流動石/Flowstone
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+ | 流動石の外見は褐色の石のように見えるが、正体は[[要塞/Stronghold]]で生産される微細な機械ナノマシンの集合体である。[[次元/Plane#人工次元|人工次元]]の[[ラース/Rath]]の大地を形成する土や岩はほとんど流動石でできている。 | ||
− | + | 土や岩の他に、金属やガラスのような材質に変化したり、硬くも軟らかくもなったりするため、[[罠の橋/Ensnaring Bridge|橋]]や[[変容する壁/Shifting Wall|壁]]、建造物の土台、要塞の外郭、剣や鎧といった武具、ランプ、機械の部品など多くの用途に用いられている。ラースには流動石の肉体を持つ[[クリーチャー]]すら存在する。 | |
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+ | ===流動石のコントロール=== | ||
+ | ラースの統治者であるエヴィンカーは精神能力によって流動石を自在に操ることができるが、変形速度と正確さ、規模の大きさは精神能力によって決まる。 | ||
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+ | 例えば、瞬時に壁を築いたり、鋭い棘や牙にして攻撃したり、雪崩のように押し潰したり、縄のように捕縛したり、金属の剣のような道具を即席で生み出したり、地形を変動させたりすることすらも不可能ではない。要塞の転移装置にアクセスすれば限定的な次元移動も可能である(→[[#次元転移]]参照)。 | ||
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+ | エヴィンカーでなくとも流動石のコントロールはできる。ただし、エヴィンカーと同種の精神能力の素質が備わっていなくてはならない。この能力を持つ者には、[[アーテイ/Ertai]]やエヴィンカーとなる前の[[ダヴォール/Davvol]]と[[クロウヴァクス/Crovax]]、ダヴォールの前任監督者Koralld(コラルド)らがいる。また、エヴィンカーなき後の[[AR]]46世紀、流動石は[[流動石の媒介者/Flowstone Channeler]]の力の源として使われている。 | ||
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+ | 要塞が流動石の生産工場である。要塞では地底の[[ラースの灼熱洞/Furnace of Rath|灼熱洞/Furnace]]から原料となるマグマを吸い上げ流動石発生機で加工する。山の外側に排出された流動石は赤熱した溶岩の奔流のように斜面を流れ落ち広がっていく。こうして流動石が増え続けることで、ラースの地形が常に変化することになり、更には次元境界にあるエネルギー・カーテンを押し広げ、ラースという次元そのものが拡張される。 | ||
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+ | ===次元転移=== | ||
+ | 多目的に使える便利な物質だが、流動石の真の目的はラースを次元ごと[[ドミナリア/Dominaria]]に転移させる[[ラースの被覆/Rathi Overlay]]を可能とする性質にある。 | ||
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+ | 自在に変化し次元を拡張する力を持つ流動石に要塞の転移装置が作用すると、次元の隔たりをも越えラースとドミナリアの2つの次元同士を繋ぎ合わせることが可能となる。転移装置完成前から部分的な転移は試みられていたが、本格的な運用はダヴォールがラースの管理を始めてからで、4205ARにはクロウヴァクスがラース全体をドミナリアに転移させることに成功した。 | ||
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+ | ===流動石の副産物=== | ||
+ | 要塞から流れ落ちてくる流動石は洪水となって住民に被害を及ぼすことがある。また、生産過程で何世紀も有害な黒いヘドロが廃液として捨てられていたことで、要塞地下に[[ラースの死の奈落/Death Pits of Rath|死の奈落/Death Pits]]が形成された。 | ||
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+ | ダヴォール統治時代初期には、度々酸性の雨が降り注いで[[ヴェク/Vec]]の居住区などに被害を及ぼしていたためダヴォールは対策を講じている。これは人道的な理由でなく、雨となって廃棄される資源のロスを減らし流動石の生産率を上げるためである。ただし、悪性の雨が降らなくなったわけではない。 | ||
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+ | マグマを原料とした人工物のためか、流動石を[[カード名]]に冠するカードは[[アーティファクト]]か[[色]]に[[赤]]が含まれる。[[メカニズム]]では、タフネスを減らしその分パワーを上げる[[パンプアップ]]を特徴として持っている。 | ||
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+ | :[[流動石の粉砕獣/Flowstone Crusher]]、[[流動石のシャンブラー/Flowstone Shambler]]、[[流動石の山崩れ/Flowstone Slide]] | ||
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+ | :[[流動石のカヴー/Flowstone Kavu]]、[[流動石の注入/Flowstone Infusion]] | ||
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− | + | :[[ヴェクからの追放魔道士/Mage il-Vec]]、[[突撃の地鳴り/Seismic Assault]] | |
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− | + | :[[流動石の飛行機械/Flowstone Thopter]]、[[スカイシュラウドの要求/Skyshroud Claim]] | |
− | + | ;[[アポカリプス]] | |
− | + | :[[流動石の突撃獣/Flowstone Charger]] | |
− | + | ;[[第9版]] | |
− | + | :[[流動石のシャンブラー/Flowstone Shambler]] | |
− | + | ;[[時のらせん]] | |
− | + | :[[流動石の媒介者/Flowstone Channeler]] | |
− | + | ;[[ドミナリア]] | |
− | + | :[[多勢の兜/Helm of the Host]] | |
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− | == | + | ===登場記事・登場作品=== |
− | *[[ | + | *[[The Art of Magic:The Rath Cycle]](ラース・サイクル設定集) |
− | *[[ | + | *[[Bloodlines]](小説) |
− | *[[ | + | *[[Nemesis]](小説) |
− | *[[ | + | *[[Planeshift]](小説) |
− | *[ | + | *[[Apocalypse]](小説) |
− | *[ | + | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/arcana/casting-first-flowstone-2007-03-19 Casting the First Flowstone] |
+ | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/arcana/flowstone-core-2005-08-02 A Flowstone Core] | ||
==参考== | ==参考== | ||
*[[背景世界/ストーリー用語]] | *[[背景世界/ストーリー用語]] | ||
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2022年9月19日 (月) 00:15時点における最新版
流動石/Flowstoneはファイレクシア/Phyrexiaの技術で作られた石のような物質。必要に応じてあらゆる形へと変形させることができ、エヴィンカー/Evincarの命令に従う。この性質は主にパワーを増やしタフネスを減らす能力としてカードに反映されている。
- 地学における現実のFlowstoneは「フローストーン」または「流れ石」と呼ばれる、洞窟を薄く覆う地下水によって堆積した二次生成物のこと。方解石の層を形成し、流れるような模様をしている。
目次 |
[編集] 解説
流動石の外見は褐色の石のように見えるが、正体は要塞/Strongholdで生産される微細な機械ナノマシンの集合体である。人工次元のラース/Rathの大地を形成する土や岩はほとんど流動石でできている。
土や岩の他に、金属やガラスのような材質に変化したり、硬くも軟らかくもなったりするため、橋や壁、建造物の土台、要塞の外郭、剣や鎧といった武具、ランプ、機械の部品など多くの用途に用いられている。ラースには流動石の肉体を持つクリーチャーすら存在する。
[編集] 流動石のコントロール
ラースの統治者であるエヴィンカーは精神能力によって流動石を自在に操ることができるが、変形速度と正確さ、規模の大きさは精神能力によって決まる。
例えば、瞬時に壁を築いたり、鋭い棘や牙にして攻撃したり、雪崩のように押し潰したり、縄のように捕縛したり、金属の剣のような道具を即席で生み出したり、地形を変動させたりすることすらも不可能ではない。要塞の転移装置にアクセスすれば限定的な次元移動も可能である(→#次元転移参照)。
エヴィンカーでなくとも流動石のコントロールはできる。ただし、エヴィンカーと同種の精神能力の素質が備わっていなくてはならない。この能力を持つ者には、アーテイ/Ertaiやエヴィンカーとなる前のダヴォール/Davvolとクロウヴァクス/Crovax、ダヴォールの前任監督者Koralld(コラルド)らがいる。また、エヴィンカーなき後のAR46世紀、流動石は流動石の媒介者/Flowstone Channelerの力の源として使われている。
[編集] 流動石製造とラースの拡張
要塞が流動石の生産工場である。要塞では地底の灼熱洞/Furnaceから原料となるマグマを吸い上げ流動石発生機で加工する。山の外側に排出された流動石は赤熱した溶岩の奔流のように斜面を流れ落ち広がっていく。こうして流動石が増え続けることで、ラースの地形が常に変化することになり、更には次元境界にあるエネルギー・カーテンを押し広げ、ラースという次元そのものが拡張される。
[編集] 次元転移
多目的に使える便利な物質だが、流動石の真の目的はラースを次元ごとドミナリア/Dominariaに転移させるラースの被覆/Rathi Overlayを可能とする性質にある。
自在に変化し次元を拡張する力を持つ流動石に要塞の転移装置が作用すると、次元の隔たりをも越えラースとドミナリアの2つの次元同士を繋ぎ合わせることが可能となる。転移装置完成前から部分的な転移は試みられていたが、本格的な運用はダヴォールがラースの管理を始めてからで、4205ARにはクロウヴァクスがラース全体をドミナリアに転移させることに成功した。
[編集] 流動石の副産物
要塞から流れ落ちてくる流動石は洪水となって住民に被害を及ぼすことがある。また、生産過程で何世紀も有害な黒いヘドロが廃液として捨てられていたことで、要塞地下に死の奈落/Death Pitsが形成された。
ダヴォール統治時代初期には、度々酸性の雨が降り注いでヴェク/Vecの居住区などに被害を及ぼしていたためダヴォールは対策を講じている。これは人道的な理由でなく、雨となって廃棄される資源のロスを減らし流動石の生産率を上げるためである。ただし、悪性の雨が降らなくなったわけではない。
[編集] ゲーム上の特徴
マグマを原料とした人工物のためか、流動石をカード名に冠するカードはアーティファクトか色に赤が含まれる。メカニズムでは、タフネスを減らしその分パワーを上げるパンプアップを特徴として持っている。
[編集] 登場
[編集] 登場カード
[編集] カード名に登場
- テンペスト
- 流動石の巨人/Flowstone Giant、流動石のサラマンダー/Flowstone Salamander、流動石の彫刻品/Flowstone Sculpture、流動石のワイヴァーン/Flowstone Wyvern
- ストロングホールド
- 流動石の刀身/Flowstone Blade、流動石の乱暴者/Flowstone Hellion、流動石のやっかいもの/Flowstone Mauler、流動石のシャンブラー/Flowstone Shambler
- エクソダス
- 流動石の洪水/Flowstone Flood
- ネメシス
- 流動石の鎧/Flowstone Armor、流動石の粉砕獣/Flowstone Crusher、流動石の監視者/Flowstone Overseer、流動石の山崩れ/Flowstone Slide、流動石の一撃/Flowstone Strike、流動石のうねり/Flowstone Surge、流動石の飛行機械/Flowstone Thopter、流動石の壁/Flowstone Wall
- アポカリプス
- 流動石の突撃獣/Flowstone Charger
- 第9版
- 流動石の粉砕獣/Flowstone Crusher、流動石のシャンブラー/Flowstone Shambler、流動石の山崩れ/Flowstone Slide
- 時のらせん
- 流動石の媒介者/Flowstone Channeler
- 未来予知
- 流動石の抱擁/Flowstone Embrace
- 第10版
- 流動石の山崩れ/Flowstone Slide
- 団結のドミナリア
- 流動石のカヴー/Flowstone Kavu、流動石の注入/Flowstone Infusion
[編集] フレイバー・テキストに登場
- ストロングホールド
- 流動石のシャンブラー/Flowstone Shambler、低地のバジリスク/Lowland Basilisk、スカイシュラウドの強兵/Skyshroud Troopers、針刺ワーム/Spined Wurm
- エクソダス
- ヴェクからの追放魔道士/Mage il-Vec、突撃の地鳴り/Seismic Assault
- ネメシス
- 流動石の飛行機械/Flowstone Thopter、スカイシュラウドの要求/Skyshroud Claim
- アポカリプス
- 流動石の突撃獣/Flowstone Charger
- 第9版
- 流動石のシャンブラー/Flowstone Shambler
- 時のらせん
- 流動石の媒介者/Flowstone Channeler
- ドミナリア
- 多勢の兜/Helm of the Host
- 団結のドミナリア
- 流動石のカヴー/Flowstone Kavu、流動石の注入/Flowstone Infusion
[編集] 登場記事・登場作品
- The Art of Magic:The Rath Cycle(ラース・サイクル設定集)
- Bloodlines(小説)
- Nemesis(小説)
- Planeshift(小説)
- Apocalypse(小説)
- Casting the First Flowstone
- A Flowstone Core