ダメージ割り振り順
提供:MTG Wiki
(逆に読める日本語の表現を変更+少し追記) |
|||
(5人の利用者による、間の5版が非表示) | |||
1行: | 1行: | ||
− | '''ダメージ割り振り順'''/''Damage Assignment Order'' | + | '''ダメージ割り振り順'''/''Damage Assignment Order''とは、廃止されたルールの1つ。 |
+ | |||
+ | ==解説== | ||
+ | [[攻撃クリーチャー]]が複数の[[クリーチャー]]によって[[ブロック]]されていた場合に攻撃クリーチャーが[[戦闘ダメージ]]を[[割り振る]]順番、あるいは[[ブロック・クリーチャー]]が複数のクリーチャーをブロックしていた場合にブロック・クリーチャーが戦闘ダメージを割り振る順番のこと。 | ||
ダメージ割り振り順は、[[ブロック・クリーチャー指定ステップ]]において、ブロックが指定された直後に宣言される。これは[[ターン起因処理]]であり、[[スタック]]を用いない。 | ダメージ割り振り順は、[[ブロック・クリーチャー指定ステップ]]において、ブロックが指定された直後に宣言される。これは[[ターン起因処理]]であり、[[スタック]]を用いない。 | ||
− | + | [[2009年]]7月の[[基本セット2010]]発売に伴うルール変更によって、[[戦闘ダメージ]]が[[スタック]]に置かれなくなるとともに新設されたルールである。これによって[[ブロック・クリーチャー指定ステップ]]と[[戦闘ダメージ・ステップ]]のルールは大きく変更された。[[2024年]]11月の[[ファウンデーションズ]]発売に伴うルール変更によって廃止され、[[戦闘ダメージ・ステップ]]で好きなように戦闘ダメージを割り振れるようになった。 | |
− | [[基本セット2010]]発売に伴うルール変更によって、[[戦闘ダメージ]]が[[スタック]]に置かれなくなるとともに新設されたルールである。これによって[[ブロック・クリーチャー指定ステップ]]と[[戦闘ダメージ・ステップ]]のルールは大きく変更された。 | + | |
===ルール=== | ===ルール=== | ||
12行: | 14行: | ||
戦闘ダメージ・ステップにおいて実際に戦闘ダメージを割り振る際、ダメージ割り振り順に従った順序で戦闘ダメージを割り振る。このとき、ダメージ割り振り順で前にあるクリーチャーに[[致死ダメージ]]を与えるように戦闘ダメージを割り振らなければ、その後ろにあるクリーチャーに戦闘ダメージを割り振ることはできない。 | 戦闘ダメージ・ステップにおいて実際に戦闘ダメージを割り振る際、ダメージ割り振り順に従った順序で戦闘ダメージを割り振る。このとき、ダメージ割り振り順で前にあるクリーチャーに[[致死ダメージ]]を与えるように戦闘ダメージを割り振らなければ、その後ろにあるクリーチャーに戦闘ダメージを割り振ることはできない。 | ||
− | |||
− | + | *例:5/5の攻撃クリーチャーが2/2のクリーチャー3体(A,B,C)にブロックされ、A,B,Cの順でダメージ割り振り順を指定した。この攻撃クリーチャーが選択できる戦闘ダメージの割り振り方は、以下の5通りである。 | |
− | + | **Aに5点 | |
− | + | **Aに4点、Bに1点 | |
− | + | **Aに3点、Bに2点 | |
− | + | **Aに2点、Bに3点 | |
− | + | **Aに2点、Bに2点、Cに1点 | |
+ | *[[接死]]を持つクリーチャーが0点でない戦闘ダメージを割り振った場合、それはタフネスに関係なく致死ダメージとみなされ、残りのダメージを後ろにいるクリーチャーに割り振ることができる。詳しくは[[接死]]を参照。 | ||
ダメージ割り振り順の宣言後にクリーチャーが[[戦闘から取り除く|戦闘から取り除かれた]]場合、そのクリーチャーはダメージ割り振り順から取り除かれる。ただし、その他のクリーチャーのダメージ割り振り順は変わらない。 | ダメージ割り振り順の宣言後にクリーチャーが[[戦闘から取り除く|戦闘から取り除かれた]]場合、そのクリーチャーはダメージ割り振り順から取り除かれる。ただし、その他のクリーチャーのダメージ割り振り順は変わらない。 | ||
+ | |||
*例:1体の攻撃クリーチャーをA,B,Cの3体がブロックし、A,B,Cの順にダメージ割り振り順が指定された。その後、Bが戦闘から取り除かれたとする。この場合、この攻撃クリーチャーのダメージ割り振り順は、A,Cになる。 | *例:1体の攻撃クリーチャーをA,B,Cの3体がブロックし、A,B,Cの順にダメージ割り振り順が指定された。その後、Bが戦闘から取り除かれたとする。この場合、この攻撃クリーチャーのダメージ割り振り順は、A,Cになる。 | ||
[[呪文]]や[[能力]]によって[[戦場]]にいるクリーチャーがいずれかの攻撃クリーチャーをブロックする場合、[[アクティブ・プレイヤー]]はそのブロック・クリーチャーの、その攻撃クリーチャーのダメージ割り振り順の位置を宣言する。この際、他のブロック・クリーチャーのダメージ割り振り順は変わらない。また、その他の攻撃クリーチャーのダメージ割り振り順を宣言しなおすこともない。これは、ブロックさせる[[効果]]の一部として行われる。 | [[呪文]]や[[能力]]によって[[戦場]]にいるクリーチャーがいずれかの攻撃クリーチャーをブロックする場合、[[アクティブ・プレイヤー]]はそのブロック・クリーチャーの、その攻撃クリーチャーのダメージ割り振り順の位置を宣言する。この際、他のブロック・クリーチャーのダメージ割り振り順は変わらない。また、その他の攻撃クリーチャーのダメージ割り振り順を宣言しなおすこともない。これは、ブロックさせる[[効果]]の一部として行われる。 | ||
− | + | クリーチャーが[[ブロックしている状態で戦場に出る|ブロックしている状態で戦場に出た]]場合、(どの攻撃クリーチャーをブロックするか指定されていないならば)その[[コントローラー]]はどの攻撃クリーチャーをブロックするかを宣言し、アクティブ・プレイヤーはそのブロック・クリーチャーの、その攻撃クリーチャーのダメージ割り振り順における位置を宣言する。この際、他のブロック・クリーチャーのダメージ割り振り順は変わらない。 | |
+ | |||
*例:1体の攻撃クリーチャーをA,B,Cがブロックし、A,B,Cの順でダメージ割り振り順が指定された。その後、この攻撃クリーチャーを[[対象]]に[[瞬間群葉/Flash Foliage]][[唱える|唱え]]られた。瞬間群葉が[[解決]]して[[苗木]][[トークン]]が戦場に出るに際し、アクティブ・プレイヤーはこの苗木のダメージ割り振り順に置ける位置を宣言する。選択肢は以下の4つ。 | *例:1体の攻撃クリーチャーをA,B,Cがブロックし、A,B,Cの順でダメージ割り振り順が指定された。その後、この攻撃クリーチャーを[[対象]]に[[瞬間群葉/Flash Foliage]][[唱える|唱え]]られた。瞬間群葉が[[解決]]して[[苗木]][[トークン]]が戦場に出るに際し、アクティブ・プレイヤーはこの苗木のダメージ割り振り順に置ける位置を宣言する。選択肢は以下の4つ。 | ||
**苗木,A,B,C | **苗木,A,B,C | ||
32行: | 36行: | ||
**A,B,苗木,C | **A,B,苗木,C | ||
**A,B,C,苗木 | **A,B,C,苗木 | ||
+ | |||
+ | ダメージ割り振り順を変更する能力が存在する。 | ||
+ | |||
+ | *[[バンド]]を持つクリーチャーがブロックに参加した場合、防御プレイヤーがダメージの割り振りを行う。割り振りを行うプレイヤーが異なるだけで、割り振り方は変わらない。 | ||
+ | *バンドを持つクリーチャーをブロックした場合、アクティブ・プレイヤーがブロック・クリーチャーのダメージの割り振りを行う。 | ||
==参考== | ==参考== | ||
− | *[[ | + | *[https://mtg-jp.com/reading/translated/0038264/ マジック:ザ・ギャザリング『ファウンデーションズ』のメカニズム]([[Daily MTG]] [[2024年]]10月25日) |
+ | *[[廃語]] | ||
*[[戦闘ダメージ]] | *[[戦闘ダメージ]] | ||
*[[ブロック・クリーチャー指定ステップ]] | *[[ブロック・クリーチャー指定ステップ]] | ||
*[[ルーリング]] | *[[ルーリング]] | ||
+ | *[[バンド]] | ||
+ | *[[接死]] | ||
− | + | [[Category:廃語|*]] | |
− | + |
2024年11月10日 (日) 17:11時点における最新版
ダメージ割り振り順/Damage Assignment Orderとは、廃止されたルールの1つ。
[編集] 解説
攻撃クリーチャーが複数のクリーチャーによってブロックされていた場合に攻撃クリーチャーが戦闘ダメージを割り振る順番、あるいはブロック・クリーチャーが複数のクリーチャーをブロックしていた場合にブロック・クリーチャーが戦闘ダメージを割り振る順番のこと。
ダメージ割り振り順は、ブロック・クリーチャー指定ステップにおいて、ブロックが指定された直後に宣言される。これはターン起因処理であり、スタックを用いない。
2009年7月の基本セット2010発売に伴うルール変更によって、戦闘ダメージがスタックに置かれなくなるとともに新設されたルールである。これによってブロック・クリーチャー指定ステップと戦闘ダメージ・ステップのルールは大きく変更された。2024年11月のファウンデーションズ発売に伴うルール変更によって廃止され、戦闘ダメージ・ステップで好きなように戦闘ダメージを割り振れるようになった。
[編集] ルール
ブロック・クリーチャー指定ステップにおけるブロック指定後、攻撃クリーチャーのダメージ割り振り順、ブロック・クリーチャーのダメージ割り振り順がそれぞれ宣言される。
- ここではあくまでも順序を示すだけで、実際に何点の戦闘ダメージを割り振るかを指定するのは戦闘ダメージ・ステップである。
- ブロック・クリーチャーが与えるダメージの割り振り順指定は、あくまで「自分がブロックしているクリーチャー群の中での順番」であって、ブロックされている攻撃クリーチャー全体に対して順番をつけるのではない。通常はブロック・クリーチャー1体につき1体の攻撃クリーチャーしかブロックしないので、「ブロック・クリーチャーが与えるダメージの割り振り順」の指定はあってもなくても変わらない。明確にする必要があるのは、1体で複数のクリーチャーをブロック出来るような能力を持つ一部のクリーチャーでブロックを行った時のみである。
戦闘ダメージ・ステップにおいて実際に戦闘ダメージを割り振る際、ダメージ割り振り順に従った順序で戦闘ダメージを割り振る。このとき、ダメージ割り振り順で前にあるクリーチャーに致死ダメージを与えるように戦闘ダメージを割り振らなければ、その後ろにあるクリーチャーに戦闘ダメージを割り振ることはできない。
- 例:5/5の攻撃クリーチャーが2/2のクリーチャー3体(A,B,C)にブロックされ、A,B,Cの順でダメージ割り振り順を指定した。この攻撃クリーチャーが選択できる戦闘ダメージの割り振り方は、以下の5通りである。
- Aに5点
- Aに4点、Bに1点
- Aに3点、Bに2点
- Aに2点、Bに3点
- Aに2点、Bに2点、Cに1点
- 接死を持つクリーチャーが0点でない戦闘ダメージを割り振った場合、それはタフネスに関係なく致死ダメージとみなされ、残りのダメージを後ろにいるクリーチャーに割り振ることができる。詳しくは接死を参照。
ダメージ割り振り順の宣言後にクリーチャーが戦闘から取り除かれた場合、そのクリーチャーはダメージ割り振り順から取り除かれる。ただし、その他のクリーチャーのダメージ割り振り順は変わらない。
- 例:1体の攻撃クリーチャーをA,B,Cの3体がブロックし、A,B,Cの順にダメージ割り振り順が指定された。その後、Bが戦闘から取り除かれたとする。この場合、この攻撃クリーチャーのダメージ割り振り順は、A,Cになる。
呪文や能力によって戦場にいるクリーチャーがいずれかの攻撃クリーチャーをブロックする場合、アクティブ・プレイヤーはそのブロック・クリーチャーの、その攻撃クリーチャーのダメージ割り振り順の位置を宣言する。この際、他のブロック・クリーチャーのダメージ割り振り順は変わらない。また、その他の攻撃クリーチャーのダメージ割り振り順を宣言しなおすこともない。これは、ブロックさせる効果の一部として行われる。
クリーチャーがブロックしている状態で戦場に出た場合、(どの攻撃クリーチャーをブロックするか指定されていないならば)そのコントローラーはどの攻撃クリーチャーをブロックするかを宣言し、アクティブ・プレイヤーはそのブロック・クリーチャーの、その攻撃クリーチャーのダメージ割り振り順における位置を宣言する。この際、他のブロック・クリーチャーのダメージ割り振り順は変わらない。
- 例:1体の攻撃クリーチャーをA,B,Cがブロックし、A,B,Cの順でダメージ割り振り順が指定された。その後、この攻撃クリーチャーを対象に瞬間群葉/Flash Foliage唱えられた。瞬間群葉が解決して苗木トークンが戦場に出るに際し、アクティブ・プレイヤーはこの苗木のダメージ割り振り順に置ける位置を宣言する。選択肢は以下の4つ。
- 苗木,A,B,C
- A,苗木,B,C
- A,B,苗木,C
- A,B,C,苗木
ダメージ割り振り順を変更する能力が存在する。
- バンドを持つクリーチャーがブロックに参加した場合、防御プレイヤーがダメージの割り振りを行う。割り振りを行うプレイヤーが異なるだけで、割り振り方は変わらない。
- バンドを持つクリーチャーをブロックした場合、アクティブ・プレイヤーがブロック・クリーチャーのダメージの割り振りを行う。