続唱

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====スピンとシャッフル====
 
[[Mark Gottlieb]]がこの[[キーワード能力]]を提案したときの名称は「'''スピン'''/''Spin''」で、「ライブラリーから最初の[[コスト]]がN(そのカードの[[点数で見たマナ・コスト]]と同値)以下の[[土地]]でない[[カード]]を見つけ、それをこの呪文の代わりにプレイしてもよい。」という[[能力]]であった。要するに、スピン呪文の代わりに別の呪文をプレイできる選択肢を与える能力である。
 
[[Mark Gottlieb]]がこの[[キーワード能力]]を提案したときの名称は「'''スピン'''/''Spin''」で、「ライブラリーから最初の[[コスト]]がN(そのカードの[[点数で見たマナ・コスト]]と同値)以下の[[土地]]でない[[カード]]を見つけ、それをこの呪文の代わりにプレイしてもよい。」という[[能力]]であった。要するに、スピン呪文の代わりに別の呪文をプレイできる選択肢を与える能力である。
  
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(→[http://www.wizards.com/magic/magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/ld/34 Information Cascade](邦訳:[http://www.wizards-jp.com/090420_3/index.html 情報続々])参照)
 
(→[http://www.wizards.com/magic/magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/ld/34 Information Cascade](邦訳:[http://www.wizards-jp.com/090420_3/index.html 情報続々])参照)
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====マナ・コストの調整====
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公式記事[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/ld/37 Getting to Know Cascade]では、2マナの続唱カードがなぜ作成されなかったのか、を解説するために仮に2マナの続唱のみを持った白青の[[ソーサリー]]・カードWaterfallを提示して解説している。例えば、特定の1マナ・カード1種類しかデッキに採用していなかった場合には、Waterfallをプレイすると必ずそのカードがプレイされることになる。続唱は無作為性・不確実性を特徴に織り込んでいるため、軽過ぎる続唱カードはデザイン意図に反することになる。
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また、[[時のらせん]]の[[マナ・コストの無いカード|マナ・コストの無い]][[待機]][[呪文]]は待機という制約が課せられているために非常に強力な効果を持たされている。しかし、Waterfallを経由すれば[[祖先の幻視/Ancestral Vision]]や[[超起源/Hypergenesis]]といったカードが(白)(青)で即座にプレイが可能になってしまう。2マナで[[Eureka]]の効果が確実に得られるのは明らかに問題であった。
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調整の結果、続唱の[[マナ・コスト]]は3以上に定められた。[[超起源]][[デッキ]]は依然としてポテンシャルを秘めているものの、1~2マナのカードなしにデッキ構築するにはリスクが高く、問題ないとされた。
  
 
==その他==
 
==その他==

2009年5月23日 (土) 03:45時点における版

続唱/Cascade
種別 誘発型能力
登場セット アラーラ再誕
CR CR:702.85

続唱/Cascadeは、アラーラ再誕で登場したキーワード能力。この能力を持つ呪文プレイされたときに誘発する誘発型能力である。


Bituminous Blast / 瀝青破 (3)(黒)(赤)
インスタント

続唱(あなたがこの呪文を唱えたとき、あなたのライブラリーの一番上のカードを、コストがより低い土地でないカードが追放されるまで追放する。あなたはそれをそのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。追放されたカードをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。)
クリーチャー1体を対象とする。瀝青破はそれに4点のダメージを与える。



Bloodbraid Elf / 血編み髪のエルフ (2)(赤)(緑)
クリーチャー — エルフ(Elf) 狂戦士(Berserker)

速攻
続唱(あなたがこの呪文を唱えたとき、あなたのライブラリーの一番上のカードを、コストがより低い土地でないカードが追放されるまで追放する。あなたはそれをそのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。追放されたカードをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。)

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定義

続唱/Cascadeは、「あなたがこの呪文プレイしたとき、あなたのライブラリーの一番上のカードを、点数で見たマナ・コストがその呪文より低い土地でないカードが取り除かれるまでゲームから取り除く。あなたはそのカードをそのマナ・コスト支払うことなくプレイしてもよい。その後、これによりゲームから取り除かれたすべてのカードを、あなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。」を意味する。

解説

続唱を持つ呪文プレイすることで、ライブラリーの一番上のカードを、その呪文より点数で見たマナ・コストが低い土地以外のカードが出るまでゲームから取り除き、それをマナ・コストなしでプレイすることができる能力である。

取り除かれたカードは、ライブラリーの一番下に無作為の順番で置かれる。これは、条件を満たすカードがライブラリーに存在しない場合、ライブラリーを好きな順番に並び替えることを防ぐためである。

ルール

  • 続唱能力は続唱を持つ呪文をプレイしたときに誘発し、その呪文が解決される前に解決される。続唱能力によってプレイされたカードも同様である。続唱を持つ呪文を打ち消しても、続唱能力は打ち消されない。
  • 条件を満たすカードをゲームから取り除いた後、それをプレイしないことを選んでもよい。プレイしなかった(できなかった)カードは、他のカードと同様にライブラリーの一番下に置かれる。
  • 続唱能力によってプレイされるカードは、ライブラリーではなく、ゲーム外領域からプレイされる。
  • 続唱能力によってプレイされるカードのXは0である。また、そのカードの任意の追加コストを支払ってもよく、強制の追加コストは支払わなければいけない。
  • 続唱能力によってプレイされたカードの続唱能力も誘発する。
  • 分割カードが取り除かれた場合、いずれかのカードの点数で見たマナ・コストが続唱を持つ呪文より低ければ、どちらのカードでもプレイできる。
  • マナ・コストの無いカードは続唱能力でプレイできる(点数で見たマナ・コストは未定義値のルールにより0として扱う)。→超起源
  • 条件を満たすカードがライブラリーに存在しなかった場合、結果としてライブラリーが無作為に並べ替えられるだけだが、これは「ライブラリーのシャッフル」ではない。そのため、「ライブラリーを切り直すたび」に誘発する誘発型能力心因検査器/Psychogenic Probe)は誘発しない。

特徴

追加で1枚のカードを得るという事で一種のキャントリップ系の能力と言え、カード・アドバンテージ面で貢献してくれる。ドローでは無くプレイしても良いであるため、支払うはずだった分のマナは得するが、適切な対象が存在しなかったりプレイすると不利になったりするなどの理由で、プレイできない(プレイすべきでない)状況になり得るというリスクも孕んでいる。プレイできなかった場合、続唱を持つ呪文はコストが割り増し気味のため、テンポ面で損をすることになる。

デッキの構築である程度結果を制御することも可能。例えばクリーチャーの含有率が高ければ不発に終わるリスクを抑えることもできるし、続唱のマナ域より下のカードを除去等特定の効果を発揮するカードに偏らせれば、めくれるカードは高確率で(もしくは確実に)その効果となる。

プレイ時に誘発して呪文を追加するという意味では、ストーム複製波及共謀などに類似しており、特にライブラリーから公開した条件付のカードをタダでプレイできると言う点で波及との類似性は高い。それらにも共通して言えることだが、元の呪文を打ち消されても追加の呪文には影響しないため、パーミッションに対する耐性がある。

開発秘話

スピンとシャッフル

Mark Gottliebがこのキーワード能力を提案したときの名称は「スピン/Spin」で、「ライブラリーから最初のコストがN(そのカードの点数で見たマナ・コストと同値)以下の土地でないカードを見つけ、それをこの呪文の代わりにプレイしてもよい。」という能力であった。要するに、スピン呪文の代わりに別の呪文をプレイできる選択肢を与える能力である。

Mike Turianは、スピン呪文は「思考を必要とする決定が生じる」欠点を解決するため、両方の呪文をプレイするように提案し、「この呪文の代わりにプレイ」が「タダでプレイしてもよい」に変更された。

その後、すべての呪文カードがスピン持ちで同じ点数で見たマナ・コストの場合、スピン呪文1回のプレイで、すべてのスピン呪文がプレイできてしまう問題が発生したため、スピン能力の連発を防ぐため、誘発条件が「手札からプレイされたとき」に変更された。だが、スピン能力の連発は問題ではないと多くの主張があったことから、プレイできるカードの条件が「この呪文の点数で見たマナ・コストより低い土地でないカード」に変更され、「手札からプレイされたとき」の誘発条件は削除された。

開発の終盤で、多くのテストプレイヤーが続唱で毎回ライブラリーのシャッフルを強制されることに不満を述べたことから、「公開する」が「ゲームから取り除いてからライブラリーの一番下に戻す」に変更された。しかし、先述の「好きな順番に並び替えられる」ことは好まれないため、「取り除いたカードを無作為の順番で戻す」という少し奇怪なテキストとなった。シャッフルする必要はあるが、ライブラリーのシャッフルよりは悪くないという考えである。

(→Information Cascade(邦訳:情報続々)参照)

マナ・コストの調整

公式記事Getting to Know Cascadeでは、2マナの続唱カードがなぜ作成されなかったのか、を解説するために仮に2マナの続唱のみを持った白青のソーサリー・カードWaterfallを提示して解説している。例えば、特定の1マナ・カード1種類しかデッキに採用していなかった場合には、Waterfallをプレイすると必ずそのカードがプレイされることになる。続唱は無作為性・不確実性を特徴に織り込んでいるため、軽過ぎる続唱カードはデザイン意図に反することになる。

また、時のらせんマナ・コストの無い待機呪文は待機という制約が課せられているために非常に強力な効果を持たされている。しかし、Waterfallを経由すれば祖先の幻視/Ancestral Vision超起源/Hypergenesisといったカードが(白)(青)で即座にプレイが可能になってしまう。2マナでEurekaの効果が確実に得られるのは明らかに問題であった。

調整の結果、続唱のマナ・コストは3以上に定められた。超起源デッキは依然としてポテンシャルを秘めているものの、1~2マナのカードなしにデッキ構築するにはリスクが高く、問題ないとされた。

その他

  • 「Cascade」とは「滝」あるいは「(滝のように)繋がったもの・流れるもの」のこと。「続唱」は呪文の詠唱が連なり続いていくような様からの命名だろう。
  • 掌編The Day a Vedalken Explodedでは、「続唱」は荒れ狂うむき出しのマナの流れである大渦/Maelstromによって、魔法が影響を受けた現象として描かれている。このことから、「続唱」は大渦の一面を表現したメカニズムの1つであることが分かる。

参考

引用:総合ルール 20231117.0

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