ストリクスヘイヴン/Strixhaven
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2021年4月3日 (土) 21:46時点における版
ストリクスヘイヴン/Strixhavenは、アルケヴィオス/Arcaviosに存在する魔法の学院。ストリクスヘイヴン:魔法学院の舞台となった。
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概要
約七百年前、五体のドラゴンの魔法使いによって設立されたストリクスヘイヴンは、アルケヴィオス/Arcaviosにおける魔法学問の中心機関であり、その講堂で学ぶことを求めて若く有望な魔道士が次元/Plane全土から集まる。
ストリクスヘイヴンの使命は、魔法の知識を発見し保存すること、その知識を次の世代に広めること、あらゆる形の自由で開かれた魔法の研究を推し進めること、魔法の利用を通して次元全土の人々の暮らしを豊かにすることだ。
大学
ストリクスヘイヴンは固有のキャンパス、学部、魔法の専攻を持つ、五つの大学に分けられる――シルバークイル/Silverquill、プリズマリ/Prismari、ウィザーブルーム/Witherbloom、ロアホールド/Lorehold、クアンドリクス/Quandrixだ。各大学は二つのマナの色の対立を中心としている。
シルバークイル/Silverquill
白黒の大学。モットーは「鋭いペン先、さらなる鋭知/Sharp style. Sharper wit.」。
シルバークイル生は、味方を鼓舞する戦闘詩から痛烈な秘儀的侮辱に至るまで、言葉の魔法を振るう。洗練され、威圧的で、絶えず競争しているこの魔道士たちは、善悪どちらにも使える切れ味鋭い機知と生得のカリスマ性を持つ、生まれながらのリーダーだ。
プリズマリ/Prismari
青赤の大学。モットーは「精霊とともに自己表現を/Express yourself with the elements」。
プリズマリ生はストリクスヘイヴン流の「演者」で、魔法とは自己表現の手段だ。彼らの呪文は、ありのままの創造性や細部にまで拘った芸術的表現のショーとなることがある。世界のすべてが舞台であり、その芸術が知性に基づくものであれ感情に基づくものであれ、プリズマリは必ず長く残る印象を与える。
ウィザーブルーム/Witherbloom
黒緑の大学。モットーは「自らの手で取り組め/Get your hands dirty」。
ウィザーブルーム生はゴス的生物学を専攻している。彼らは生物の本質から力を引き出す。それが意味することが自然の強化であれ、自然の搾取であれ。ウィザーブルームの魔道士が特にくつろげるのは、ワニのゾンビに乗ったり、魔法薬用の薬草を摘んだり、気味の悪い冗談を交わしながら沼地をぶらぶらしたりしている時間だ。
ロアホールド/Lorehold
赤白の大学。モットーは「石を残らずひっくり返して探せ/Leave no stone unturned」。
ロアホールド生は勤勉な研究者と大胆な冒険者だ。彼らは歴史に魅せられた情熱的な学者たちで、考古学的なアーティファクトを精力的に調べたり、遥か昔に死んだ霊魂を召喚したりして過去を探求する。ある学生にとって、過去とは規律正しく研究する価値のある豊潤なタペストリーだ。またある学生はそのタペストリーを肩掛けのように羽織り、忘れ去られし墓の中へと飛び込む。
クアンドリクス/Quandrix
緑青の大学。モットーは「数学こそ魔法/Math is magic」。
クアンドリクス生は創意工夫に富む数学魔法師だ。彼らは幾何学模様、フラクタル、対称性を研究することで、自然界の基本相互作用を意のままに操る。彼らなら、宇宙の形而上学的性質を熟考しながらルービックキューブを解くことも、円周率のあらゆる数を逆向きに暗唱することもできるだろう。
大図書棟/The Biblioplex
ストリクスヘイヴンの図書館/The Library of Strixhaven、別名大図書棟/The Biblioplexは、ストリクスヘイヴンの中央に築かれている。扉のない、アーチ形の入口(このデザインは、アルケヴィオス全土で見られる魔法のスターアーチ/The star archに着想を得たものだ)が、図書館を訪れる知識欲に溢れた者たちを迎え入れる。中では、ほぼ全域が床から途方もなく高い天井まで、書物の山で埋め尽くされている。大図書棟の内部は広大で、信じられないほど長い廊下、固有の天気があるほどに高い文書保管庫、さらには舟で渡らなければならない池や濠の通路さえも存在する。
大図書棟内にはミスティカルアーカイブ/The Mystical Archiveが存在する。それは信じられないほど巨大な翼棟で、多元宇宙/Multiverseでこれまでに生まれたすべての呪文の複製が含まれていると言われる。その主張に異を唱えるには定命の者の寿命はあまりに短いが、この保管庫に無数の強力な呪文が眠っていることは確かだ。
大図書棟の中央には神託者の聖堂/The Hall of Oracles、記念像が並び、畏敬の念を起こさせる部屋がある。聖堂の中心にあるのはストリクスヘイヴンの交錯/The Strixhaven Snarl、魔法の太陽のようにこの部屋を照らす、純粋なマナの輝く巨大なもつれだ。
啓蒙の松明/Torches of Enlightenment
標の塔の五つの並びが、巨大な車輪の輻のようにストリクスヘイヴンの中心から放射状に広がり、周囲の田舎地帯まで百マイル以上も伸びている。この啓蒙の松明/Torches of Enlightenmentは魔法の炎が永遠に燃え続け、学び、無知から逃れる道の象徴となっている。五つの並びは大図書棟で一点に集まる。
魔道生徒/Mage-student
ストリクスヘイヴンの学生は、一般に魔道生徒/Mage-studentとして知られている。
一年生/First-year
新入生は、ストリクスヘイヴンの五つの大学から一つを選択するまで、一年生/First-yearと呼ばれる。一年生は全員、どの大学のものとも異なる規格化された学校制服を着用する。
一般的に、学生は基礎教育課程を一年間受講した後(一年生の名はそのためだ)、五つの神秘的な大学から一つを選択する。その後、その者は選んだ大学に従った服を着用する。
大学選択後
魔道士が大学を選択すると、その大学の二つのマナの色から一人ずつ、計二人の指導教官が割り当てられる。二人の指導教官が、ストリクスヘイヴンにおけるその学生の最善の道について相反する助言を行うこともしばしばだ――例えばクアンドリクスの学生は、緑の指導教官に強大な生物を召喚する技術を鍛えるよう勧められ、一方で青の指導員に抽象、幻影、数学的理論に向かわせられるかもしれない。
最終的に、魔道士は自分の専攻科目を選択する(色で表される)。魔道士の専攻科目は通常、属する大学の二つのマナの色の一方だが、時にはその二つの混合となることもある。
卒業後
ストリクスヘイヴンの卒業生が、学院を去った後に進む道は様々だ。多くの者は、単純に出身の共同体に帰り、魔法を用いて故郷を助ける。魔道士の中には、今まで以上の魔法を求めてアルケヴィオスを旅し、道中で他の魔道士と出会えば魔法の決闘を行う者もいる。愛する人がいる、あるいは独自の神秘的な趣味がある新たな故郷を見つける者もいる。研究を続けるべく、聖域や研究所を作る者もいる。それはいつの日か教授としてストリクスヘイヴンに戻るためかもしれない。選ばれし少数の者は龍護り/The Dragonsguardに加わる。栄誉ある創始ドラゴン/The Founder Dragonsとともに働く魔道士の精鋭部隊だ。
教授
ストリクスヘイヴンの教授は、他の魔道士たちを教育することに人生を捧げてきた、専門とする魔法分野で卓越した魔道士だ。勤続年数、魔法研究の評価、呪文の知識に応じて、教授はいくつかの階級に分けられる。
- 教官/Instructor - 授業および独自の教育課程を持つが、完全な教授になるための観察と評価の試用期間を終えていない魔道士。
- 教授/Professor - 魔法研究の一分野を専門とする認定教育者。ストリクスヘイヴンの教育者のほとんどはこの階級に属する。
- 筆頭教授/Esteemed Professor - その経歴において名を上げた教授。通常、魔法研究ないしその他の専門的な研究を発表し査読されることでこの階級を得る。ほとんどは二十年以上にわたり教鞭を執っている。
- 学部長/Dean - 五つの大学それぞれの長。各大学は二人の学部長を有しており、それぞれがその大学の半分を率いる。学部長は強大な魔道士にして著名な教授であり、大学の二色の片方に属している。学部長は各大学全体にとっての相反する助言者のようなものだ――彼らは互いに対する深く専門的な対抗意識を持っており、魔法研究の最善の道についての意見は常に分かれている。
- 名誉教授/Mage Emeritus - 名誉職の教授。ストリクスヘイヴンでの地位から去った者がしばしばこの名で呼ばれる。客員講師や講演者として重宝される。
メイジタワー/Mage Tower
メイジタワー/Mage Towerは、ストリクスヘイヴンの魔道生徒が行う団体競技スポーツだ。五つの大学それぞれが自分たちのチームを編成し、得点ルールで用いられるマスコット生物を連れてくる。メイジタワーはストリクスヘイヴンの中心的な観戦スポーツであり、学院内外から大勢のファンが押し寄せる。
メイジタワーのルールは以下の通り。
- 対戦する二つのチームがストリクスヘイヴンの競技場/Strixhaven Stadiumに集まる。各チームは五人の魔道士と一体の小さなマスコット生物で構成される。
- それぞれのチームは競技場の端の高い塔を所有し、その頂上にマスコット生物を置く。
- 目標は、相手チームのマスコットを奪って自チームの塔に運び、ポイントを獲得することである。
- プレイヤー、マスコット、観客に危害を加える、または競技場ないしゲームの基本ルールを何らかの形で損なわせる魔法は、すべて無効化される。
- それ以外の魔法はすべて認められる。ただしメイジタワー審判協議会/The Mage Tower Referee Councilの評価を仰ぐ。
- ゲームは三つのフェイズに分かれる。各フェイズはメイジタワーの砂時計が空になるまで続き、その時間は約二十分である(時に、最後の数粒の砂がたっぷりと時間をかけて下に落ちることもある)。
- 第三フェイズの終了時に、最もポイントの多いチームが勝利する。
登場
登場作品・登場記事
- The First Lesson: Introduction to Strixhaven/初回授業:ストリクスヘイヴン入門(Feature 2021年2月18日 Blake Rasmussen著)
- Episode 1: Class Is in Session/メインストーリー第1話:新学期、到来(Magic Story 2021年3月25日 Adana Washington著)
- A Cry of Magic/サイドストーリー第1話:魔法の叫び(Magic Story 2021年3月26日 Aysha U. Farah著)
- Episode 2: Lessons/メインストーリー第2話:それぞれの教訓(Magic Story 2021年3月31日 Adana Washington著)
- Planeswalker's Guide to Strixhaven/プレインズウォーカーのためのストリクスヘイヴン案内(Feature 2021年4月1日 Doug Beyer and Ari Zirulnik著)
その他
- 英語でstrixは「フクロウ属」、havenは「安息所、避難所」を意味する。
- loreは「伝承」の意で、holdは「掴む、保つ」など様々な意味がある。
- silverは「銀」、quillは「羽ペン」の意。
- witherは「萎れる、枯れる」、bloomは「開花する」の意。
- Quandrixはquantum(量子)とmatrix(行列)を捻ったものか。
- 日本語版の「学院」はuniversity、「大学」はcollegeの対訳であるが、日本の四年制大学に当てはめるとuniversityを「大学」、collegeを「学部」と訳したほうがニュアンス的には近い。