ブロール
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統率者戦は人気[[フォーマット]]であるが、カードプールの広大さに伴う参入障壁の高さに問題があった。より気軽に遊べる統率者戦として[[Gerritt Turner]]によって考案され、[[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト|ウィザーズ社]]に持ち込まれたのがブロールである。 | 統率者戦は人気[[フォーマット]]であるが、カードプールの広大さに伴う参入障壁の高さに問題があった。より気軽に遊べる統率者戦として[[Gerritt Turner]]によって考案され、[[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト|ウィザーズ社]]に持ち込まれたのがブロールである。 | ||
− | + | カードプールが[[スタンダード]]限定、かつ[[ハイランダー]]制により各[[カード]]は1枚ずつしか[[デッキ]]に入れられないため、[[トーナメント]]レベルのスタンダード[[構築]]では用いられにくいカード(特定カードの[[下位互換]]に近いカードなど)であっても投入されることが多く、様々な顔ぶれを見る事ができる。[[石術師、ナヒリ/Nahiri, the Lithomancer|統率者として使用できる能力]]の有無に関わらず、全ての[[プレインズウォーカー]]を[[統率者]]に指定できるというのもポイント。 | |
− | + | スタンダードを遊んでいれば自然とデッキを構築できるため、参入障壁は非常に低く、この点がブロールの大きな魅力と言える。統率者戦では新規参入時に障壁・負担となりがちな要素として、「[[太陽の指輪/Sol Ring]]などといった、スタンダードで使用できない過去のカードを入手するため[[シングルカード]]や[[統率者戦用セット]]を買い求める必要がある」「旧い[[オラクル]]で印刷されたカードや過去の[[キーワード能力]]などを把握しておく必要がある」といった点が挙げられるが、ブロールはそれらの点に悩む必要がなく、カード資産の少ない初心者[[プレイヤー]]や復帰プレイヤーにとっても取っつきやすく遊びやすい。スタンダードを主に遊ぶプレイヤーが、主力デッキを作った余りでブロール用デッキを作るような事も比較的容易であり、複数個のデッキを持ち歩いてデッキを持たない相手にその場で渡し、[[ゲーム]]を楽しむといった光景も見られる。 | |
− | + | [[MTGアリーナ]]では、カードプールを[[ヒストリック]]にまで拡張しデッキ枚数を100枚とする'''[[ヒストリック・ブロール]]'''もサポートされている。 | |
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+ | [[MTGアリーナ]]では上述した[[ヒストリック・ブロール]]と区別する目的で、[[2023年]]2月より呼称を'''スタンダード・ブロール'''に改めた<ref>[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0036673/ MTGアリーナ:パッチノート 2023.23.0]([[2023年]]2月10日)</ref>。また2023年12月には、クライアント上のプレイ選択画面ではヒストリック・ブロールを単に「'''ブロール'''」と表示するようになった<ref>[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0037485/ MTGアリーナ:パッチノート 2023.33.0](2023年12月19日)</ref><ref group="注釈">イベント画面や公式サイトの告知等ではこれまで通りヒストリック・ブロールと呼ばれている。</ref>。これらはMTGアリーナ独自の呼称であり、[[総合ルール]]や[[イベント規定]]が指す「ブロール」は依然としてスタンダードのカードプールに準じたフォーマットである。混同に注意。 | ||
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− | + | 統率者の'''[[固有色]]'''ルールに従い、[[ハイランダー]]構成で[[デッキ]]を構築する。ただし、固有色が[[無色]]である統率者を使用する場合のみ、プレイヤーが選んだ1色の基本土地1種類を選んでデッキに投入可能である。 | |
− | + | デッキの枚数は、統率者と合わせて'''60枚'''である。[[サイドボード]]は使用せず、また用意も許可されない(=統率者戦同様、[[ゲームの外部]]から「'''他の'''カード」を持ってくる[[効果]]は機能しない)。 | |
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[[プレイヤー]]の[[開始時のライフの総量]]は30点である。[[2人対戦]]の場合に限り、開始時のライフの総量は25点になる。 | [[プレイヤー]]の[[開始時のライフの総量]]は30点である。[[2人対戦]]の場合に限り、開始時のライフの総量は25点になる。 | ||
− | 対戦人数に関係なく、[[多人数戦]]の[[マリガン]]ルールを適用する。すなわち、最初の1回はマリガンした回数に含めず、カードを[[ライブラリーの一番下]] | + | 対戦人数に関係なく、[[多人数戦]]の[[マリガン]]ルールを適用する。すなわち、最初の1回はマリガンした回数に含めず、カードを[[ライブラリーの一番下]]に置く枚数を増やすことなくマリガンすることができる(いわゆるフリー・マリガン)。詳細は[[マリガン]]の項を参照。 |
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2024年4月22日 (月) 09:55時点における最新版
ブロール/Brawlはカジュアル変種ルールの1つ。統率者戦のバリエーションで、一口で言えばスタンダードのカードプールで遊ぶ統率者戦。
目次 |
[編集] 解説
統率者戦は人気フォーマットであるが、カードプールの広大さに伴う参入障壁の高さに問題があった。より気軽に遊べる統率者戦としてGerritt Turnerによって考案され、ウィザーズ社に持ち込まれたのがブロールである。
カードプールがスタンダード限定、かつハイランダー制により各カードは1枚ずつしかデッキに入れられないため、トーナメントレベルのスタンダード構築では用いられにくいカード(特定カードの下位互換に近いカードなど)であっても投入されることが多く、様々な顔ぶれを見る事ができる。統率者として使用できる能力の有無に関わらず、全てのプレインズウォーカーを統率者に指定できるというのもポイント。
スタンダードを遊んでいれば自然とデッキを構築できるため、参入障壁は非常に低く、この点がブロールの大きな魅力と言える。統率者戦では新規参入時に障壁・負担となりがちな要素として、「太陽の指輪/Sol Ringなどといった、スタンダードで使用できない過去のカードを入手するためシングルカードや統率者戦用セットを買い求める必要がある」「旧いオラクルで印刷されたカードや過去のキーワード能力などを把握しておく必要がある」といった点が挙げられるが、ブロールはそれらの点に悩む必要がなく、カード資産の少ない初心者プレイヤーや復帰プレイヤーにとっても取っつきやすく遊びやすい。スタンダードを主に遊ぶプレイヤーが、主力デッキを作った余りでブロール用デッキを作るような事も比較的容易であり、複数個のデッキを持ち歩いてデッキを持たない相手にその場で渡し、ゲームを楽しむといった光景も見られる。
MTGアリーナでは、カードプールをヒストリックにまで拡張しデッキ枚数を100枚とするヒストリック・ブロールもサポートされている。
- ブロールとは「(公衆の面前での騒々しい)喧嘩・殴り合い」、転じて「賑やかなパーティー」のこと。
[編集] MTGアリーナにおける呼称
MTGアリーナでは上述したヒストリック・ブロールと区別する目的で、2023年2月より呼称をスタンダード・ブロールに改めた[1]。また2023年12月には、クライアント上のプレイ選択画面ではヒストリック・ブロールを単に「ブロール」と表示するようになった[2][注釈 1]。これらはMTGアリーナ独自の呼称であり、総合ルールやイベント規定が指す「ブロール」は依然としてスタンダードのカードプールに準じたフォーマットである。混同に注意。[編集] ルール
基本的なルールは統率者戦に準ずるが、以下にブロール特有のルールを記載する。
統率者戦の項も参照のこと。
[編集] 構築ルール
伝説のクリーチャー・カードを1枚、あるいはプレインズウォーカー・カードを1枚選び、それを統率者とする。
- 通常の統率者戦と異なり、統率者として使用できる能力を持っていないプレインズウォーカーであっても統率者にできる。
統率者の固有色ルールに従い、ハイランダー構成でデッキを構築する。ただし、固有色が無色である統率者を使用する場合のみ、プレイヤーが選んだ1色の基本土地1種類を選んでデッキに投入可能である。
デッキの枚数は、統率者と合わせて60枚である。サイドボードは使用せず、また用意も許可されない(=統率者戦同様、ゲームの外部から「他のカード」を持ってくる効果は機能しない)。
[編集] ゲームルール
プレイヤーの開始時のライフの総量は30点である。2人対戦の場合に限り、開始時のライフの総量は25点になる。
対戦人数に関係なく、多人数戦のマリガンルールを適用する。すなわち、最初の1回はマリガンした回数に含めず、カードをライブラリーの一番下に置く枚数を増やすことなくマリガンすることができる(いわゆるフリー・マリガン)。詳細はマリガンの項を参照。
統率者ダメージのルールは適用しない。
[編集] 使用カード
現行のスタンダードセットに含まれるカードが使用可能だが、禁止カードはスタンダードのものではなく、ブロール独自の禁止リストを用いる。
2022年9月9日現在、以下を禁止カードとする。
[編集] 旧ルール
- 2018年7月9日のルール改定[3]以前の旧2人対戦用ルールは以下の通り。
- 下記2018年5月10日のルール改定により開始時のライフの総量は20点に変更されていたが、このさらなる改定で25点となった。
- マリガンルールは2人対戦用マリガンルールに準じたものだった。この改定でいわゆる「フリー・マリガン」が採用された。
- 2018年5月10日のルール改定[4]以前の旧ルールは以下の通り。
- 固有色が無色である統率者を使用する場合、通常の統率者戦と同様、固有色を持つカードをデッキに入れることはできなかった。
- 2人対戦であっても開始時のライフの総量は30点であった。この改定により20点に変更された。
- 禁止カードはスタンダードに準じたものだった。この改定により独自のリストを用いることになった。
[編集] 脚注
[編集] 注釈
- ↑ イベント画面や公式サイトの告知等ではこれまで通りヒストリック・ブロールと呼ばれている。
[編集] 出典
- ↑ MTGアリーナ:パッチノート 2023.23.0(2023年2月10日)
- ↑ MTGアリーナ:パッチノート 2023.33.0(2023年12月19日)
- ↑ Checking in on Brawl(Feature 2018年7月9日 Gavin Verhey著)
- ↑ ブロールの展望/The Future of Brawl(News 2018年5月10日 Gavin Verhey著)
[編集] 参考
- Join the Brawl/「Brawl」に乗り込め(Ways to Play 2018年3月22日 Gavin Verhey著)
- It's Time to Brawl(Ways to Play 2018年3月23日 Katie Allison著)
引用:総合ルール 20231117.0
- 9 カジュアル変種ルール
- 903 統率者戦
- 903.12 ブロール 選択ルール
- 903.12a ブロールとは、統率者戦の変わった形式となる選択ルールである。ブロールのゲームでは、統率者戦 変種ルールの通常のルールに以下の変更を加えて用いる。
- 903.12b ブロールのデッキは通常、スタンダード・フォーマット内のカードを用いて構築される。
- 903.12c プレイヤーは自分の統率者として、伝説の プレインズウォーカー1体か伝説の クリーチャー1体を指定する。
- 903.12d プレイヤーのデッキは統率者をあわせてちょうど60枚でなければならない。
- 903.12e プレイヤーの統率者の固有色が無色であるなら、そのプレイヤーのデッキには、そのプレイヤーの選んだ色1色の基本 土地を望む枚数入れることができる。これは rule 903.5d の例外である。
- 903.12f 2人ブロール戦では、各プレイヤーの初期ライフ総量は25点である。多人数ブロール戦では、各プレイヤーの初期ライフ総量は30点である。
- 903.12g ブロールのゲームでは、そのプレイヤーがライブラリーの一番下に置く枚数やマリガンできる回数を決める上で、1回目のマリガンは計算に入れない。以降のマリガンは、通常通り数える。
- 903.12h ブロール戦では、rule 704.6cに定められている、ゲーム中を通して単一の統率者から合計21点以上の戦闘ダメージを受けたプレイヤーは、負けとなるという状況起因処理は用いない。
- 903.12 ブロール 選択ルール
- 903 統率者戦