濫用

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
(その他)
 
(5人の利用者による、間の11版が非表示)
3行: 3行:
 
|英名=Exploit
 
|英名=Exploit
 
|種別=[[誘発型能力]]
 
|種別=[[誘発型能力]]
|登場セット=[[タルキール龍紀伝]]
+
|登場セット=[[タルキール龍紀伝]]<br>[[モダンホライゾン]]<br>[[モダンホライゾン2]]<br>[[イニストラード:真紅の契り]]<br>[[イクサラン:失われし洞窟#ジュラシック・ワールド・コレクション/Jurassic World Collection|ジュラシック・ワールド・コレクション]]<br>[[Fallout統率者デッキ]]<br>[[モダンホライゾン3]]
 
|リーガル=legal
 
|リーガル=legal
 
}}
 
}}
'''濫用'''(らんよう)/''Exploit'' は[[タルキール龍紀伝]]で登場した[[キーワード能力]]。[[クリーチャー]]が持つ、それが[[戦場に出る|戦場に出た]]ときに[[誘発]]する[[誘発型能力]]であり、濫用したときに誘発する他の誘発型能力とセットになっている。
+
'''濫用'''(らんよう)/''Exploit'' は[[タルキール龍紀伝]]で初登場した[[キーワード能力]]。[[クリーチャー]]が持つ、それが[[戦場に出る|戦場に出た]]ときに[[誘発]]する[[誘発型能力]]であり、濫用したときに誘発する他の誘発型能力と共に持たされている。
  
 
{{#card:Silumgar Butcher}}
 
{{#card:Silumgar Butcher}}
16行: 16行:
  
 
==解説==
 
==解説==
[[青黒]]の[[シルムガル氏族/The Silumgar clan]]に与えられたキーワード能力。
+
屍を利用した魔術を表したキーワード能力。
 +
 
 +
[[タルキール龍紀伝]]では[[青黒]]の[[シルムガル氏族/The Silumgar clan]]のメカニズムとして登場した。[[モダンホライゾン]]と[[モダンホライゾン2]]でも再登場した。[[イニストラード:真紅の契り]]では青黒の[[ゾンビ]]のメカニズムとして再登場した。[[モダンホライゾン3]]では[[赤]][[単色]]の[[カード]]も登場した。
  
 
===ルール===
 
===ルール===
 
*どのクリーチャーを生け贄に捧げるかの選択をするのは、濫用の解決時である。
 
*どのクリーチャーを生け贄に捧げるかの選択をするのは、濫用の解決時である。
 
*1回の濫用で生け贄に捧げられるのは1体のクリーチャーだけである。複数のクリーチャーを生け贄に捧げることは出来ない。
 
*1回の濫用で生け贄に捧げられるのは1体のクリーチャーだけである。複数のクリーチャーを生け贄に捧げることは出来ない。
*濫用能力を解決する前に濫用を誘発させたクリーチャーが[[戦場を離れる|戦場を離れた]]場合、「[このクリーチャー]がクリーチャーを1体濫用したとき、~/When [this creature] exploits a creature, ~」の能力は誘発しない。
 
 
*濫用によって自身を生け贄に捧げても「[このクリーチャー]がクリーチャーを1体濫用したとき、~/When [this creature] exploits a creature, ~」の能力は誘発する。([[領域変更誘発]])
 
*濫用によって自身を生け贄に捧げても「[このクリーチャー]がクリーチャーを1体濫用したとき、~/When [this creature] exploits a creature, ~」の能力は誘発する。([[領域変更誘発]])
 
*濫用を解決したとき[[発生源]]であるクリーチャーの[[コントローラー]]が変わっていた場合、「[このクリーチャー]がクリーチャーを1体濫用したとき、~/When [this creature] exploits a creature, ~」の能力は新たなコントローラーの元で誘発する。
 
*濫用を解決したとき[[発生源]]であるクリーチャーの[[コントローラー]]が変わっていた場合、「[このクリーチャー]がクリーチャーを1体濫用したとき、~/When [this creature] exploits a creature, ~」の能力は新たなコントローラーの元で誘発する。
 +
*濫用能力を解決する前に濫用を誘発させたクリーチャーが[[戦場を離れる|戦場を離れた]]場合、「[このクリーチャー]がクリーチャーを1体濫用したとき、~/When [this creature] exploits a creature, ~」の能力は(すでに存在しないので)誘発しない。
 +
**一方で、濫用を誘発させたクリーチャー自体が戦場を離れていても、「[あるクリーチャー]がクリーチャー1体を濫用したとき、~/When [a creature] exploits a creature, ~」という能力がほかに存在するなら、それは誘発する(→[[髑髏スカーブ/Skull Skaab]])<ref>[https://twitter.com/WotC_Matt/status/1460428213721522181 Matt Tabak]([[Matt Tabak]]のツイッター 2021年11月16日)</ref>。どういう[[オブジェクト]]が濫用したかの判断には、[[最後の情報]]が用いられる。ただし2021年11月16日時点では[[MTGアリーナ]]ではこのルールはサポートされていない。
  
 
===その他===
 
===その他===
*タルキール龍紀伝で登場した濫用に関係する[[カード]]はすべて、自身が「クリーチャーを1体濫用した」ことのみを参照する。他のカードが持つ濫用を参照するようなカードは存在しない。
+
*タルキール龍紀伝で登場した濫用に関係する[[カード]]はすべて、自身が「クリーチャーを1体濫用した」ことのみを参照する。イニストラード:真紅の契りで他のクリーチャーの濫用も参照する[[髑髏スカーブ/Skull Skaab]]が登場した。
*タルキール龍紀伝でのような使われ方だけであれば、濫用をキーワード能力ではなく[[能力語]]として、「濫用 ― [このクリーチャー]が戦場に出たとき、あなたはクリーチャーを1体生け贄に捧げてもよい。そうした場合、~」というような書式の誘発型能力1つで表記してもいいような気もするかもしれないが、2つの能力に分けることで、若干異なる挙動となる。使い勝手が変わるカードもあるだろう。
+
*イニストラード:真紅の契りのデザイン中は元々[[腐乱]]がゾンビのメカニズムだったが、横並びの[[グール/Ghoul]]の多いイニストラード:真夜中の狩りへと前倒しされた。[[墓地]]利用の[[スカーブ/Skaab]]の多いイニストラード:真紅の契りを引き継いだ[[Adam Prosak]]率いる[[セット・デザイン・チーム]]はその空きを埋めるメカニズムとして濫用を再録した。同[[セット]][[]][[トークン]]と同じく、墓地[[シナジー]]を助けるというのが理由<ref name="mm_20211108">[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/vow-part-2-2021-11-08 FROM VOW ON, PART 2]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0035573/ 『契り』から その2]([[Making Magic]] [[2021年]]11月8日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。
**1つの能力で表記された場合とは違い、例えば「生け贄に捧げた後、『濫用したとき』の誘発型能力が解決する前に優先権が発生する」「『濫用したとき』の誘発型能力が対象を取る場合、生け贄に捧げた後で対象を選ぶ」といった挙動になる。
+
**具体的なカードで例示すると、[[死者を冒涜するもの/Profaner of the Dead]]は、2つの能力に分かれていることで、以下のような挙動を示す。
+
***どのクリーチャーを濫用するか、もしくは濫用しないか、死者を冒涜するもののコントローラーが先に選ばなければならない。
+
***対戦相手は濫用されたクリーチャーの[[タフネス]]を確認してから、[[強化]][[呪文]]で自分のクリーチャーのタフネスを上げるなどして、[[バウンス]]の回避を試みることができる。
+
**もし死者を冒涜するもののの[[ルール・テキスト]]が、前述のような1つの能力で表記されていた場合、その挙動は以下のように変わる。
+
***この能力が[[解決]]する前に死者を冒涜するものを[[除去]]しても、解決時に濫用しさえすれば、『濫用したとき』の効果は変わりなく発生する。
+
***クリーチャーが濫用された後には、対戦相手がその濫用されたクリーチャーのタフネスを見て、自分のクリーチャーのバウンスを防ぐために強化呪文などで割り込めるタイミングは存在しない。
+
***クリーチャーが濫用される前に、対戦相手が自分のクリーチャーの強化を試みることはできるが、死者を冒涜するもののコントローラーは、その強化内容が確定してから、どのクリーチャーを濫用するか決めることができる。また、目当てのクリーチャーがバウンスできなくなったならば、死者を冒涜するもののコントローラーは『濫用しない』ことを選んで、対戦相手の強化呪文を無駄撃ちに終わらせられる。
+
  
 
==参考==
 
==参考==
 +
<references />
 
*{{WHISPER検索/カードテキスト|濫用}}
 
*{{WHISPER検索/カードテキスト|濫用}}
 
*[[キーワード能力]]
 
*[[キーワード能力]]

2024年6月5日 (水) 11:22時点における最新版

濫用/Exploit
種別 誘発型能力
登場セット タルキール龍紀伝
モダンホライゾン
モダンホライゾン2
イニストラード:真紅の契り
ジュラシック・ワールド・コレクション
Fallout統率者デッキ
モダンホライゾン3
CR CR:702.110

濫用(らんよう)/Exploitタルキール龍紀伝で初登場したキーワード能力クリーチャーが持つ、それが戦場に出たときに誘発する誘発型能力であり、濫用したときに誘発する他の誘発型能力と共に持たされている。


Silumgar Butcher / シルムガルの解体者 (4)(黒)
クリーチャー — ゾンビ(Zombie) ジン(Djinn)

濫用(このクリーチャーが戦場に出たとき、あなたはクリーチャーを1体生け贄に捧げてもよい。)
シルムガルの解体者がクリーチャーを1体濫用したとき、クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは-3/-3の修整を受ける。

3/3

[編集] 定義

濫用/Exploit は、「このクリーチャーが戦場に出たとき、あなたはクリーチャーを1体生け贄に捧げてもよい。」を意味する。

濫用を持つクリーチャーは、濫用能力をコントロールしているプレイヤーがその能力解決時にクリーチャーを1体生け贄に捧げるとき「クリーチャーを濫用」する。

[編集] 解説

屍を利用した魔術を表したキーワード能力。

タルキール龍紀伝では青黒シルムガル氏族/The Silumgar clanのメカニズムとして登場した。モダンホライゾンモダンホライゾン2でも再登場した。イニストラード:真紅の契りでは青黒のゾンビのメカニズムとして再登場した。モダンホライゾン3では単色カードも登場した。

[編集] ルール

  • どのクリーチャーを生け贄に捧げるかの選択をするのは、濫用の解決時である。
  • 1回の濫用で生け贄に捧げられるのは1体のクリーチャーだけである。複数のクリーチャーを生け贄に捧げることは出来ない。
  • 濫用によって自身を生け贄に捧げても「[このクリーチャー]がクリーチャーを1体濫用したとき、~/When [this creature] exploits a creature, ~」の能力は誘発する。(領域変更誘発
  • 濫用を解決したとき発生源であるクリーチャーのコントローラーが変わっていた場合、「[このクリーチャー]がクリーチャーを1体濫用したとき、~/When [this creature] exploits a creature, ~」の能力は新たなコントローラーの元で誘発する。
  • 濫用能力を解決する前に濫用を誘発させたクリーチャーが戦場を離れた場合、「[このクリーチャー]がクリーチャーを1体濫用したとき、~/When [this creature] exploits a creature, ~」の能力は(すでに存在しないので)誘発しない。
    • 一方で、濫用を誘発させたクリーチャー自体が戦場を離れていても、「[あるクリーチャー]がクリーチャー1体を濫用したとき、~/When [a creature] exploits a creature, ~」という能力がほかに存在するなら、それは誘発する(→髑髏スカーブ/Skull Skaab[1]。どういうオブジェクトが濫用したかの判断には、最後の情報が用いられる。ただし2021年11月16日時点ではMTGアリーナではこのルールはサポートされていない。

[編集] その他

  • タルキール龍紀伝で登場した濫用に関係するカードはすべて、自身が「クリーチャーを1体濫用した」ことのみを参照する。イニストラード:真紅の契りで他のクリーチャーの濫用も参照する髑髏スカーブ/Skull Skaabが登場した。
  • イニストラード:真紅の契りのデザイン中は元々腐乱がゾンビのメカニズムだったが、横並びのグール/Ghoulの多いイニストラード:真夜中の狩りへと前倒しされた。墓地利用のスカーブ/Skaabの多いイニストラード:真紅の契りを引き継いだAdam Prosak率いるセット・デザイン・チームはその空きを埋めるメカニズムとして濫用を再録した。同セットトークンと同じく、墓地シナジーを助けるというのが理由[2]

[編集] 参考

  1. Matt Tabak(Matt Tabakのツイッター 2021年11月16日)
  2. FROM VOW ON, PART 2/『契り』から その2Making Magic 2021年11月8日 Mark Rosewater著)

引用:総合ルール 20231117.0

MOBILE