白コントロール

提供：MTG Wiki

2009年1月18日 (日) 22:08時点における版

白コントロール(Mono-White Control)は、白単色で組まれたコントロールデッキの総称。

概要

色の特性上、マス・デストラクション型のコントロールデッキになる事が多い。

ボードコントロールに長け、通常壊せないパーマネントは土地ぐらいのもの。場合によってはそれすらハルマゲドン/Armageddonなどで補う場合もある。

全体除去を持つ反面、単体除去に欠け融通が利かない。また、呪文に対して無防備という弱点もある。隙を埋めるために打ち消し呪文を加えるタイプの青白コントロールも存在する。

ローウィン＝シャドウムーア・ブロック構築

ローウィン＝シャドウムーア・ブロック構築では、トークン生成とクリーチャー除去に重きを置いたデッキが少数ながら登場した。

トークンを並べる戦略はキスキンと同様であり、ゲームを長期化させることを意識して構成されたキスキンの派生デッキと言える。

神聖なる埋葬/Hallowed Burialや損ない/Unmakeなどの豊富なクリーチャー除去、ブロッカーとして使える幽体の行列/Spectral Processionなどのトークンによってビートダウンと有利に渡り合える。特に、メタゲームの最も中心に位置するキスキンを強く意識している。

キスキンと有利に戦える一方、メタゲームの2番手である青黒フェアリーとの相性は非常に悪い。静月の騎兵/Stillmoon Cavalierやホブゴブリンの隆盛/Rise of the Hobgoblinsなどである程度は戦えるが、基本的に青黒フェアリーとのマッチは負けることを前提としており、その分キスキンなどの他のデッキに勝てるように調整されている。

サンプル・レシピ

• 備考
  • グランプリ神戸08 16位 （参考）
  • 使用者:石川錬
  • 製作者：八十岡翔太
• フォーマット
  • ローウィン＝シャドウムーア・ブロック構築（ローウィン＋モーニングタイド＋シャドウムーア＋イーブンタイド）

オンスロート・ブロック期

オンスロート・ブロック構築およびオンスロート・ブロック期のスタンダードで活躍した。

新たな信仰/Renewed Faith等のライフ回復で時間をかせぎ、アクローマの復讐/Akroma's Vengeance等のリセットで場を支配する。

フィニッシャーはオンスロート・ブロックが誇る超強力クリーチャー、永遠のドラゴン/Eternal Dragonや賛美されし天使/Exalted Angel、そして正義の命令/Decree of Justiceが使われる。

ライフ回復や銀騎士/Silver Knightなどの存在によりゴブリンなどの赤系デッキに強い。

スタンダードでは、ミラディンで追加のリセットの忘却石/Oblivion Stoneと対コントロールの切り札精神隷属器/Mindslaverを得て、浅原晃がThe Finals03で使用し優勝している（→*1）。これはこの当時のメタの中心がブルード親和やゴブリンなど全体除去に弱いデッキが多かったことも大きい。

ダークスティールの登場以降は、全体除去に強い頭蓋骨絞め/Skullclampを乱用する電結親和などがメタの中心となり、一挙に衰退。柔軟性を増すため青を加えた青白コントロールが主流となった。

オンスロート・ブロック構築版

• 備考
  • グランプリデトロイト03 ベスト8 （参考）
  • 使用者:Derek Starleaf
• フォーマット
  • オンスロート・ブロック構築（オンスロート＋レギオン＋スカージ）

スタンダード版

• 備考
  • The Finals03 優勝 （参考）
  • 使用者:浅原晃
• フォーマット
  • スタンダード（第８版＋オンスロート・ブロック＋ミラディン）

• 金粉の光/Gilded Lightは対コントロールデッキ、特に精神隷属器/Mindslaver専用のメタカード。もちろん、コントロール以外が相手でも2マナのサイクリングとして使用できる。

マスクス・ブロック構築

白のデッキとしてはコントロール色の強いリベリオンが活躍する中、純粋な白単色のコントロールデッキも組まれた。

強力なボードコントロール力を持つパララクスの波/Parallax Waveを筆頭に、物語の円/Story Circleや浄化の印章/Seal of Cleansingで相手の動きを封じる。

フィニッシャーにはまばゆい天使/Blinding Angelや獅子将マギータ/Mageta the Lionなどが使われた。

サンプルレシピ

• 備考
  • PTQシカゴ
  • 使用者:Ken Krouner
• フォーマット
  • マスクス・ブロック構築（メルカディアン・マスクス＋ネメシス＋プロフェシー）

ウルザ・ブロック期

茶単デッキの一種、白茶単が登場する。

他の茶単デッキほどは活躍せず、赤茶単にタッチ白でリセットを使うケースなども見られた。

アイスエイジ・ブロック期

プリズンのうち白単色のホワイトトラッシュが登場。

剣を鍬に/Swords to Plowsharesを使用できたこともあって単色化が可能だった。フィニッシャーにはKjeldoran Outpostが使用される。

レガシー

レガシーにも、以前から少数ながら純粋な白単色のコントロールデッキは存在していたが、目立った活躍はできていなかった。しかし最近になって、エンドカードに絵描きの召使い/Painter's Servantと丸砥石/Grindstoneのコンボを追加したタイプが登場してきている。

神の怒り/Wrath of Godや謙虚/Humility、Moatなどによりクリーチャーデッキに強いのは伝統的に変わらない。

レガシーにおけるこのデッキタイプの選択は、デュアルランドが蔓延し、その対策も幅を利かせていることから、あえて単色にすることが狙いであるといえる。また、平地/Plainsは冠雪の平地/Snow-Covered Plainsに換え、占術の岩床/Scrying Sheetsと師範の占い独楽/Sensei's Divining Topによってアドバンテージを獲得するタイプが多い。

悟りの教示者/Enlightened Tutorを利用した戦術も特徴的で、アーティファクト・エンチャントのシルバーバレット戦略に加え、エンドカードである絵描きの召使いと丸砥石を持ってくる役割も果たす。

白コントロールの弱点である単体除去は剣を鍬に/Swords to Plowsharesや忘却の輪/Oblivion Ringがあるため特に問題はない。忘却の輪の登場でクリーチャーでないパーマネントに手を出しやすくなった。

妨害手段にはオアリムの詠唱/Orim's Chantと中断/Abeyanceを用いる。純粋なハンド・アドバンテージを獲得しづらいため、オアリムの詠唱、中断のほか剣を鍬に、悟りの教示者などを等時の王笏/Isochron Scepterに刻印することでアドバンテージを稼ぐ。等時の王笏自体も悟りの教示者で持ってくることができる。

エンドカードは上記の絵描きの召使いと丸砥石が追加されたのをはじめ、伝統的なデッキ圧縮兼死なないフィニッシャーである永遠のドラゴン/Eternal Dragon、通常のカウンターをされず謙虚の影響を受けにくい正義の命令/Decree of Justiceに加え、最近では黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmaneや遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errantも登場し、幅が広がっているようだ。

未来予知参入後は、白単色のスタックスである白スタックスが登場。

詳細は白スタックスを参照のこと。

参考

• Breaking White Control!(WotC、文:Mike Flores)
• デッキ集