリーチャーの指定や戦闘ダメージの割り振りのルールを変更する常在型能力である。
定義
プレイヤーが攻撃クリーチャーを指定する際、そのプレイヤーはバンドを持つ任意の数のクリーチャーと、1体までのバンドを持たないクリーチャー(他の〜とのバンドは持っていてもよい)を、1つの「バンド」として指定してもよい(以降、能力のバンドはバンド能力と表記する)。プレイヤーは同時にいくつの攻撃バンドを指定してもよいが、各クリーチャーは同時に2つ以上のバンドに所属することはできない。
1つのバンドに含まれるすべてのクリーチャーは、プレイヤー1人またはプレインズウォーカー1つまたはバトル1つを攻撃しなければいけない。
攻撃バンドが宣言されると、何らかの方法でバンド内のクリーチャーからバンド能力や「他の〜とのバンド」が失われたとしても、それは戦闘の間ずっと残る。
戦闘から取り除かれた攻撃クリーチャーは、バンドからも取り除かれる。
ブロック・ダメージ割り振り
攻撃クリーチャーの1体がクリーチャーによってブロックされると、同じバンドに属する他の各クリーチャーもその攻撃クリーチャーと同じブロック・クリーチャーによってブロックされる。
バンドを構成しているクリーチャーの1体が効果によってブロックされた場合、そのバンド全体がブロックされる。
戦闘ダメージ・ステップの間、攻撃クリーチャーがバンド能力を持つクリーチャーにブロックされた場合、(アクティブ・プレイヤーでなく)防御プレイヤーが攻撃クリーチャーのダメージの割り振りを決める。そのプレイヤーはそのクリーチャーの戦闘ダメージを、ブロックしているクリーチャーすべての中で任意に割り振ることができる。
戦闘ダメージ・ステップの間、ブロック・クリーチャーがバンド能力を持つクリーチャーをブロックした場合、(防御プレイヤーでなく)アクティブ・プレイヤーがブロック・クリーチャーのダメージの割り振りを決める。そのプレイヤーはそのクリーチャーの戦闘ダメージを、それにブロックされているクリーチャーすべての中で任意に割り振ることができる。
解説
bandingとは「団結する」という意味。その言葉の意味通り、この能力を持つクリーチャーが戦闘に参加すると、複数のクリーチャーを1つの大きなグループにまとめて運用することができるようになる。理路整然・秩序だった軍隊活動を表現する能力として、主に白に配分されている。
非常に判りづらくややこしいルールであったため、テンペスト以降(基本セットでは第6版以降)のセットでは一切登場していない。
- モダンホライゾン3のブースターパックには「バンドの再録がありえるところ第1位」というSecret Lairの広告カードが封入されている。(参考)その後、Mystery Booster 2にてナラスニ・ドラゴン/Nalathni Dragonが再録された。
- トーナメントリーガルでないカードならばOld FogeyとBanding Sliver (playtest)がそれ以降にも登場している。Banding Sliverの文章欄にはバンドについての非常に長大な注釈文(イラスト)が書かれており、この能力のルール的な複雑さがよくわかる。
バンドの特殊な形態として「他の〜とのバンド」という能力があるが、この能力とはバンドの構成方法が少し異なる。本項の定義節ではその構成方法は省略しているため、詳細は他の〜とのバンドを参照のこと。
ルール
ルールを要約すると、以下のようになる。
攻撃時のバンド能力
- 攻撃プレイヤーは、バンドを持つ好きな数のクリーチャーと、1体までのバンドを持たないクリーチャーとを、一つの「攻撃バンド」というグループで扱うことができる。
- 防御プレイヤーは、攻撃バンドの状況に関係なく、通常のルールどおりに(止められるアタッカーと止めるブロッカーをそれぞれ選んで)ブロックを行える。
- その際にもし「攻撃バンド」を組んでいるクリーチャーが1体でもブロックされた場合、その「攻撃バンド」の全てのクリーチャーが、同時にそのクリーチャーによってブロックされた状態になる。
- たとえ攻撃バンドの中に回避能力を持っているクリーチャーがいたとしても関係ない。同じ攻撃バンドの中の1体でもブロックされると、どんな回避能力を持っていてもブロックされてしまう。
- 「攻撃バンド」を組んでいる場合、(通常防御プレイヤーが決めたダメージ割り振り順に基づいて割り振られる)その「攻撃バンド」内にいるクリーチャーへの戦闘ダメージを、攻撃プレイヤーがその「攻撃バンド」内で自由に割り振ることができる。
防御時のバンド能力
- 防御には「防御バンド」という考え方は存在しない。
- バンドを持つクリーチャーでブロックに参加した場合、(通常攻撃プレイヤーが決めたダメージ割り振り順に基づいて割り振られる)ブロックされたクリーチャーからそれをブロックしているクリーチャーへの戦闘ダメージを、防御プレイヤーが自由に割り振ることができる。
具体例
ルールだけでは判りづらいので、具体的にどんなことが起きる(できる)かというと、例えば以下のようなものがある。
攻撃時の特徴
- 通常起きない「アタッカー多数」対「ブロッカー1~多数」の戦いが起こせる。これにより、相手のブロックを悩ませることができる。
- 例えば、1/1バンドのクリーチャーが3体で「攻撃バンド」を作って攻撃すると、相手はブロックするならこの3体をまとめてブロックしなければならないため、タフネス4以上のブロッカーでないと無事にはすまない(バンドがないと、1体のブロッカーは1体のクリーチャーしかブロックしないので、1/1アタッカーが3体いてもダメ)。
- ダメージの割り振りを自分で自由に行えるので、全体としての被害を小さくできる。
- 例えば、1/1バンド持ち2体の攻撃バンドが4/2クリーチャーにブロックされた場合、攻撃側が受ける4ダメージを「片方の1/1に全て割り振り」とすることで、1体だけの損害で済ませることができる。
防御時の特徴
- ダメージの割り振りを自分で自由に行えるので、全体としての被害を小さくできる。
その他
- 基本セット2010でのルール変更で、戦闘ダメージに関するルールが変更されたが、バンドの割り振りルール変更効果に関しては変更されず、変更後のルールの例外として扱われるようになった。
- あくまで「攻撃時に1つのチームとして動く」だけである。実際に合体するわけではないので、クリーチャーは個々のパーマネントとして扱われる。
- これを分かりやすくしたのがストロングホールドのコーのダメージ移し変え能力である。また、後援もこの能力からインスピレーションを得て作られた。
- レジェンドにいる大量のバニラかつ多色の伝説のクリーチャーは、実は全部バンドを持っていたという逸話がある。しかしそれが強すぎるということで、ごっそり削ってしまい、多色なのに単色のバニラに劣るようなクリーチャーが乱造されてしまったのである。
参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール
- 702 キーワード能力
- 702.22 バンド/Banding
- 702.22a バンドは戦闘のルールを変更する常在型能力である。
- 702.22b 「他の~とのバンド/Bands with other」は、バンドの特殊な一形態である。何らかの効果によってパーマネントがバンドを失う場合、他の~とのバンドもまた失われる。
- 702.22c プレイヤーが攻撃クリーチャーを指定するときに、バンドを持つクリーチャーを望む数と、1体までのバンドを持たない(「他の~とのバンド」を持っていても)クリーチャーを1つの「バンド」として指定してもよい。また、「他の[性質]とのバンド」を持つ[性質]クリーチャー1体以上を含む望む数の[性質]クリーチャーを1つの「バンド」として指定してもよい。プレイヤーは同時にいくつの攻撃 バンドを指定してもよいが、クリーチャーは同時に2つ以上のバンドに所属することはできない。(防御プレイヤーはバンドを宣言できない。しかし異なる方法でバンドを使うことができる。rule 702.22j 参照。
- 702.22d 1つのバンドに含まれるすべてのクリーチャーは、同一の、プレイヤーやプレインズウォーカーやバトルを攻撃しなければならない。
- 702.22e 攻撃 バンドが宣言されると、何らかの方法でバンド内のクリーチャーからバンド 能力や「他の~とのバンド」能力が失われたとしても、戦闘の間ずっと残る。
- 702.22f 戦闘から取り除かれた攻撃クリーチャーは、バンドからも取り除かれる。
- 702.22g バンドによって攻撃クリーチャーが能力を分け合ったり、能力を失ったりすることはない。バンドに所属する攻撃クリーチャーは、それぞれ別々のパーマネントである。
- 702.22h 攻撃クリーチャーの1体がクリーチャーによってブロックされると、同じバンドに属する他のそれぞれのクリーチャーもその攻撃クリーチャーと同じブロック・クリーチャーによってブロックされる。
- 702.22i バンドを構成しているクリーチャーの1体が効果によってブロックされた場合、そのバンド全体がブロックされる。
- 702.22j 戦闘ダメージ・ステップの間、攻撃クリーチャーがバンドを持つクリーチャーにブロックされた場合、あるいは「他の[性質]とのバンド」を持つ[性質]クリーチャーと他の[性質]クリーチャーの両方によってブロックされた場合、(アクティブ・プレイヤーでなく)防御プレイヤーが攻撃クリーチャーのダメージの割り振りを決める。そのプレイヤーはそのクリーチャーの戦闘ダメージを、ブロックしているクリーチャーすべての中で任意に割り振ることができる。これは rule 510.1c で示した手順の例外である。
- 702.22k 戦闘ダメージ・ステップの間、ブロック・クリーチャーがバンドを持つクリーチャーをブロックした場合、あるいは「他の[性質]とのバンド」を持つ[性質]クリーチャーと他の[性質]クリーチャーの両方をブロックした場合、(防御プレイヤーでなく)アクティブ・プレイヤーがブロック・クリーチャーのダメージの割り振りを決める。そのプレイヤーはそのクリーチャーの戦闘ダメージを、それにブロックされているクリーチャーすべての中で任意に割り振ることができる。これは rule 510.1d で示した手順の例外である。
- 702.22m 1体のクリーチャーに複数のバンド 能力があっても効果は変わらない。1体のクリーチャーに同じ「他の~とのバンド」能力が複数あっても効果は変わらない。
- 702.22 バンド/Banding
- 702 キーワード能力