スイスドロー

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1970年1月1日 (木) 09:00時点における版

スイスドロー/Swiss Round

マジックトーナメント形式の1つ。これとシングル・エリミネーションは対になる。

1ラウンド1マッチ3ゲームで構成され、3ゲーム中2ゲーム先取したプレイヤーがマッチの勝者となる。2ゲーム連取した場合、3ゲーム目は行われない。 また、1ラウンドは通常50分の制限時間があり、マッチがこの時間内で終わらなかった場合、スイスドロー方式では追加の5ターン(終了時点のターンを0ターンとする)が与えられることが多い。追加ターンでも勝負が決まらない場合は、そのゲームは引き分けとなる。

  • 勝ち = 3点
  • 引き分け = 1点
  • 負け = 0点

プレイヤーは1ラウンドごとに結果に応じて上記の点数(マッチ・ポイント)を得る。プレイヤーは1回負けたとしても、ラウンド数だけトーナメントに参加できる点、2ラウンド目以降は獲得ポイント(勝敗の成績)が同じような者同士になるよう対戦相手が割り振られる点が、シングル・エリミネーション(勝ち抜き戦)とは違う点である。 規定のラウンド数(トーナメント開始前に発表される)が終了した時点で得点の最も多いプレイヤーが優勝となる。

「運」の要素が強いこのゲームにおいて、たった1回の試合で全てが決まってしまうシングル・エリミネーションでは過酷過ぎるから、ということで導入された試合形式ではあるが、別にだからと言って「負けていい」「1つや2つ負けても何とかなる」という訳では余り無い。 上位入賞或いは優勝を狙うのならばほぼ全勝が求められるのだ。 一般的に、2敗した時点で上位に残ることは難しいため、2敗がトーナメントから棄権(ドロップ)する引き際となっている(が、プレイすることが目的なら棄権する必要はないだろう)。

  • 最後の1戦まで全て勝ち抜いており、最後に1敗だけする場合と、最初に1敗してしまって残りを全勝する場合では「勝った試合数」では全く同じだがオポネント・マッチ・ウィン・パーセンテージでは前者が圧倒的に優位となることが多い。

簡単に言うと「自分の対戦相手の成績がいいこと」が自分のポイントの高さに繋がるため。自分を破った選手が決勝に進出した場合に「敗者復活戦」の権利が与えられる柔道のトーナメントと考え方が似ている。

  • 試合数が進んでいくほど勝ち続けていれば「勝ち続けている選手」、負け続けるほど「負け続けている選手」に当たることになる。その為、勝ち続けるほどいわゆる「メタの中心」デッキ/アンチデッキに当たる傾向が強くなる。

その為初戦で負けるとメタ外のデッキに当たる可能性も強くなり、坂道を転がり落ちる様に負けが込んでいく…という悪循環に陥るものである。

    • 更に言うと、「引き分け」の場合も「前の試合に引き分けた選手」と当たるので、初戦に引き分けてしまうと「タイム・デストラクション」系のデッキに当たる可能性が強くなる。初戦は大事なのだ。
  • 参加人数が多い大会の序盤戦は本当に辛い。というのも、参加選手が「玉石混淆」(失礼!)になってしまうので、メタゲームに意味が無いことすらあるからだ。ランキング上位のトッププレイヤーでも「昨日始めた初心者」と当たる可能性があるのが「初戦」なのである。

そこでBye(バイ/不戦勝)の権利が生きてくる。一・二回戦もバイするとかなり選手の「振り分け」が進んでいるので戦いやすくなる。

    • メタ外のデッキが必ずしも弱いとは限らない。「アンチデッキ」に対する「アンチ・アンチデッキ」みたいな変なのに当たる「事故」に遭遇する可能性があるため。

例えば後期MoMaへのアンチデッキヘイトレッドだが、唯一「赤単バーン」だけには勝てない。ただ、「赤単バーン」はヘイトレッドにしか勝てない。 ヘイトレッド使いは「ヘイトレッドにしか勝てない赤単バーンで出ているプレイヤーは幾らなんでもいないだろう」という「読み」(山張り)を元に出場するのだが、「ヘイトレッドに対する嫌がらせの為だけ」に赤単バーンで出場した選手(本当にこういうタイプのプレイヤーはいるのだ)に「一回戦」で当たってしまうとそれは「事故」になりうる。赤単バーンが勝ち続ける可能性はほぼ無いので「初戦の当たり運」が必要になってしまう。


参考

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