暗黒の儀式/Dark Ritual
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2008年11月6日 (木) 10:39時点における版
マジック史上初のサイクルを成すカードの1つで、最軽量にして最高のマナ加速の1つ。青を除く他の色に比べ、やや遅くなりがちな黒の速さを支えてきた、当時のプレイヤーなら誰でも使用したことのあるカード。
1マナ使用して生まれるマナは3マナ。実質2マナしか増えず、ハンド・アドバンテージを失ってはいるのだが、序盤のうちに2マナ上のクリーチャーや呪文がプレイできるカードパワーは半端ではない(特に1ターン目にこれ経由の惑乱の死霊/Hypnotic Specter、通称A定食の凶悪さが有名)。ゲーム中盤以降も、生命吸収/Drain Lifeの様なX系呪文の増強やOrder of the Ebon Handなどのパンプアップに用いられ、無駄にはならない。
スタンダード落ちしてもその脅威は止まることなく、主に様々な凶悪コンボのお供として猛威を振るった。
かつては基本セットや大型エキスパンションの常連であったが、第6版で再録されなかったのを皮切りにインベイジョン・オデッセイの未収録、更にはエクステンデッドでの禁止などの経過をも含んだ後に、スタンダードを去ることになった。そして現在では一時的なマナ加速が赤に移っており、完全に再録への道を絶たれたと言っても良いだろう。
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ルール
2000/04/01より、エクステンデッドにおいて禁止カードとなる。現在、公式のフォーマットではエターナル環境でしか使えない。
これはマナ能力ではないので、マナ能力と違って呪文や能力のプレイ中・解決中にコストの支払いを求められてもプレイすることができない。そのため、予めこれをプレイし解決してマナを出してからプレイを開始するか、支払いを求めてくる呪文や能力そのものに対応してプレイする必要がある。
- 「暗黒の儀式をプレイしてからオアリムの詠唱/Orim's Chantされてマナ・バーン」とか、「マナ漏出/Mana Leakに対応してプレイしたらマナ漏出/Mana Leakは撹乱/Disruptで引っ込められてマナ・バーン」と言ったようなパターンがあり得る。
ルールの変更などによりインタラプト→マナ・ソース→インスタントという変遷を経た。そして、単なるエラッタだけではなく、エキスパンションによってそれぞれのカテゴリの表記で印刷されたカードが存在する。長期に渡って再録され続けてきたカードならではの現象である。
- マナ・ソースであった時代はルール上「カウンターできない」カードであった。これは、マナ・ソース(と、生け贄などの「コストの支払い」)は「何者にも阻害されない」ことになっていたため(もちろんインスタントとなった現在はカウンター可能)。とはいえ、普通は単にマナを出すだけのこのカードよりも、これに続いてプレイされた呪文の方をカウンターすればよかったためそれほど大きな問題ではなかった。
- 当時は骨の玉座/Throne of Boneやアーボーグのプーラージ/Purraj of Urborgなどの能力は、「黒の呪文をかけるのに成功したとき」にのみプレイ可能であったが、マナ・ソースは打ち消されないため、確実にプレイすることができた。
関連カード
アルファの黒のマナ加速には、クリーチャーをマナに変換するSacrificeがある。そちらはこれとは別系統の黒マナ加速の系譜を生んでいる。
サイクル
ブーンズ。マジック黎明期の基本セットに収録されたサイクルであり、すべて1マナで3つ分の何かを発生させる。
- 治癒の軟膏/Healing Salve
- Ancestral Recall
- 暗黒の儀式/Dark Ritual
- 稲妻/Lightning Bolt
- 巨大化/Giant Growth
それぞれ各色の特徴をよく表しているが、そのカードパワーには大きなばらつきがある。
亜種
黒のマナ加速。生け贄を要求するSacrifice系のマナ加速は除外。
- Songs of the Damned
- ギックスの僧侶/Priest of Gix(cip)
- 沼の妖術使い/Bog Witch(スペルシェイパー)
- 陰謀団の儀式/Cabal Ritual(スレッショルド)
その他
長年親しまれただけあって、様々なイラストレーターにそのイラストが描かれている。最終的にはメルカディアン・マスクスにおけるFoilまで登場しており、その点において対抗呪文/Counterspellと共に恵まれている。