フェイジング

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
 
 
(19人の利用者による、間の27版が非表示)
1行: 1行:
=フェイジング/Phasing=
+
{{情報ボックス/キーワード能力
 +
|名前=フェイジング
 +
|英名=Phasing
 +
|種別=[[常在型能力]]
 +
|登場セット=[[ミラージュ・ブロック]]
 +
|リーガル=legal
 +
}}
 +
'''フェイジング'''/''Phasing''は[[ミラージュ・ブロック]]で登場した[[キーワード能力]]。これは[[アンタップ・ステップ]]の[[ルール]]を変更する[[常在型能力]]である。
 +
 
 
{{#card:Breezekeeper}}
 
{{#card:Breezekeeper}}
  
フェイジングは主に[[ミラージュ・ブロック]]に登場した[[キーワード能力]]。
+
==定義==
[[アンタップ・ステップ]]のルールを変更する[[常在型能力]]である。
+
 
+
 
それぞれの[[プレイヤー]]のアンタップ・ステップの、[[パーマネント]]を[[アンタップ]]する前に、以下の2つが同時に行われる。
 
それぞれの[[プレイヤー]]のアンタップ・ステップの、[[パーマネント]]を[[アンタップ]]する前に、以下の2つが同時に行われる。
*そのプレイヤーのコントロールする[[パーマネント]]のうち、フェイジングを持つもの全てが[[フェイズ・アウト]]する。
+
*そのプレイヤーが[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]するパーマネントのうち、フェイジングを持つもので[[フェイズ・イン]][[位相]]のものすべてが[[フェイズ・アウト]]する。
*[[フェイズ・アウト]]している[[オブジェクト]]のうち、[[フェイズ・アウト]]直前にそのプレイヤーがコントロールしていたもの全てが[[フェイズ・イン]]する。(フェイジングを持っていなくてもフェイズ・インする。)
+
*そのプレイヤーのコントロール下でフェイズ・アウトしていたフェイズ・アウト[[位相]]のパーマネントすべてが[[フェイズ・イン]]する(フェイジングを持っていなくてもフェイズ・インする)。
 
+
簡単に言うと、毎ターン消えたり現れたりするわけだ。
+
結果的にそのパーマネントは『2ターンに1回しか機能しない』ため、フェイジング自体はデメリットとして扱われており、この能力を持っているカードは額面的に1〜2マナ程度割安になっていることが多い。
+
  
*フェイズ・インするとき、[[場]]に出るときの[[置換効果]]や場に出たことによる[[誘発型能力]]は無視する。
+
==解説==
フェイズ・アウトしたときも同様に、場を離れたことによる誘発型能力は無視する。
+
簡単に言うと、[[フェイズ・イン]][[フェイズ・アウト]]を毎[[ターン]]繰り返すことで消えたり現れたりする[[能力]]である。結果的にそのパーマネントは'''2ターンに1回しか機能しない'''ため、フェイジング自体は[[ペナルティ能力]]として扱われており、この能力を持っているカードは額面的に1~2[[マナ]]程度割安になっていることが多い。
ただし、その能力が特にフェイジングについて言及している場合は例外である。
+
**2005年10月の[[総合ルール]]変更前は、場を離れたときの誘発型能力だけは通常通り処理されていた。
+
*フェイズ・インするパーマネントは、フェイズ・アウトした時の[[位相]][[コントローラー]]などの状態を「覚えている」。フェイズ・アウト前の[[タイムスタンプ]]も維持する。これは、[[領域]]を移動した[[オブジェクト]]は新しいオブジェクトとして扱われるルールの例外である。
+
**パーマネントを参照している、持続時間の定められている[[効果]]や[[遅延誘発型能力]]は、それがフェイズ・アウトした時点で影響を与えなくなる。
+
一方、それ以外の効果はフェイズ・アウトしたあと場に戻ってきたときにも影響を与え続ける。
+
**フェイズ・アウトした時に裏向きだったパーマネントは、フェイズ・アウト領域にある間やフェイズ・インするときも裏向きのままである。これは、裏向きのパーマネントが場を離れたときにその表側を[[公開する]]ルールの例外である。
+
*フェイズ・アウトしたパーマネントについていた[[個別エンチャント]]や[[装備品]]は、そのパーマネントと同時にフェイズ・アウトする。フェイズ・インに関しても、同様である。
+
**フェイズ・アウトしたパーマネントが[[トークン]]であった場合、そのトークンについていた個別エンチャントや装備品は永遠にフェイズ・インできない。
+
なぜなら、フェイズ・アウトした時点でトークンが消滅しているからである。
+
*フェイズ・インするパーマネントはいわゆる[[召喚酔い]]ルールの影響を受けない。たとえ、そのパーマネントが場に出たターンにフェイズ・アウトし、そのターン中にフェイズ・インしていてもである。
+
*フェイズ・インしたパーマネントが[[エコー]]を持っている場合、次のアップキープにコストを支払わなくてはならない。
+
なぜなら、[[フェイズ・アウト]]中は継続して[[コントロール]]しているわけでないうえ、フェイズ・インはエコーの支払いを免除しないからである。→[[コントローラー]]
+
*アンタップ・ステップが[[飛ばす|飛ばされた]]場合、その時起きるはずだったフェイズ・アウトとフェイズ・インも起きない。
+
  
[[ミラージュ・ブロック]]が初出であるが、それ以前に作られていた類似能力を持つ数枚のカードが一時[[エラッタ]]によってフェイジングに関係するテキストを得たことがあった。
+
*[[フェイズ・イン]][[フェイズ・アウト]]についての[[ルール]]はそれぞれを参照。
[[アラビアンナイト]]の[[Oubliette]]や[[アンティキティー]]の[[Tawnos's Coffin]]などが該当例。
+
*1つのパーマネントが複数のフェイジングを持っていても、機能上の違いはない。
現在の最新[[Oracle]]では、これらのカードのいずれもがフェイジングに関係しないテキストに改められている。
+
<!-- (ただし、2008年1月現在Whisperに反映されていないため、WhisperやこのWikiにおける表示はフェイジングを用いた旧テキストのままである) -->
+
  
*上記のように、[[召喚酔い]][[誘発]][[タイムスタンプ]]などの基本的ルールに対する例外処理が非常に多い。
+
===その他===
その面倒さからルール関係者からは基本的に嫌われており、今後この能力を使った新しいカードが出る可能性は低いだろう。
+
*かつてはフェイズ・アウトに[[位相]]ではなく[[領域]]を使っていた上に例外処理が非常に多かった([[フェイズ・アウト#領域 (廃語)]])。現在のルールはかなり整理されているが、項目が多く面倒なことには変わりない。その面倒さからルール関係者からは基本的に嫌われており、今後この能力を使った新しいカードが出る可能性は低いだろう。
 +
**フェイジングの[[ストーム値]]は9とされており、ここからも([[本流のセット]]では)再登場の可能性が非常に低いことが示されている。
 +
**[[アンヒンジド]]では「(アンヒンジド時点で)過去の遺物であるキーワード能力ばかり持つクリーチャー」として[[Old Fogey]]が登場し、フェイジングもそれが持つ能力の1つとして再登場した。
 +
**[[次元の混乱]]では[[熱狂のイフリート/Frenetic Efreet]]のオマージュである[[熱狂スリヴァー/Frenetic Sliver]]が登場したが、フェイズ・アウトの代わりに追放が用いられており本家を忠実に再現したものとはなっていない。
 +
**[[統率者2017]]ではパーマネントをフェイズ・アウトさせる新規カードの[[テフェリーの防御/Teferi's Protection]]が登場したが、フェイジング自体は登場しなかった。
 +
**[[テフェリー/Teferi]]にクローズアップした[[基本セット2021]]では、フェイズ・アウトさせる新規カードの[[時の支配者、テフェリー/Teferi, Master of Time]]および[[時を超える旅行者、テフェリー/Teferi, Timeless Voyager]]が登場した。
 +
***フェイジング自体は登場しなかったとは言え、ストーム値9のフェイジングに関連した能力がスタンダードで再び登場することはかなりの異例と言ってよく、大きな話題となった。
 +
***この再録はフェイズ・アウトを単体で[[落葉樹]]メカニズムにするための実験であり、その後[[フォーゴトン・レルム探訪]]で正式に落葉樹入りした。詳しくは[[フェイズ・アウト]]の項目を参照。
 +
*ミラージュ・ブロックが初出であるが、それ以前に作られていた類似能力を持つ数枚のカードが一時[[エラッタ]]によってフェイズ・アウトに関係するテキストを得たことがある。[[アラビアンナイト]]の[[土牢/Oubliette‎]]や[[アンティキティー]]の[[Tawnos's Coffin]]などが該当例。その後フェイズ・アウトを用いないテキストに改められていたが、土牢に関しては最新のエラッタで再びフェイズ・アウトを用いるようになった。
 +
*フェイジングは「アンタップ・ステップのルールを変更する」と総合ルールに記載されているが、ゲーム内にフェイジングを持つカードが存在していなくても、フェイズ・アウトしているパーマネントがフェイズ・インする処理は[[ターン起因処理]]として常に行われている(→[[アンタップ・ステップ]])。
  
 
==参考==
 
==参考==
*[[oracle:Phasing|「フェイジング(Phasing)」で検索]]
+
*{{WHISPER検索/英語オラクル|Phasing|フェイジング(Phasing)}}
*[[フェイズ・アウト#zone|フェイズ・アウト]](領域)
+
*[[フェイズ・アウト]]
 +
*[[フェイズ・イン]]
 
*[[キーワード能力]]
 
*[[キーワード能力]]
*[[ルーリング#keyword|ルーリング]]
+
*[[ルーリング#キーワード能力|ルーリング]]
  
===総合ルール===
+
{{#cr:{{キーワード能力のCR番号|フェイジング}}}}
{{#cr:502.15}}
+
[[Category:キーワード能力|ふえいしんく]]
 +
__NOTOC__

2023年1月13日 (金) 16:10時点における最新版

フェイジング/Phasing
種別 常在型能力
登場セット ミラージュ・ブロック
CR CR:702.26

フェイジング/Phasingミラージュ・ブロックで登場したキーワード能力。これはアンタップ・ステップルールを変更する常在型能力である。


Breezekeeper / 微風の守り手 (3)(青)
クリーチャー — ジン(Djinn)

飛行
フェイジング(これはあなたの各アンタップ・ステップの間であなたがアンタップする前にフェイズ・インまたはフェイズ・アウトする。それがフェイズ・アウトしている間、それはそれが存在しないかのように扱う。)

4/4

[編集] 定義

それぞれのプレイヤーのアンタップ・ステップの、パーマネントアンタップする前に、以下の2つが同時に行われる。

[編集] 解説

簡単に言うと、フェイズ・インフェイズ・アウトを毎ターン繰り返すことで消えたり現れたりする能力である。結果的にそのパーマネントは2ターンに1回しか機能しないため、フェイジング自体はペナルティ能力として扱われており、この能力を持っているカードは額面的に1~2マナ程度割安になっていることが多い。

[編集] その他

[編集] 参考

引用:総合ルール 20231117.0

MOBILE