アングルード
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==概要== | ==概要== | ||
− | + | [[アン・ゲーム]]用の[[アン・セット]]第1弾。ジョーク・セットの名の通り、アングルードのカードの効果には奇抜なものが多く、ニワトリの鳴きまねをしたり([[Mesa Chicken]])、韻を踏んでしゃべったり([[I'm Rubber, You're Glue]])、いきなり服を脱ぎ始めたり([[Hurloon Wrangler]])、アングルードのカードを用いてゲームを行うと普通では見られない光景が見られる……かもしれない。特有の種族としては[[クラムフォーク]]、メカニズムとしては「カードを破る」ことをコストに要求するもの([[Blacker Lotus]]など)や、ダイスを振る([[Goblin Tutor]]など)ものがあった。しかし、いずれも不評に終わっている。 | |
また、カードの効果はおろかデザインやレイアウトまで冗談に溢れており、しかもカードの縁が銀色([[銀枠]])であるため、一目見ればアングルードのカードは見分けがつくだろう。 | また、カードの効果はおろかデザインやレイアウトまで冗談に溢れており、しかもカードの縁が銀色([[銀枠]])であるため、一目見ればアングルードのカードは見分けがつくだろう。 | ||
− | *もっとも、[[黒枠]]の方でも[[分割カード]]や[[反転カード]]、イラストが枠からはみ出した[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]、[[未来予知]][[タイムシフト]]、[[無色]]の[[エルドラージ]]、[[両面カード]]、[[奇跡]]カード、[[クリーチャー・エンチャント]]および[[アーティファクト・エンチャント]]といった奇妙なレイアウトのものが登場してしまったのだが。 | + | *もっとも、[[黒枠]]の方でも[[分割カード]]や[[反転カード]]、イラストが枠からはみ出した[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]、[[未来予知]][[タイムシフト]]、[[無色]]の[[エルドラージ]]、[[両面カード]]、[[奇跡]]カード、[[クリーチャー・エンチャント]]および[[アーティファクト・エンチャント]]、そもそも枠がない上にデザインまでエジプト風な[[Amonkhet Invocations]]といった奇妙なレイアウトのものが登場してしまったのだが。 |
基本土地カードでもトークン・カードでもないカードは、どの[[フォーマット]]でも使用できない。ただし、[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]のカードであることには変わりないため、このセットにしかない[[カード名]]や[[クリーチャー・タイプ]]も「マジックに存在する」として認められ、カード名やクリーチャー・タイプを選ぶ際に、それらを選ぶことができた。しかし、[[2007年9月サブタイプ変更]]に伴うルール変更によって、現在ではそれらは選べない。 | 基本土地カードでもトークン・カードでもないカードは、どの[[フォーマット]]でも使用できない。ただし、[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]のカードであることには変わりないため、このセットにしかない[[カード名]]や[[クリーチャー・タイプ]]も「マジックに存在する」として認められ、カード名やクリーチャー・タイプを選ぶ際に、それらを選ぶことができた。しかし、[[2007年9月サブタイプ変更]]に伴うルール変更によって、現在ではそれらは選べない。 | ||
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*[[NetRep]]([[WotC]]公式のルール回答者)のStephen D'Angeloによって「Unglued Rulings Summary(アングルードルール裁定集)」が出された。また、[[相良守人]]による私訳版も公開されている([http://www.asahi-net.or.jp/~CN9M-SGR/mtg/unglued/ungl-j.txt Unglued Ruling Summery日本語訳])。 | *[[NetRep]]([[WotC]]公式のルール回答者)のStephen D'Angeloによって「Unglued Rulings Summary(アングルードルール裁定集)」が出された。また、[[相良守人]]による私訳版も公開されている([http://www.asahi-net.or.jp/~CN9M-SGR/mtg/unglued/ungl-j.txt Unglued Ruling Summery日本語訳])。 | ||
− | *このセットの[[基本土地]]カードは、その独特なレイアウトから人気が高い(画像:{{Gatherer|id=9680|平地}} / {{Gatherer|id=9677|島}} / {{Gatherer|id=9676|沼}} / {{Gatherer|id=9707|山}} / {{Gatherer|id=9683|森}})。なお[[基本土地]]カードは銀枠ではなく[[黒枠]] | + | *このセットの[[基本土地]]カードは、その独特なレイアウトから人気が高い(画像:{{Gatherer|id=9680|平地}} / {{Gatherer|id=9677|島}} / {{Gatherer|id=9676|沼}} / {{Gatherer|id=9707|山}} / {{Gatherer|id=9683|森}})。なお[[基本土地]]カードは銀枠ではなく[[黒枠]]であり、公式[[フォーマット]]で使うことができる。 |
*当初はすぐ後に「'''[[アングルード2]]'''」を出す予定だったらしいが、中止されてしまった。その後、2004年11月に続編が「[[アンヒンジド]]」として登場した。 | *当初はすぐ後に「'''[[アングルード2]]'''」を出す予定だったらしいが、中止されてしまった。その後、2004年11月に続編が「[[アンヒンジド]]」として登場した。 | ||
**デザインはほぼ完成しており、[[絵|アート]]も全て揃っていたようだ。いくつかは[http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/023320/ アンの視点]で紹介されている。 | **デザインはほぼ完成しており、[[絵|アート]]も全て揃っていたようだ。いくつかは[http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/023320/ アンの視点]で紹介されている。 | ||
+ | **発売直後は反響がよく非常に売れたため、すぐさま「2」を作るようにゴーサインが出たものの、徐々に供給過剰状態となり、最終的に在庫を廃棄するはめになったためアングルード2は無期延期となった。ちなみに後続のアンヒンジドも同様の道を辿っている<ref>[http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/0019954/ 終わりなき銀枠物語 その1](Making Magic 2017年11月6日)</ref>。 | ||
*これ以降、冗談のような内容のカードが出るたびに「アングルードのようだ」と言われることになる。 | *これ以降、冗談のような内容のカードが出るたびに「アングルードのようだ」と言われることになる。 | ||
**特に[[ミラディン・ブロック]]ではルール破壊カードがとても多かったため、そのようなカードが多かったといえる([[精神隷属器/Mindslaver]]、[[白金の天使/Platinum Angel]]など)。 | **特に[[ミラディン・ブロック]]ではルール破壊カードがとても多かったため、そのようなカードが多かったといえる([[精神隷属器/Mindslaver]]、[[白金の天使/Platinum Angel]]など)。 | ||
**実際に、アングルード2のために用意されていたネタのいくつかが黒枠へ採用されている(→上記の[[精神隷属器/Mindslaver]]<!-- [[ゴブリンのゲーム/Goblin Game]] コメントアウトの理由はゴブリンのゲームの記事参照-->など)。 | **実際に、アングルード2のために用意されていたネタのいくつかが黒枠へ採用されている(→上記の[[精神隷属器/Mindslaver]]<!-- [[ゴブリンのゲーム/Goblin Game]] コメントアウトの理由はゴブリンのゲームの記事参照-->など)。 | ||
− | + | *ジョーク・セットのため、[[第6版]]や[[基本セット2010]]でのルール変更に[[オラクル]]は対応していなかったが、[[Unstable]]が発売された[[2017年]]12月に現在のテンプレートに沿ったテキストに改訂された。 | |
==パッケージ・イラスト== | ==パッケージ・イラスト== | ||
*[[Jester's Sombrero]] | *[[Jester's Sombrero]] | ||
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*'''デザイン・チーム''' - [[Mark Rosewater]] (リード) | *'''デザイン・チーム''' - [[Mark Rosewater]] (リード) | ||
*'''デベロップ・チーム''' - [[Mark Rosewater]] (リード) ([http://www.starcitygames.com/magic/misc/807-Interview-with-Mark-Rosewater.html 参考]) | *'''デベロップ・チーム''' - [[Mark Rosewater]] (リード) ([http://www.starcitygames.com/magic/misc/807-Interview-with-Mark-Rosewater.html 参考]) | ||
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+ | *[https://web.archive.org/web/20170119050449/https://magic.wizards.com/ja/products/unglued UNGLUED(Internet Archive)](マジック英語公式日本語版) | ||
+ | *[https://mtg-jp.com/products/0000134/ Unglued 製品情報](マジック日本公式サイト) | ||
+ | *[https://magic.wizards.com/en/news/making-magic/un-seen-2013-08-12 Un-Seen]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0004239/ アンの視点]([[Making Magic]] [[2013年]]8月12日 [[Mark Rosewater]]著) | ||
+ | *[https://magic.wizards.com/en/news/making-magic/un-seen-2-electric-bugaloo-2014-11-10 Un-Seen 2: Electric Bugaloo]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0011484/ アンの視点・その2 エレキ・ブーガルー](Making Magic 2014年11月10日 Mark Rosewater著) | ||
+ | *[https://mtg-jp.com/reading/mm/0031537/ よ~いドン!](Making Magic 2018年12月10日) - セット開発の基本的な発想について | ||
+ | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/unglued-qas-questions-asked-sometimes Unglued QAS (Questions Asked, Sometimes)]([[Daily MTG]] 1998年8月11日) | ||
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+ | ==脚注== | ||
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==参考== | ==参考== | ||
*[http://whisper.wisdom-guild.net/cardlist/Unglued/ カードリスト(Wisdom Guild)] | *[http://whisper.wisdom-guild.net/cardlist/Unglued/ カードリスト(Wisdom Guild)] | ||
*[[カード個別評価:アングルード]] | *[[カード個別評価:アングルード]] | ||
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*[[カードセット一覧]] | *[[カードセット一覧]] | ||
− | + | **[[アン・セット]] | |
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[[Category:エキスパンション|あんくるうと]] | [[Category:エキスパンション|あんくるうと]] |
2024年2月21日 (水) 00:02時点における最新版
アングルード/Unglued | |
シンボル | 割れた卵 |
略号 | UG, UGL |
発売日 | 1998年8月 |
セット枚数 | 全94種類 |
アングルード/Ungluedは、公式のジョーク・セット。1998年8月に発売された。銀枠のカード83種類、基本土地カード5種類、トークン・カード6種類で構成される。
目次 |
[編集] 概要
アン・ゲーム用のアン・セット第1弾。ジョーク・セットの名の通り、アングルードのカードの効果には奇抜なものが多く、ニワトリの鳴きまねをしたり(Mesa Chicken)、韻を踏んでしゃべったり(I'm Rubber, You're Glue)、いきなり服を脱ぎ始めたり(Hurloon Wrangler)、アングルードのカードを用いてゲームを行うと普通では見られない光景が見られる……かもしれない。特有の種族としてはクラムフォーク、メカニズムとしては「カードを破る」ことをコストに要求するもの(Blacker Lotusなど)や、ダイスを振る(Goblin Tutorなど)ものがあった。しかし、いずれも不評に終わっている。
また、カードの効果はおろかデザインやレイアウトまで冗談に溢れており、しかもカードの縁が銀色(銀枠)であるため、一目見ればアングルードのカードは見分けがつくだろう。
- もっとも、黒枠の方でも分割カードや反転カード、イラストが枠からはみ出したプレインズウォーカー、未来予知タイムシフト、無色のエルドラージ、両面カード、奇跡カード、クリーチャー・エンチャントおよびアーティファクト・エンチャント、そもそも枠がない上にデザインまでエジプト風なAmonkhet Invocationsといった奇妙なレイアウトのものが登場してしまったのだが。
基本土地カードでもトークン・カードでもないカードは、どのフォーマットでも使用できない。ただし、マジックのカードであることには変わりないため、このセットにしかないカード名やクリーチャー・タイプも「マジックに存在する」として認められ、カード名やクリーチャー・タイプを選ぶ際に、それらを選ぶことができた。しかし、2007年9月サブタイプ変更に伴うルール変更によって、現在ではそれらは選べない。
- NetRep(WotC公式のルール回答者)のStephen D'Angeloによって「Unglued Rulings Summary(アングルードルール裁定集)」が出された。また、相良守人による私訳版も公開されている(Unglued Ruling Summery日本語訳)。
- このセットの基本土地カードは、その独特なレイアウトから人気が高い(画像:平地 / 島 / 沼 / 山 / 森)。なお基本土地カードは銀枠ではなく黒枠であり、公式フォーマットで使うことができる。
- 当初はすぐ後に「アングルード2」を出す予定だったらしいが、中止されてしまった。その後、2004年11月に続編が「アンヒンジド」として登場した。
- これ以降、冗談のような内容のカードが出るたびに「アングルードのようだ」と言われることになる。
- 特にミラディン・ブロックではルール破壊カードがとても多かったため、そのようなカードが多かったといえる(精神隷属器/Mindslaver、白金の天使/Platinum Angelなど)。
- 実際に、アングルード2のために用意されていたネタのいくつかが黒枠へ採用されている(→上記の精神隷属器/Mindslaverなど)。
- ジョーク・セットのため、第6版や基本セット2010でのルール変更にオラクルは対応していなかったが、Unstableが発売された2017年12月に現在のテンプレートに沿ったテキストに改訂された。
[編集] パッケージ・イラスト
[編集] 隠しメッセージ
カード下部に書かれた謎の英単語をコレクター番号順に並べるとボツカードの名前になる。
Here are some cards that didn't make it to print:
- Socks of Garfield
- Hot Monkey Love
- Colonel's Secret Recipe
- Squee's Play
- Banned in France
- Spoon
- Disrobing Scepter
- Butt Wolf
- Lotus Roach
- Sesame Efreet
- Needless Reminder Text
- Chicken Choker
- Clockwork Doppelganger
- Henway
- HELP I'M TRAPPED IN CARTA MUNDI
- Mad Cow
- Poke
- Lord of Wombats
- Gratuitous Babe Art
- Brothers' War Bonds
- Dwarven Kickboxer
- Mickey's Drunk
- Pact with the Wastes
- CoP:BO
- Urza's Chia® Pet
- Thallid Shooter
- Shoelace
- When Chihuahuas Attack
- Wall of Cookies
- Kobold Ninja
- Mucusaur
- Kjeldoran Outhouse
- Bear in the Woods
- Dental Thrull
- Flavatog
- Cereal Killer
[編集] 主な開発スタッフ
- デザイン・チーム - Mark Rosewater (リード)
- デベロップ・チーム - Mark Rosewater (リード) (参考)
[編集] 公式特集ページ
- UNGLUED(Internet Archive)(マジック英語公式日本語版)
- Unglued 製品情報(マジック日本公式サイト)
- Un-Seen/アンの視点(Making Magic 2013年8月12日 Mark Rosewater著)
- Un-Seen 2: Electric Bugaloo/アンの視点・その2 エレキ・ブーガルー(Making Magic 2014年11月10日 Mark Rosewater著)
- よ~いドン!(Making Magic 2018年12月10日) - セット開発の基本的な発想について
- Unglued QAS (Questions Asked, Sometimes)(Daily MTG 1998年8月11日)
[編集] 脚注
- ↑ 終わりなき銀枠物語 その1(Making Magic 2017年11月6日)