シヴ山の隕石/Shivan Meteor

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
 
 
(17人の利用者による、間の20版が非表示)
1行: 1行:
 
{{#card:Shivan Meteor}}
 
{{#card:Shivan Meteor}}
  
5[[マナ]]で13点、[[待機]]で使えば時間は掛かるが3マナ13点と、ずば抜けた[[コスト・パフォーマンス]]を持つ[[火力]]。
+
大抵の[[クリーチャー]]を消し炭にしてしまえる[[火力]]。もうここまで来ると、[[プレイヤー]]に撃てない点を含め、[[黒]]に多い単純[[破壊]]タイプの[[除去]]に近いといえる。
大抵の[[クリーチャー]]を消し炭にしてしまえる値である。
+
<!-- [[単体除去]]に耐性を持つ[[クリーチャー]]は仕方ないが、それ以外では[[土着のワーム/Autochthon Wurm]]を除く全てのクリーチャーを消し炭に変える破壊力。
+
パンプアップ持ちや、PT*/*系も怪しいし、「破壊されない」系を「単体除去耐性」つうのは、ちょっと性質が違いすぎる(全体除去であるラスゴに耐性があり、単体除去であるソープロに耐性がない)んじゃないかと。まぁそれに、何々はOK・何々はNGって言い出すとキリが無いので、簡単にします。 -->
+
もうここまで来ると、[[プレイヤー]]に撃てない点を含め、[[黒]]に多い単純[[破壊]]タイプの[[除去]]に近いと言える。
+
<!-- 黒に多いタフネス値に依存しないタイプの除去
+
↑黒には明らかに違う「布告」があるので前の表現に戻しておきます。あくまで「近い」んですから多少の違いは問題ありませんし、それにこっちの方が直感的に解りやすいかと -->
+
  
[[X火力]]の基本である[[猛火/Blaze]]で同じ[[ダメージ]]を出す場合、実に14マナが必要となる。
+
5[[マナ]]で13点、[[待機]]で使えば3マナ13点と、ずば抜けた[[コスト・パフォーマンス]]を持つ。[[X火力]]の基本である[[猛火/Blaze]]で同じ[[ダメージ]]を出す場合、実に14マナが必要となる。約3分の1のマナで同じダメージをたたき出すのだから、このダメージでこの[[コスト]]は異常なまでに[[軽い]]。とは言え、[[オーバーキル]]感が強く漂っているのは否めない。
約3分の1のマナで同じダメージをたたき出すのだから、このダメージでこの[[コスト]]は異常なまでに[[軽い]]
+
とは言え、ここまでして単体のクリーチャーを狙い撃ちで仕留めたい状況が出てくるかどうか。
+
[[オーバーキル]]感が強く漂っているのは否めない。
+
<!-- と言うかそもそも、猛火ならプレイヤーに13点与える。
+
↑14マナある段階の話で、X火力とコレを引き合いに出すのはおかしい。
+
そもそも通常の[[火力]]で対応できなければ、[[全体除去]]などで場を綺麗にする方が便利である。
+
まるで赤にタフネス無視の全体除去があるみたいな言い方だし、通常の赤い戦略なら「通常の[[火力]]で対応できなければ」本体を焼くプレイングに切り替える。
+
↑ジョークルとか抹消があります。らせんブロックにはないので直そうとは思いませんが、一応
+
ここで言う「全体除去」の例としては、ジョークルはちょっと性質が違うのではないかと。 -->
+
  
 +
[[単体除去]]としてみた場合、待機するよりも即座に[[唱える|唱えたい]]ことが多いため、5マナの[[ソーサリー]]として評価することになるだろう。古いカードだが[[地割れ/Fissure]]と比較すると待機が付いたかわりに柔軟性に劣り、収録時期が近い[[恐怖/Terror]]や[[破壊の宴/Wrecking Ball]]などと比べると[[重い]]し汎用性もさほど高くない。隣接する[[多色デッキ|多色]]推奨である[[ラヴニカ・ブロック]]および[[ローウィン=シャドウムーア・ブロック]]には[[ショックランド]]や[[印鑑]]、[[フィルターランド]]などがあり他の[[色]]を加えることは容易である。大抵は黒を[[タッチ]]する方がより良い解決となるだろう。もちろん[[リミテッド]]では貴重な除去であり、赤い[[デッキ]]を組むなら問題なく投入できる。
  
[[単体除去]]としてみた場合は、5マナの[[ソーサリー]]として評価することになる。
+
一方、[[モグの偏執狂/Mogg Maniac]][[反動/Repercussion]][[ボロスの反攻者/Boros Reckoner]]など、ダメージを[[対戦相手]]に反射できるカードとは[[コンボ]]と言えるレベルの[[シナジー]]を形成する。中でも[[ぬいぐるみ人形/Stuffy Doll]]は同一[[ブロック (総称)|ブロック]][[カード]]であるため、特に注目を集めていた(下記のコラムを参照)。
単純に比較できるカードは殆ど無いが、例えば[[恐怖/Terror]][[破壊の宴/Wrecking Ball]][[神の怒り/Wrath of God]]などと比べてみるに、「ただ[[重い]]だけ」という評価に落ち着くのでは無いだろうか。
+
*逆に、相手に[[名誉の道行き/Honorable Passage]]で返されると目も当てられない。むやみに待機をすると狙われやすいので注意。
赤単色のソーサリーと言えば[[猛烈に食うもの/Magnivore]][[燃え立つ願い/Burning Wish]]との[[シナジー]]が連想されるが、所詮それだけである。
+
*[[死者の王、ドラルヌ/Dralnu, Lich Lord]][[友情コンボ]]が成立する。運よく出会った時は、ぜひぶち込んであげて欲しい。
隣の[[ラヴニカ・ブロック]]には[[ショックランド]][[印鑑]]もある事だし、多くの場合は黒を[[タッチ]]する方がより良い解決となるだろう。
+
*[[焼尽の風/Searing Wind]]をも上回る前例のない確定大火力だけあって、巨大な隕石が直撃しようとしている{{Gatherer|id=134740|イラスト}}はド迫力。こんなのが当たったら確かに13点ぐらいは受けそうである。
<!-- 代表的な[[]][[闇への追放/Dark Banishing]]が3マナの[[インスタント]]であるため、どうしても大きく見劣りしてしまう。
+
<!-- [http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/arcana/1193 こちら]で高品質なイラストも見ることができる。 -->
引き合いに出されるのが、なぜ黒を除去できない闇への追放なのか。もっと代表的な除去なら他にもあるし、性質の近い除去もあるんじゃないか。
+
*初出時、素の[[タフネス]]で13を超えるタフネス(=[[能力]]なしに耐えられる)を持つものは、[[X]]や[[アン・カード]]を除くと[[土着のワーム/Autochthon Wurm]]のみであった。その後[[引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn]]、[[世界棘のワーム/Worldspine Wurm]]が登場した([[各種カードランキング#タフネス]])が、エムラクールはそもそも[[プロテクション]]により[[対象]]に出来ない。
《地割れ/Fissure》なら同じ5マナの赤い除去ですよ。
+
*これに比べると普通の[[隕石/Meteorite]]や[[隕石の嵐/Meteor Storm]]でさえ可愛いもの。
↑破壊の宴も若干遠い気がしますけどね・・・かといって地割れは古すぎるし。微妙なところです
+
近いのが無いなら無いで、こういう書き方ではどうでしょうか。 -->
+
  
<!-- なぜ13点という数字なのかは疑問だが、おそらくタイムシフトしてきた[[クローサの雲掻き獣/Krosan Cloudscraper]]を落とすためのデザインなのだろう。
+
==開発秘話==
-この13点という値は、[[時のらせん]]・[[次元の混乱]]において最大の固定[[タフネス]]値を持つ[[クローサの雲掻き獣/Krosan Cloudscraper]]を基準にしたと考えられる。
+
初期デザインは20点火力であったが、10点と20点の間にすることが決定され、20点火力は別の機会に置かれることとなった。Card of the Dayの担当は、13点なのはデベロップチームの誰かが土着のワームが好きだったのかもね、と推測している([http://magic.wizards.com/en/articles/archive/card-day-february-2007-2007-02-01 Card of the Day 2007/02/22]/[http://abomination.jp/empire/Misc/CotD/CD200702.shtml 邦訳])。
「[[時のらせんブロック]]([[未来予知]]除く)のクリーチャーなら、数字の上では何でも焼き殺せるぞ」というデザインなのだろう。
+
↑card of day(2007年2月22日)でこのカードが取り上げられ、土着のワームについて言及しています。時のらせんブロックに限ってデザインされたようではないようです。 -->
+
  
*[[ぬいぐるみ人形/Stuffy Doll]][[モグの偏執狂/Mogg Maniac]][[反動/Repercussion]]など、クリーチャー専用の火力をプレイヤーにも向けられるカードとは、[[コンボ]]と言えるレベルの[[シナジー]]を形成する。
+
*13という数字は後の[[イニストラード・ブロック]]で大きく取り上げられ、13点のダメージを[[与える]]火力としては[[地獄の口の中/Into the Maw of Hell]][[冒涜の行動/Blasphemous Act]]が登場している。
中でもぬいぐるみ人形は同一[[ブロック#format|ブロック]]の[[カード]]であるため、特に注目を集めている。
+
*20点火力は後の[[イクサラン]][[絶滅の星/Star of Extinction]]として登場した。
**逆に、相手に[[名誉の道行き/Honorable Passage]]で返されると目も当てられない。むやみに待機をすると狙われ易いので注意。
+
*[[死者の王、ドラルヌ/Dralnu, Lich Lord]][[友情コンボ]]が成立する。
+
運よく出合った時は、ぜひぶち込んであげて欲しい。
+
<!-- まとめます。ついでに、「一考の余地がある」とか「恐ろしい」とかいった、アバウトな表現は避けました。 -->
+
*[[画像:Shivan Meteor|焼尽の風/Searing Wind]]をも上回る前例のない確定大火力だけあって、巨大な隕石が直撃しようとしている[[イラスト]]はド迫力。
+
[[http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/arcana/1193|こちら]]で高品質なイラストも見ることができる。こんなのが当たったら確かに13点ぐらいは受けそうである。
+
<!-- 巨大な隕石(あるいは砲弾か?)が直撃しようとしているイラスト
+
↑形は近いですが、決して砲弾とは言えない気がします。「隕石」が比喩なのかという話になりますし、巨大な大砲が登場しているわけでもありませんし -->
+
  
 
==参考==
 
==参考==
*[[カード個別評価:時のらせんブロック]]
+
*[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/magic-story/threadbare-2012-07-23 Threadbare]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/ur/003597/ ぼろぼろの人形] ([[Daily MTG]]、Uncharted Realms、文:[[Jenna Helland]]、訳:[[若月繭子]])
 +
*[[シヴ/Shiv]]([[背景世界/ストーリー用語]])
 +
*[[カード個別評価:次元の混乱]] - [[アンコモン]]
 +
*[[カード個別評価:時のらせんリマスター]] - [[アンコモン]]

2022年12月21日 (水) 22:56時点における最新版


Shivan Meteor / シヴ山の隕石 (3)(赤)(赤)
ソーサリー

クリーチャー1体を対象とする。シヴ山の隕石はそれに13点のダメージを与える。
待機2 ― (1)(赤)(赤)(このカードをあなたの手札から唱えるのではなく、(1)(赤)(赤)を支払うとともにそれを時間(time)カウンターが2個置かれた状態で追放する。あなたのアップキープの開始時に、時間カウンターを1個取り除く。最後の1個を取り除いたとき、それをそのマナ・コストを支払うことなく唱える。)


大抵のクリーチャーを消し炭にしてしまえる火力。もうここまで来ると、プレイヤーに撃てない点を含め、に多い単純破壊タイプの除去に近いといえる。

5マナで13点、待機で使えば3マナ13点と、ずば抜けたコスト・パフォーマンスを持つ。X火力の基本である猛火/Blazeで同じダメージを出す場合、実に14マナが必要となる。約3分の1のマナで同じダメージをたたき出すのだから、このダメージでこのコストは異常なまでに軽い。とは言え、オーバーキル感が強く漂っているのは否めない。

単体除去としてみた場合、待機するよりも即座に唱えたいことが多いため、5マナのソーサリーとして評価することになるだろう。古いカードだが地割れ/Fissureと比較すると待機が付いたかわりに柔軟性に劣り、収録時期が近い恐怖/Terror破壊の宴/Wrecking Ballなどと比べると重いし汎用性もさほど高くない。隣接する多色推奨であるラヴニカ・ブロックおよびローウィン=シャドウムーア・ブロックにはショックランド印鑑フィルターランドなどがあり他のを加えることは容易である。大抵は黒をタッチする方がより良い解決となるだろう。もちろんリミテッドでは貴重な除去であり、赤いデッキを組むなら問題なく投入できる。

一方、モグの偏執狂/Mogg Maniac反動/Repercussionボロスの反攻者/Boros Reckonerなど、ダメージを対戦相手に反射できるカードとはコンボと言えるレベルのシナジーを形成する。中でもぬいぐるみ人形/Stuffy Dollは同一ブロックカードであるため、特に注目を集めていた(下記のコラムを参照)。

[編集] 開発秘話

初期デザインは20点火力であったが、10点と20点の間にすることが決定され、20点火力は別の機会に置かれることとなった。Card of the Dayの担当は、13点なのはデベロップチームの誰かが土着のワームが好きだったのかもね、と推測している(Card of the Day 2007/02/22/邦訳)。

[編集] 参考

MOBILE