最新版 |
編集中の文章 |
3行: |
3行: |
| |名前=マッドネス | | |名前=マッドネス |
| |英名=Madness | | |英名=Madness |
− | |種別=[[常在型能力]]、[[誘発型能力]] | + | |種別=[[常在型能力]]・[[置換効果]]、[[誘発型能力]] |
− | |登場セット=多数 | + | |登場セット=[[トーメント]]、[[時のらせんブロック]] |
| |リーガル=legal | | |リーガル=legal |
| + | |CR=502.24 |
| }} | | }} |
− | '''マッドネス'''/''Madness''は、[[キーワード能力]]の1つ。これを持つ[[カード]]が[[手札]]にある時に機能する[[常在型能力]]([[置換効果]])と、その置換効果が適用されたときに[[誘発]]する[[誘発型能力]]からなる。 | + | '''マッドネス'''/''Madness''は、[[トーメント]]に登場し、[[時のらせんブロック]]で復活した[[キーワード能力]]。マッドネスを持つカードが[[手札]]にある時に機能する[[常在型能力]]と、その[[置換効果]]が適用された時に[[誘発]]する[[誘発型能力]]からなる。 |
| | | |
− | {{#card:Twins of Maurer Estate}} | + | {{#card:Arrogant Wurm}} |
| | | |
| ==定義== | | ==定義== |
− | '''マッドネス''' [コスト]/''Madness'' [コスト]は以下の2つの能力からなる。 | + | '''マッドネス [コスト]''' / ''Madness [コスト]''は以下の2つの能力からなる。 |
− | *いずれかの[[プレイヤー]]が自分の手札からこのカードを[[捨てる|捨て]]ようとする場合、そのカードは捨てられるが、そのカードを[[墓地]]に置く代わりに[[追放]]する。([[常在型能力]])
| + | #いずれかの[[プレイヤー]]が自分の手札からこのカードを捨てようとする場合、そのカードは捨てられるが、そのカードを[[墓地]]に置く代わりに[[ゲームから取り除く|ゲームから取り除いてもよい]] ([[常在型能力]]、[[置換効果]]) |
− | *このカードがこの方法で追放されたとき、その[[オーナー]]は、マナ・コストではなく[コスト]を[[支払う]]ことでこのカードを[[唱える|唱えて]]もよい。そうしない場合、そのプレイヤーはこのカードを自分の墓地に置く。([[誘発型能力]])
| + | #このカードがこの方法でゲームから取り除かれたとき、それのオーナーは、それのマナ・コストではなく[コスト]を支払うことでそれをプレイしてもよい。そのプレイヤーがそうしない場合、そのプレイヤーはそのカードを自分の墓地に置く。 ([[誘発型能力]]) |
| | | |
| ==解説== | | ==解説== |
− | そのカードを捨てるときにマッドネス・コストを支払えば唱える事ができる、というメカニズム。[[トーメント]]で初登場し、[[時のらせんブロック]]、[[イニストラードを覆う影ブロック]]、[[統率者2019]]、[[モダンホライゾン2]]、[[イニストラード:真紅の契り統率者デッキ]]、[[機械兵団の進軍:決戦の後に]]で再登場した。
| + | ===ルール=== |
| + | そのカードを捨てる代わりに[[リムーブ]]すれば、それをマッドネス・コストを支払ってプレイするか、あなたの墓地に置くかどちらかを選ぶことになる。 |
| | | |
− | トーメントでは全色均等のメカニズムだったが、時のらせんブロックでは主に[[黒]]に与えられ、イニストラードを覆う影ブロックでは、[[青]]、黒、[[赤]]に割り振られている。統率者2019、[[モダンホライゾン2]]でも黒と赤のテーマとされている。
| + | 要約すると、そのカードを[[捨てる|捨て]]たときマッドネス・[[コスト]]を[[支払う|支払え]]ば[[プレイ]]できる、ということだが、厳密には前述のような定義である。 |
| | | |
− | [[マッドネス#旧ルール|初出時のルール]]が非常にややこしかったこと、および「[[呪文]]や[[能力]]の[[解決中に呪文を唱える]]」[[効果]]が一般的になってきていたことを踏まえ、[[時のらせん]]での再登場時にルールが大きく変更された。
| + | 非常にややこしいルールであったため、時のらせんでの再登場時にルールが大きく変更された。 |
| | | |
− | ===ルール===
| + | *マッドネスの2番目の誘発型能力は、マッドネスによる呪文のプレイを含む。これは誘発型能力の効果の一部ということになった。これを[[もみ消し/Stifle]]で打ち消すとプレイできなくなるので、そのカードは[[ゲーム外]]から戻ってこない(墓地に置くのも能力の一部なので、墓地に行くこともない)。 |
− | *1番目の能力は、カードを捨てることにより置く先の場所を、墓地から追放領域に変更する[[置換効果]]である。
| + | *マッドネスの2番目の能力がスタックにある状態で、[[オアリムの詠唱/Orim's Chant]]で呪文のプレイを禁止されると、そのカードをプレイできなくなる。その場合、誘発型能力を解決する際にマッドネス呪文のコントローラーはそのカードを墓地に置くことしか選べない。結果的に、そのカードは墓地へ置かれることとなる。 |
− | **「カードを捨てる」こと自体は行われているので、例えば[[偏頭痛/Megrim]]は通常通り誘発する。
| + | *マッドネスはあくまでプレイを許可する能力なので、この能力でプレイして呪文になってしまえば普通に[[対抗呪文/Counterspell]]などで打ち消すことができる。 |
− | **この処理を、[[イニストラードを覆う影]]以降の[[注釈文]]では「'''追放領域に捨てる'''」と表現している。
| + | |
− | *2番目の能力は、マッドネスによって呪文を唱えることを許可する誘発型能力である。
| + | |
− | **能力が[[解決]]中に呪文を唱えるよう指示している({{CR|608.2g}})ため、[[優先権]]や[[カード・タイプ]]による制約([[あなた|自分]]の[[メイン・フェイズ]]で[[スタック]]が空といった)とは関係なく唱えることができる。
| + | |
− | **誘発型能力なので、[[もみ消し/Stifle]]で[[打ち消す]]ことで唱えるのを阻止することができる。この場合、そのカードは追放[[領域]]から戻ってこない(墓地に置くのも能力の一部なので、墓地に行くこともない)。
| + | |
− | **2番目の能力が[[スタック]]にある状態で、[[オアリムの詠唱/Orim's Chant]]などで呪文を唱えることを禁止されると、そのカードを唱えられなくなる。その場合、誘発型能力を[[解決]]する際にマッドネス呪文のコントローラーはそのカードを墓地に置くことしか選べない。 | + | |
− | **2番目の能力が解決される際に、そのカードが既に追放[[領域]]にない場合は唱えることはできない。 | + | |
− | *2番目の能力がスタックに積まれるのは、カードを捨てた後で初めて、プレイヤーが優先権を得るときである。[[誘発型能力]]の記事も参照。
| + | |
− | **例:手札を捨てることを[[起動コスト]]とする[[起動型能力]]を、マッドネスを持つカードを捨てて起動した場合、その起動型能力よりも先にマッドネスの誘発型能力が解決される。
| + | |
− | **例:ただし、その起動型能力が[[マナ能力]]である場合([[ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond]]、[[スカージの使い魔/Skirge Familiar]]など)はスタックに乗らずに解決されるため、[[マナ]]が[[マナ・プール]]に加えられた状態でマッドネスの誘発型能力が解決される。よってマッドネスでカードを唱えるのにそのマナを使うことも可能である。
| + | |
− | *マッドネスはあくまで唱えることを許可する能力なので、この能力で唱えて呪文になってしまえば普通に[[対抗呪文/Counterspell]]などで打ち消すことができる。
| + | |
− | *[[クリンナップ・ステップ]]に[[手札の上限]]を超えた分のカードを捨て、その中にマッドネスを持つカードがあった場合、そのステップ中にマッドネスを処理したあと、改めて2回目のクリンナップ・ステップを行う。
| + | |
− | *「捨てた呪文を墓地から唱える能力」と表現されることも多いが、厳密には追放領域から唱えていることに注意。[[燃え立つ復讐/Burning Vengeance]]は誘発しないなど、やや直観的ではない挙動もある。
| + | |
− | *[[黒枠]]ではありえないことだが、オーナー以外の手札からマッドネス・カードが捨てられた場合(→[[Gifts Given]],[[万引き/Five-Finger Discount]]など)は、オーナーが唱えるかどうか選ぶ。
| + | |
| | | |
| ===旧ルール=== | | ===旧ルール=== |
− | 初出時の誘発型能力の方のルールは「'''次に[[優先権]]を[[パス]]するまでこれを唱えてもよい'''」というものであった。そのため、基本的には「カードを捨てた直後に唱えられる」という位置づけではあったものの、以下のような唱え方も可能であった。'''現在ではこれらのようなテクニックは使用できなくなっている'''ので注意。
| + | 以前の誘発型能力の方のルールは「'''次に[[優先権]]をパスするまでこれをプレイしてもよい'''」というものであり、これを利用した以下のようなテクニックも存在していた。現在ではこれらのようなテクニックは使用できなくなっているので注意。 |
− | | + | |
− | *[[基本土地]]を2つ[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]する状態で、[[マーフォークの物あさり/Merfolk Looter]]の[[起動型能力]]を[[起動]]し、[[森/Forest]]を引いて[[尊大なワーム/Arrogant Wurm]]を捨てる。この場合、森を[[プレイ]]してから尊大なワームをマッドネスで唱えることができた。[[土地]]のプレイによって優先権の放棄は生じないためである。
| + | |
− | *[[対戦相手]]がそのプレイヤーの[[ターン]]に何らかの方法であなたの[[堂々巡り/Circular Logic]]を捨てさせた場合、その直後に対戦相手が唱えた[[ソーサリー]]呪文を堂々巡りで打ち消すことができた。このときまだあなたは優先権を得ておらず、得ていないものをパスはできないので、マッドネス呪文を唱えることができた、ということである。
| + | |
− | | + | |
− | [[イニストラードを覆う影]]での再録時も若干のルール変更が行われ、常在型能力での追放が「してもよい」ではなく強制に変更された。変更前のルールでは[[ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn's Prodigy]]を[[変身]]させたい時に、マッドネスを適用せずに墓地に置くことを選択可能であった。
| + | |
| | | |
− | ===その他===
| + | *[[基本土地]]を2つ[[コントロール]]する状態で、[[マーフォークの物あさり/Merfolk Looter]]を[[起動]]し、[[森/Forest]]を引いて[[尊大なワーム/Arrogant Wurm]]を[[捨てる]]。この場合、森をプレイしてから尊大なワームをマッドネスでプレイできた。[[土地]]のプレイによって優先権の放棄は生じないためである。 |
− | [[ストーム値]]8の代表的なキーワード能力として紹介されている。ストーム値の記事が公開されて数か月後にイニストラードを覆う影へ再録されたが、問題点は改善せず問題を再認識することになった。<ref>[https://mtg-jp.com/reading/mm/0018619/ ストーム値:『イニストラード』『イニストラードを覆う影』]</ref> | + | *[[対戦相手]]がそのプレイヤーの[[ターン]]に何らかの方法であなたの[[堂々巡り/Circular Logic]]を捨てさせた場合、その直後に対戦相手がプレイした[[ソーサリー]]呪文を堂々巡りで[[打ち消す]]ことができた。このときまだあなたは優先権を得ておらず、得ていないものをパスはできないので、マッドネス呪文をプレイできた、ということである。 |
| | | |
| ==参考== | | ==参考== |
− | <references />
| |
| *{{WHISPER検索/カードテキスト|マッドネス}} | | *{{WHISPER検索/カードテキスト|マッドネス}} |
| *[[キーワード能力]] | | *[[キーワード能力]] |
− | *[[ルーリング]] | + | *[[ルーリング#キーワード能力|ルーリング]] |
| | | |
− | {{#cr:{{キーワード能力のCR番号|マッドネス}}}} | + | {{#cr:502.24}} |
− | [[Category:キーワード能力|まつとねす]]
| + | |
− | __NOTOC__
| + | |