インテンショナル・ドロー
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これは「マッチの結果を意図的に操作すること」に該当しているかのように見えるかもしれないが、例外的に[[マジック・イベント規定]]により明確に認められており、違反行為ではない。 | これは「マッチの結果を意図的に操作すること」に該当しているかのように見えるかもしれないが、例外的に[[マジック・イベント規定]]により明確に認められており、違反行為ではない。 | ||
− | *相手にIDを認めさせる条件として賞金・賞品の分割やその他の「見返り」を持ち出した場合、それは「非紳士的行為 ─ 買収・賭博」の「買収」に該当する[[不正行為]]であり、[[失格]]処分が課される。''' | + | *相手にIDを認めさせる条件として賞金・賞品の分割やその他の「見返り」を持ち出した場合、それは「非紳士的行為 ─ 買収・賭博」の「買収」に該当する[[不正行為]]であり、[[失格]]処分が課される。'''もし対戦相手がそのような提案を行なった場合は、すぐに[[ジャッジ]]を呼ばなければならない。ジャッジを呼ばない場合、あなたも同一のペナルティとなる'''。 |
==IDが選択される場面== | ==IDが選択される場面== | ||
− | [[スイスドロー]] | + | [[スイスドロー]]においてマッチに勝つと3点のマッチ・ポイントが得られるが、引き分けでも1点のマッチ・ポイントが得られる。負けてしまえばマッチ・ポイントは1点も得られず、「あとマッチ・ポイント1点でベスト8確定だから引き分けで十分」などといった状況では、負けるリスクを犯す必要がない。よって、このような場合はIDを申し込む場合が多い。また、どちらも残り2試合で4点取ればベスト8確定などの状況で、仲間内同士の潰し合いを嫌ってIDするケースもある。 |
対戦相手も同じ立場である場合はすんなりと承諾して貰えるだろうが、そうでない場合も多い。人数の都合でマッチ・ポイントが1段階下の相手と当たってしまった場合、相手は「勝たないとベスト8に残れない」状況であるため、そのような場合にはIDは応じてくれない。 | 対戦相手も同じ立場である場合はすんなりと承諾して貰えるだろうが、そうでない場合も多い。人数の都合でマッチ・ポイントが1段階下の相手と当たってしまった場合、相手は「勝たないとベスト8に残れない」状況であるため、そのような場合にはIDは応じてくれない。 | ||
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*IDしたら9位だった、というのはよくある話である(→[[マーフィーの法則]])。 | *IDしたら9位だった、というのはよくある話である(→[[マーフィーの法則]])。 | ||
− | * | + | *知的競技でIDのような制度が認められているゲームはほとんどない。チェスにおいてレーティングによる高位の称号や賞金に対してのリスクを避ける目的で行なわれるぐらいである。また、トレーディングカードゲームとしてもIDが認められているのは極めて少なく、行なった場合に八百長行為として厳しく罰せられるタイトルもある。マジック独特のルールといってよいだろう。 |
− | **通常のトーナメントにおける時間切れによる引き分けの存在という現実的な問題から、IDが認められていると考えられる。事実、[[Magic Online]]では[[スプリット]] | + | **通常のトーナメントにおける時間切れによる引き分けの存在という現実的な問題から、IDが認められていると考えられる。事実、[[Magic Online]]では[[スプリット]]以外でのIDを行なうことができない。 |
− | *これ以外にも、[[シングル・エリミネーション]] | + | *これ以外にも、[[シングル・エリミネーション]]の決勝戦に限り、意図的にマッチを行なわないことにしてもよい。この場合、賞品の分割が一定条件で認められる。[[グランプリ]]の[[サイドイベント]]内の8人トーナメントで賞品を確実に手に入れたいときによく使われる。 |
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2021年10月4日 (月) 11:01時点における版
インテンショナル・ドロー/Intentional Drawは、合意による引き分けを意味する。通称ID。
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解説
マジックのトーナメントでは、ゲームやマッチが終了していない限り、対戦相手と合意の上でゲーム、あるいはマッチを引き分けにすることができる。合意によりマッチを引き分けにした場合、マッチの結果は0勝0敗3引き分けとして扱う。
これは「マッチの結果を意図的に操作すること」に該当しているかのように見えるかもしれないが、例外的にマジック・イベント規定により明確に認められており、違反行為ではない。
- 相手にIDを認めさせる条件として賞金・賞品の分割やその他の「見返り」を持ち出した場合、それは「非紳士的行為 ─ 買収・賭博」の「買収」に該当する不正行為であり、失格処分が課される。もし対戦相手がそのような提案を行なった場合は、すぐにジャッジを呼ばなければならない。ジャッジを呼ばない場合、あなたも同一のペナルティとなる。
IDが選択される場面
スイスドローにおいてマッチに勝つと3点のマッチ・ポイントが得られるが、引き分けでも1点のマッチ・ポイントが得られる。負けてしまえばマッチ・ポイントは1点も得られず、「あとマッチ・ポイント1点でベスト8確定だから引き分けで十分」などといった状況では、負けるリスクを犯す必要がない。よって、このような場合はIDを申し込む場合が多い。また、どちらも残り2試合で4点取ればベスト8確定などの状況で、仲間内同士の潰し合いを嫌ってIDするケースもある。
対戦相手も同じ立場である場合はすんなりと承諾して貰えるだろうが、そうでない場合も多い。人数の都合でマッチ・ポイントが1段階下の相手と当たってしまった場合、相手は「勝たないとベスト8に残れない」状況であるため、そのような場合にはIDは応じてくれない。
その他
- IDしたら9位だった、というのはよくある話である(→マーフィーの法則)。
- 知的競技でIDのような制度が認められているゲームはほとんどない。チェスにおいてレーティングによる高位の称号や賞金に対してのリスクを避ける目的で行なわれるぐらいである。また、トレーディングカードゲームとしてもIDが認められているのは極めて少なく、行なった場合に八百長行為として厳しく罰せられるタイトルもある。マジック独特のルールといってよいだろう。
- 通常のトーナメントにおける時間切れによる引き分けの存在という現実的な問題から、IDが認められていると考えられる。事実、Magic Onlineではスプリット以外でのIDを行なうことができない。
- これ以外にも、シングル・エリミネーションの決勝戦に限り、意図的にマッチを行なわないことにしてもよい。この場合、賞品の分割が一定条件で認められる。グランプリのサイドイベント内の8人トーナメントで賞品を確実に手に入れたいときによく使われる。