「紙」を編集中
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===紙の欠点=== | ===紙の欠点=== | ||
− | + | カードに限らず紙文書や書物などの紙製品全般に言えることだが、非常に破れやすく、折れ曲がり変形しやすく、汚れやすく、熱や湿度に弱く、劣化しやすいという特徴がある。図書館では重要な書物は開架に置かれず、劣化を防ぐために一定の温度・湿度が保たれた書庫に保管されていることが多いが、紙のカードも同様に、劣化を防ごうとするならその取り扱いには気を使う必要がある。 | |
− | マジックのカードは手に取って遊ぶために作られているためそう易々と破れることはないが、皮脂の付着や[[切り直す|シャッフル]]による摩耗は避けられず、[[カードの状態]] | + | マジックのカードは手に取って遊ぶために作られているためそう易々と破れることはないが、皮脂の付着や[[切り直す|シャッフル]]による摩耗は避けられず、[[カードの状態]]は少しずつ悪くなっていく。繰り返し遊んでいれば細かな傷が刻まれ、接着が剥がれ、インクが剥げ、光に焼けていく。うっかりコーヒーや醤油を零そうものなら、たとえ乾すことができたとしても染みを取り除くことは不可能だろう。自分のカードならまだしも、他人の高額なカードを汚してしまえばトラブルは避けられない。カードが取り返しのつかない状態にならないためにも、カードを1枚ずつ包む[[スリーブ]]、落下や飛び散りを防止するカードケースの使用が推奨される。 |
− | [[1993年]]から数十年の歴史を持つマジックにおいては、初期に生産されたカードはそれだけ長い間劣化が進む環境に晒されているため、状態の良いものは稀少である。過去のカードが[[再録]]されて新しい状態のものが生産されることはあるが、その[[カードパワー]]は[[スタンダード]] | + | [[1993年]]から数十年の歴史を持つマジックにおいては、初期に生産されたカードはそれだけ長い間劣化が進む環境に晒されているため、状態の良いものは稀少である。過去のカードが[[再録]]されて新しい状態のものが生産されることはあるが、その[[カードパワー]]は[[スタンダード]]へ与える影響を考慮されるため、強すぎる・弱すぎるために[[エキスパンション]]で再録される望みが薄いカードも数多い。特殊セットで再録されるケースもあるが、[[From the Vault]]などは英語版でのみ生産されるため、特定の言語のカードは二度と手に入らないこともあり得る。さらに何度も再録されていたとしても、特定の時期に使われた[[絵|イラスト]]を持つカードが稀少というケースもある。[[再録禁止カード]]という、二度と印刷されないことが決まっているカードも多数存在する。こうした理由もあり、例えカードの状態がプレイド(使用済み)で酷く劣化していても、稀少性が担保されているために高額で取引され続けるカードが多数存在する。 |
日本は温暖で雨が多い風土を持つ。つまり高温多湿になりやすい環境であり、カードの保管にはあまり向いていない。たとえ室内でも、窓辺に置こうものなら日光と湿気であっという間に劣化が進んでいくだろう。従って、できるだけ温度・湿度が一定になる場所に保管するのが望ましい。 | 日本は温暖で雨が多い風土を持つ。つまり高温多湿になりやすい環境であり、カードの保管にはあまり向いていない。たとえ室内でも、窓辺に置こうものなら日光と湿気であっという間に劣化が進んでいくだろう。従って、できるだけ温度・湿度が一定になる場所に保管するのが望ましい。 | ||
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紙製品は原価が安く大量生産が利くという強みがある。マジックのカードもその恩恵に肖り、世界中のカードショップや量販店に概ねまんべんなく製品を送り届けることができる。需要を見誤り生産しすぎて在庫が余るという失敗はこれまでにもよくあったが([[フォールン・エンパイア]]や[[アングルード]]など)、安価かつ容易に十分な量を作り出せるということは有り余って優れた利点である。 | 紙製品は原価が安く大量生産が利くという強みがある。マジックのカードもその恩恵に肖り、世界中のカードショップや量販店に概ねまんべんなく製品を送り届けることができる。需要を見誤り生産しすぎて在庫が余るという失敗はこれまでにもよくあったが([[フォールン・エンパイア]]や[[アングルード]]など)、安価かつ容易に十分な量を作り出せるということは有り余って優れた利点である。 | ||
− | とても軽く持ち運びやすいことも利点のひとつである。複数人でカードを持ち寄って遊ぶ都合上、1人につき1つずつ[[デッキ]]あればゲームを開始できる身軽さは嬉しいところ。[[バベル]]デッキを苦なく大会会場へ持ち込めるのも紙の軽さに依るものである。スッとポケットに入れて持ち出しやすいことは盗難に遭いやすいことも意味しているため、デメリットが無いとは言い切れないが、遊ぶことだけを考えれば軽いことの恩恵のほうが大きい。お気に入りのカードをいつでも眺められるよう、財布やスマホケースに忍ばせても何ら邪魔にならないのも利点といえるだろう。[[ | + | とても軽く持ち運びやすいことも利点のひとつである。複数人でカードを持ち寄って遊ぶ都合上、1人につき1つずつ[[デッキ]]あればゲームを開始できる身軽さは嬉しいところ。[[バベル]]デッキを苦なく大会会場へ持ち込めるのも紙の軽さに依るものである。スッとポケットに入れて持ち出しやすいことは盗難に遭いやすいことも意味しているため、デメリットが無いとは言い切れないが、遊ぶことだけを考えれば軽いことの恩恵のほうが大きい。お気に入りのカードをいつでも眺められるよう、財布やスマホケースに忍ばせても何ら邪魔にならないのも利点といえるだろう。[[ブースター]]BOXのような小さな箱1つで大量のカードをまとめて購入できることも運搬性の高さを示している。 |
薄く小さい紙片であることは大量に保管することができ、[[コレクション]]しやすいことを意味している。切手収集のようにお気に入りのカードをファイルに綴じてずらりと並べることができるし、1000枚単位のカードを1つのコンテナに収めて保管ができる。長く遊んでいれば必然的にカード資産が蓄積されるため、カード[[コレクター]]でなくてもその恩恵を受けていることになる。 | 薄く小さい紙片であることは大量に保管することができ、[[コレクション]]しやすいことを意味している。切手収集のようにお気に入りのカードをファイルに綴じてずらりと並べることができるし、1000枚単位のカードを1つのコンテナに収めて保管ができる。長く遊んでいれば必然的にカード資産が蓄積されるため、カード[[コレクター]]でなくてもその恩恵を受けていることになる。 | ||
ペンで書き込みやすいため、要らないカードを[[プロキシ]]にすることもできるし、[[拡張アート]]を楽しむこともできる。イベント会場でアーティストにサインを書き込んでもらいやすいのもひとつの利点だろう。カッターナイフ等で誰にでも簡単に加工ができるため、好みのカードを使った自家製の[[ライフカウンター]]や[[シャドーアート]]を作成して楽しむこともできる。そのほか、絵葉書と同じ感覚で額に入れて飾ることもできる。 | ペンで書き込みやすいため、要らないカードを[[プロキシ]]にすることもできるし、[[拡張アート]]を楽しむこともできる。イベント会場でアーティストにサインを書き込んでもらいやすいのもひとつの利点だろう。カッターナイフ等で誰にでも簡単に加工ができるため、好みのカードを使った自家製の[[ライフカウンター]]や[[シャドーアート]]を作成して楽しむこともできる。そのほか、絵葉書と同じ感覚で額に入れて飾ることもできる。 | ||
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==紙製ではないカード== | ==紙製ではないカード== |