フェイジング
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'''フェイジング'''/''Phasing''は[[ミラージュ・ブロック]]で登場した[[キーワード能力]]。これは[[アンタップ・ステップ]]の[[ルール]]を変更する[[常在型能力]]である。 | '''フェイジング'''/''Phasing''は[[ミラージュ・ブロック]]で登場した[[キーワード能力]]。これは[[アンタップ・ステップ]]の[[ルール]]を変更する[[常在型能力]]である。 | ||
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− | + | 簡単に言うと、[[フェイズ・イン]]と[[フェイズ・アウト]]を毎[[ターン]]繰り返すことで消えたり現れたりする[[能力]]である。結果的にそのパーマネントは'''2ターンに1回しか機能しない'''ため、フェイジング自体は[[ペナルティ能力]]として扱われており、この能力を持っているカードは額面的に1~2[[マナ]]程度割安になっていることが多い。 | |
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− | * | + | *かつてはフェイズ・アウトに[[位相]]ではなく[[領域]]を使っていた上に例外処理が非常に多かった([[フェイズ・アウト#領域 (廃語)]])。現在のルールはかなり整理されているが、項目が多く面倒なことには変わりない。その面倒さからルール関係者からは基本的に嫌われており、今後この能力を使った新しいカードが出る可能性は低いだろう。 |
− | *ミラージュ・ブロックが初出であるが、それ以前に作られていた類似能力を持つ数枚のカードが一時[[エラッタ]] | + | **フェイジングの[[ストーム値]]は9とされており、ここからも([[本流のセット]]では)再登場の可能性が非常に低いことが示されている。 |
+ | **[[アンヒンジド]]では「(アンヒンジド時点で)過去の遺物であるキーワード能力ばかり持つクリーチャー」として[[Old Fogey]]が登場し、フェイジングもそれが持つ能力の1つとして再登場した。 | ||
+ | **[[次元の混乱]]では[[熱狂のイフリート/Frenetic Efreet]]のオマージュである[[熱狂スリヴァー/Frenetic Sliver]]が登場したが、フェイズ・アウトの代わりに追放が用いられており本家を忠実に再現したものとはなっていない。 | ||
+ | **[[統率者2017]]ではパーマネントをフェイズ・アウトさせる新規カードの[[テフェリーの防御/Teferi's Protection]]が登場したが、フェイジング自体は登場しなかった。 | ||
+ | **[[テフェリー/Teferi]]にクローズアップした[[基本セット2021]]では、フェイズ・アウトさせる新規カードの[[時の支配者、テフェリー/Teferi, Master of Time]]および[[時を超える旅行者、テフェリー/Teferi, Timeless Voyager]]が登場した。 | ||
+ | ***フェイジング自体は登場しなかったとは言え、ストーム値9のフェイジングに関連した能力がスタンダードで再び登場することはかなりの異例と言ってよく、大きな話題となった。 | ||
+ | ***この再録はフェイズ・アウトを単体で[[落葉樹]]メカニズムにするための実験であり、その後[[フォーゴトン・レルム探訪]]で正式に落葉樹入りした。詳しくは[[フェイズ・アウト]]の項目を参照。 | ||
+ | *ミラージュ・ブロックが初出であるが、それ以前に作られていた類似能力を持つ数枚のカードが一時[[エラッタ]]によってフェイズ・アウトに関係するテキストを得たことがある。[[アラビアンナイト]]の[[土牢/Oubliette]]や[[アンティキティー]]の[[Tawnos's Coffin]]などが該当例。その後フェイズ・アウトを用いないテキストに改められていたが、土牢に関しては最新のエラッタで再びフェイズ・アウトを用いるようになった。 | ||
+ | *フェイジングは「アンタップ・ステップのルールを変更する」と総合ルールに記載されているが、ゲーム内にフェイジングを持つカードが存在していなくても、フェイズ・アウトしているパーマネントがフェイズ・インする処理は[[ターン起因処理]]として常に行われている(→[[アンタップ・ステップ]])。 | ||
==参考== | ==参考== | ||
*{{WHISPER検索/英語オラクル|Phasing|フェイジング(Phasing)}} | *{{WHISPER検索/英語オラクル|Phasing|フェイジング(Phasing)}} | ||
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2023年1月13日 (金) 16:10時点における最新版
フェイジング/Phasing | |
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種別 | 常在型能力 |
登場セット | ミラージュ・ブロック |
CR | CR:702.26 |
フェイジング/Phasingはミラージュ・ブロックで登場したキーワード能力。これはアンタップ・ステップのルールを変更する常在型能力である。
Breezekeeper / 微風の守り手 (3)(青)
クリーチャー — ジン(Djinn)
クリーチャー — ジン(Djinn)
飛行
フェイジング(これはあなたの各アンタップ・ステップの間であなたがアンタップする前にフェイズ・インまたはフェイズ・アウトする。それがフェイズ・アウトしている間、それはそれが存在しないかのように扱う。)
[編集] 定義
それぞれのプレイヤーのアンタップ・ステップの、パーマネントをアンタップする前に、以下の2つが同時に行われる。
- そのプレイヤーがコントロールするパーマネントのうち、フェイジングを持つものでフェイズ・イン位相のものすべてがフェイズ・アウトする。
- そのプレイヤーのコントロール下でフェイズ・アウトしていたフェイズ・アウト位相のパーマネントすべてがフェイズ・インする(フェイジングを持っていなくてもフェイズ・インする)。
[編集] 解説
簡単に言うと、フェイズ・インとフェイズ・アウトを毎ターン繰り返すことで消えたり現れたりする能力である。結果的にそのパーマネントは2ターンに1回しか機能しないため、フェイジング自体はペナルティ能力として扱われており、この能力を持っているカードは額面的に1~2マナ程度割安になっていることが多い。
[編集] その他
- かつてはフェイズ・アウトに位相ではなく領域を使っていた上に例外処理が非常に多かった(フェイズ・アウト#領域 (廃語))。現在のルールはかなり整理されているが、項目が多く面倒なことには変わりない。その面倒さからルール関係者からは基本的に嫌われており、今後この能力を使った新しいカードが出る可能性は低いだろう。
- フェイジングのストーム値は9とされており、ここからも(本流のセットでは)再登場の可能性が非常に低いことが示されている。
- アンヒンジドでは「(アンヒンジド時点で)過去の遺物であるキーワード能力ばかり持つクリーチャー」としてOld Fogeyが登場し、フェイジングもそれが持つ能力の1つとして再登場した。
- 次元の混乱では熱狂のイフリート/Frenetic Efreetのオマージュである熱狂スリヴァー/Frenetic Sliverが登場したが、フェイズ・アウトの代わりに追放が用いられており本家を忠実に再現したものとはなっていない。
- 統率者2017ではパーマネントをフェイズ・アウトさせる新規カードのテフェリーの防御/Teferi's Protectionが登場したが、フェイジング自体は登場しなかった。
- テフェリー/Teferiにクローズアップした基本セット2021では、フェイズ・アウトさせる新規カードの時の支配者、テフェリー/Teferi, Master of Timeおよび時を超える旅行者、テフェリー/Teferi, Timeless Voyagerが登場した。
- フェイジング自体は登場しなかったとは言え、ストーム値9のフェイジングに関連した能力がスタンダードで再び登場することはかなりの異例と言ってよく、大きな話題となった。
- この再録はフェイズ・アウトを単体で落葉樹メカニズムにするための実験であり、その後フォーゴトン・レルム探訪で正式に落葉樹入りした。詳しくはフェイズ・アウトの項目を参照。
- ミラージュ・ブロックが初出であるが、それ以前に作られていた類似能力を持つ数枚のカードが一時エラッタによってフェイズ・アウトに関係するテキストを得たことがある。アラビアンナイトの土牢/OublietteやアンティキティーのTawnos's Coffinなどが該当例。その後フェイズ・アウトを用いないテキストに改められていたが、土牢に関しては最新のエラッタで再びフェイズ・アウトを用いるようになった。
- フェイジングは「アンタップ・ステップのルールを変更する」と総合ルールに記載されているが、ゲーム内にフェイジングを持つカードが存在していなくても、フェイズ・アウトしているパーマネントがフェイズ・インする処理はターン起因処理として常に行われている(→アンタップ・ステップ)。
[編集] 参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール
- 702 キーワード能力
- 702.26 フェイジング/Phasing
- 702.26a フェイジングは、アンタップ・ステップのルールを変更する常在型能力である。各プレイヤーのアンタップ・ステップ の間に、アクティブ・プレイヤーがパーマネントをアンタップする前に、そのプレイヤーがコントロールしていてフェイジングを持ったパーマネントでフェイズ・イン状態にあるものは「フェイズ・アウト/phase out」する。同時に、そのプレイヤーのコントロール下でフェイズ・アウトしていたフェイズ・アウト状態のパーマネントは「フェイズ・イン/phase in」する。
- 702.26b パーマネントがフェイズ・アウトすると、その位相は「フェイズ・アウト」になる。特にフェイズ・アウト状態のパーマネントについて述べているルールや効果を除いては、フェイズ・アウト状態のパーマネントは存在しないかのように扱う。他の何かに影響を及ぼすことも、何かによって影響を受けることもない。フェイズ・アウトしたパーマネントは戦闘から取り除かれる(rule 506.4 参照)。
- 702.26c パーマネントがフェイズ・インすると、その位相は「フェイズ・イン」に変わる。ゲームはそれが存在するものとして扱う。
- 702.26d フェイズ・アウト状態の間は戦場にもなければそのコントローラーのコントロール下にもないかのように扱うが、フェイジングのイベントはパーマネントの領域やコントロールを変化させるものではない。領域変更誘発は、パーマネントがフェイズ・アウトしたりフェイズ・インしたりしても誘発しない。トークンはフェイズ・アウト中も戦場に存在し続ける。フェイズ・アウト状態の間も、カウンターやステッカーはそのパーマネントに載ったままである。フェイズ・イン状態のパーマネントの来歴を確認する効果は、フェイジングのイベントを、そのパーマネントが戦場を離れたり戦場に出たりしたものとしては扱わない。
- 702.26e 呪文や能力の解決によって発生した継続的効果がオブジェクトの特性を変更したりコントローラーを変更したりしていた場合、フェイズ・アウトしているパーマネントはその影響を受けるオブジェクト群に含まれない。これには、そのパーマネントがフェイズ・アウトしていることを明示しているのでないかぎり、そのパーマネントを指定して参照する継続的効果も含まれる。
- 702.26f パーマネントがフェイズ・アウトしている間に、そのパーマネントに影響を及ぼしている継続的効果の期限が切れることがある。その場合、そのパーマネントがフェイズ・インしてきたときにはもうその効果は影響を及ぼさない。特に、そのパーマネントを確認する「~し続けているかぎり/for as long as」という期限(rule 611.2b 参照)は、そのパーマネントがフェイズ・アウトすると見失うので終わりになる。
- 702.26g パーマネントがフェイズ・アウトすると、そのパーマネントについていたオーラ、装備品、城砦は同時にフェイズ・アウトする。この方法でのフェイズ・アウトを「間接的に」フェイズ・アウトすると言う。間接的にフェイズ・アウトしたオーラや装備品、城砦はそれ自身でフェイズ・インすることはなく、そのついているパーマネントと一緒にフェイズ・インしてくる。
- 702.26h あるオブジェクトが直接と間接の両方で同時にフェイズ・アウトした場合、それは間接的にフェイズ・アウトしている。
- 702.26i オーラ、装備品、城砦が直接フェイズ・アウトした場合、フェイズ・アウトするときについていたオブジェクトが同じ領域にあるなら(プレイヤーであればゲームに残っているなら)それについた状態でフェイズ・インする。そうでなければ、そのオーラ、装備品、城砦はついていない状態でフェイズ・インする。必要であれば、状況起因処理が適用される。(rule 704.5m、rule 704.5n 参照。)
- 702.26j パーマネントがオブジェクトについたとき、あるいははずれたときに誘発する能力は、そのパーマネントがフェイズ・イン、あるいはフェイズ・アウトしたときには誘発しない。
- 702.26k フェイズ・アウトしているパーマネントは、そのオーナーがゲームから離れた場合、一緒にゲームから離れる。これは領域変更誘発を誘発させない。rule 800.4 参照。
- 702.26m 効果によってプレイヤーのアンタップ・ステップが飛ばされた場合、そのターン、フェイジングのイベントは発生しない。
- 702.26n 多人数戦において、プレイヤーがゲームから離れたとき、ゲームルールによってフェイズ・アウトしているパーマネントがゲームから離れたり追放されたりすることがある(rule 800.4a, 800.4c 参照)。フェイズ・アウトしているパーマネントが、ゲームから離れたプレイヤーのコントロール下でフェイズ・アウトしていたなら、そのパーマネントは、次のそのプレイヤーのターンが始まるべきタイミングの次のアンタップ・ステップにフェイズ・インする。
- 702.26p パーマネント1つに複数のフェイジングがあっても効果は変わらない。
- 702.26 フェイジング/Phasing
- 702 キーワード能力